う゛ぃう゛ぃおのにっきちょう くろすおーばーへん

●がつ●○にち

きょうはなのはままといっしょになのはままのままのところへいった。
なのはままのまま う゛ぃう゛ぃおをみてすっごくびっくりしてた
でもあとでかわいいねってなでてもらった なのはままになでてもらったみたいできもちいい
なのはままのままからおかしをいっぱいもらった
なのはままにあとでみんなでいっしょにたべようね
みんなでたべたほうがおいしいからう゛ぃう゛ぃおもそっちのほうがいい

なのはままのおにいちゃんとおねえちゃんのいえにいった。
おはながいっぱい すごくきれい
なのはままといっしょにおおきなへやにいった
むかしふぇいとままとかしぐなむさんとなのはままのおにいちゃんやおねえちゃんがれんしゅうしていたんだって
ちかづくをあぶないよってなのはままといっしょにみてた。なのはままのおにいちゃんとおねえちゃんすっごくはやい
ふぇいとままもいっしょくらいはやいんだって
でも、みてたらみんなおどろいてた どうしてかな
「お父さんお母さんただいま~」
「あらなのは♪」
「おかえり~元気そうじゃないか」

 なのはは久々の休暇を使って海鳴市にある喫茶翠屋に戻ってきていた。

「それで・・・その子は?」
 
 なのはの影に隠れるようにして桃子達を見ている

「ほら、ヴィヴィオ。なのはママのママとパパだよ。ご挨拶は?」
「こんにちは」
「はいこんにちは。お名前は?」
「ヴィ・・・ヴィヴィオ」
「ちゃんと言えたね~偉いよヴィヴィオ」

 ヴィヴィオの頭をなのはが撫でると嬉しそうになのはに抱きつく。なのははヴィヴィオを抱き上げてあげる

「えっと・・・それで・・・なのはママって?」
「なのはの・・・子供?」

 桃子と士郎は恐る恐る聞くと、なのはは頷いた。
 その瞬間店内に声が響き渡る。

「「え~~~っ」」

 思わず耳を塞ぐなのはとヴィヴィオ

「なっなのは、いっ・・いつ・・誰の子なの??」

 なのははその言葉で2人がどんな勘違いをしたのかはっきりと判った。そしてその事が面白くて少し吹き出す。

「そうじゃなくて・・私が保護者なの、フェイトちゃんも後見人ってことで、それでなのはママとフェイトママって訳。お父さんもお母さんも勘違いしすぎだよ」
「あ・・・」
「そういうことか・・アハハハ」

 桃子と士郎は自分たちの想像していた事がとても恥ずかしくて、隠すように笑っていた。

「ヴィヴィオちゃんゴメンねビックリさせちゃって。お詫びに桃子さん今から美味しいお菓子作ってあげるからたくさん食べてね」
「うん♪」

 ヴィヴィオの答えを聞いて桃子は袖をまくって厨房に戻っていった。

「ヴィヴィオ、後でフェイトママ達も来るから一緒に食べようね。みんなで食べたら美味しいのももっと美味しくなるから。」
「うん、みんなで一緒に食べる♪」
「ヴィヴィオちゃんはいい子なんだな~」

 ヴィヴィオは士郎の大きな手で頭を撫でられた。気持ちいいらしくヴィヴィオは少し頬を赤く染めて撫でられていた。

「なのは、それで今日はどうしたんだ?いきなり」

 開いた席になのはとヴィヴィオを案内し、ジュースとコーヒーを持ってきた士郎はなのはの前に座った。なのはの横ではヴィヴィオが美味しそうにジュースを飲んでいる

「あれ?お姉ちゃんから聞いてないの?・・それでヴィヴィオの事ビックリしちゃったんだ」

 なのはは自分で納得できた。

「美由紀に?」

「うん、少し前に電話した時お兄ちゃんも丁度帰ってくるから、休みにみんなで集まろうってお父さんとお母さんをビックリさせたかったんじゃないかな・・」

 士郎は今朝の事を思い出す
(そういや美由紀・・今日はいいことあると思うよって言ってたな・・・そう言うことか・・・)

「そういや美由紀何かあるような事は言ってたか、でもあまりに急だったから驚いたぞ。」
「でもね、お姉ちゃんを怒らないであげてね。私も待ちかまえられてるより昔の様に迎えて貰った方がうれしいから」

 士郎はなのはに考えている事を見透かされた事でなのはも成長してるんだなと少し嬉しくもあった。

「それでお兄ちゃんとお姉ちゃんは?」
「ああ、今朝戻ってきてたから今頃道場じゃないか?」

 なのはは少し考えて

「それじゃ私も邪魔しちゃ悪いし、先に戻るね。行こうヴィヴィオ」
「わかった、それじゃ帰りに桃子のお菓子持って帰るよ」
「うん、ごちそうさまでした」

 丁度ジュースを飲み終え窓からの風景を興味深そうに見ていたヴィヴィオの手を取って翠屋を後にした。士郎は翠屋を出て行くなのはとヴィヴィオの後ろ姿を見て
(なのはは桃子に似ていいお母さんになりそうだな・・・)
と家族が聞くと1人怒りそうな事を考えるのであった。



 翠屋から少し歩いた住宅街の一部、そこになのはの生家高町家がある。ここ最近は静かだった家は今日に限って何かが打ち合う音が絶えず聞こえていた。

「ねえ、なのはママ」
「なにヴィヴィオ?」
「この音なあに?」

 家の側まで来たヴィヴィオはさっきから鳴っている音が気になっているらしい

「あのね、なのはママのお兄ちゃんとお姉ちゃんが練習しているの。なのはママ達もいつも朝に練習してるよね。あれと一緒。昔はなのはママだけじゃなくてフェイトママやシグナムさんもここで練習していたんだよ」

 ヴィヴィオの脳裏に前にみた戦闘訓練が映されていた。他の局員にはすさまじすぎて教材にならないと言われていたが、なのはやフェイトそして身近なシグナム達の真剣な戦闘訓練がヴィヴィオには凄く格好良く映っていた。
それが映像ではなく実際に見れると言うことに幼いながらもヴィヴィオは凄く興味を持った。

「ねぇなのはママ。ヴィヴィオも見たい」

 ヴィヴィオが興味を持つと思っていなかったなのはは内心驚いた。

「えっ?でも・・・みても余り面白くないよ」
「ううん、いいの。見たい」

 なのはは少し考えて、まぁ一緒に道場の端で見てる分には危なくないか・・と思い直した。

「それじゃ、お兄ちゃんとお姉ちゃんにご挨拶したら一緒に見せて貰おっか」
「うん!」

「ただいま~」
「っと・・・ちょっと休憩しよう」
「・・・はぁはぁ・・うん」

【ガラガラガラ】と扉を開ける音となのはの声で恭也と美由紀は練習を止めた。
 玄関の脇を抜けて庭へとやって来るなのはとヴィヴィオ
 道場の手前には花壇があり、綺麗な色の花を咲かせている

「わぁ~っ」

 なのはと繋いでいた手を離して花壇の花に駆け寄るヴィヴィオ

「おかえり~なのは」
「おかえり」
「ただいま~お兄ちゃんお姉ちゃん」

 ヴィヴィオが目の前の花から声のする方を振り向く。どことなくなのはに似ている。

「なのは、もしかしてこの子が?」

 美由紀がなのはに聞くとなのはは頷いて

「うん、私の子。ヴィヴィオだよ。ヴィヴィオ、私のお姉ちゃんとお兄ちゃん」
「こんにちは」

 美由紀にいきなり近づかれたのでビックリしたヴィヴィオはなのはの後ろに隠れる。

「どうしたの?」
「腕にいっぱい怪我してる・・・・」

 ヴィヴィオの言葉で美由紀の腕を見つめるなのは。遠くからはあまり判らないが近づけば生々しい傷跡がいくつもみえてヴィヴィオはそれに驚いたのであろう。

「大丈夫。お姉ちゃんとお兄ちゃんはそれだけ多くの人を助けているの。なのはママより多いんだから。あれはみんなを守ったよっていう印かな?」

 キョトンとするヴィヴィオ。再び美由紀の方を向く。ヴィヴィオに笑いかける美由紀の顔に先程垣間見た恐怖は無くなっていた。

「それじゃ、ヴィヴィオごあいさつ」

 なのはがヴィヴィオに促すとなのはの影から出て恭也と美由紀に向かってチョコンと頭を下げた。

「こんにちは」
「はい、こんにちは~」
「こんにちは」




「なのは、今日はどうしたんだ?何か事件でも・・・」

 美由紀とヴィヴィオが花壇で遊んでいる間に恭也はなのはに聞いた。

「ううん、違うよ。はやてちゃんの部隊が解散になっちゃったから少しの間の休暇なの。明日辺りにははやてちゃん達やフェイトちゃん達もこっちに来るんじゃないかな?」
「そうなのか・・・それであの子は?なのはの?」
「ううん、私が保護者なだけ・・・色々とあってね」

 なのはの少し曇った表情から恭也はある程度何かを察した

「なのは、練習見ていくか?」
「うん♪」

 何気ない恭也の優しさが嬉しかった。

「美由紀、そろそろ練習再開するぞ」
「あっ・・はい。」

 恭也の声にすぐに答える美由紀。

「ヴィヴィオ、また後で遊ぼうね」

と道場の方へ駆け足で戻った。

「それでね・・・お兄ちゃん。お願いがあるんだけど・・・・」

小太刀を差しながら

「なんだ?」
「あのね・・・ヴィヴィオにも見せちゃダメかな?見たいんだって・・・・」

 横で聞いていた美由紀が恭也より前に驚いた。さすがにあの年で興味を持つのは変だろうし、何より2人が練習する世界は・・・・彩が無い・・・

「私が言うのも何なんだけど、全然面白くないと思うよ。多分。それに・・飛針とかも危ないし・・」

 恭也も頷く。恭也も剣に興味を持ちだしたのは幼い頃だったが、ヴィヴィオはそれ以上に幼いのではないだろうか?

「ねえ、ヴィヴィオ?私達の練習って見てもあまり面白くないと思うよ。それよりママと一緒にお花見ていた方が・・・」
「ううん、見たいの・・・・ダメ?」

 悲しそうな顔をするヴィヴィオを見て2人は半ば諦めた様にため息をついた。さすがなのはの娘だと

「ヴィヴィオ、なのはママの前に飛び出しちゃダメだよ。もし怪我しちゃったらフェイトママもなのはママも悲しいから」
「うん♪」

 ヴィヴィオは正座したなのはの足に座って恭也と美由紀を見ていた。

「本当に聞き分けがいいんだか・・素直なんだか・・」
「クスッ・・でも、なのはの子らしいね」
「そうだな・・・準備はいいな」

 少し笑っていた恭也の顔が真剣な表情に変わる。そして合わせるように美由紀も先程とは違う目、剣士の瞳に変わっていた。
 どちらかともなく、鈍い金属音が道場内に鳴り響く。
 手数の見えない程高速な剣の応酬かと思えばいきなり蹴りや投げ技が入る。時折糸やナイフの様な物も飛んでいる。
 なのはの展開したフィールド系魔法と恭也と美由紀が2人の場所を把握出来ていなければ何が飛んできてもおかしくはなかった。それほどまでに道場の中を入り乱れて2人の剣は舞っていた。
 更に加速する恭也と美由紀。そして遂に彩のないモノクロの世界に足を踏み込んだ
 なのはは昔はかなり運動が苦手だったが、武装隊に入った頃から積極的に鍛えていた。しかしそんななのはも所詮は魔導師。この速度に入られると一切判らなくなってしまう。



 あたりをキョロキョロと見るヴィヴィオ

「ヴィヴィオ・・・つまんなくない?」
「・・・・・・」

 声が返ってこない、どうやら凄く夢中になっているらしい。夢中?
 そこでハッとなのはが気づく。そしてほぼ同時に恭也と美由紀も気づいた。

「美由紀、ちょっとストップ!」
「っと・・・はい」

 床をキュっと鳴らせて美由紀も止まる。そして恭也はなのはに向かって頷いた

「ねえ、ヴィヴィオ・・・もしかして、お兄ちゃんとお姉ちゃんの練習見えてたの?」
「うん♪すごくはやいけど」

頷いたヴィヴィオに半信半疑な恭也が

「なのは、俺の動きを」
「・・・う・・・うん、ヴィヴィオ今からお兄ちゃんがすっごく速く動くから後で真似できる」
「うんっ♪」

 ヴィヴィオは何かの遊びだと思ったのだろう。恭也が深呼吸をした後に一気に彩りの無い世界へ足を踏み込んだ。そしてその先へと一瞬だけ足を伸ばす。一瞬の間で先程の場所に再び戻る。

「ハァッハァッ・・・・」
「恭ちゃん、大丈夫?」

 肩で息をする恭也、連続でこの世界に踏み込むのは消耗が激しい。

「それよりも・・・なのは」
「う・・うん、ヴィヴィオ、お兄ちゃんがさっきしたのを真似できる。ゆっくりでいいから」
「うん」

となのはの足から下りて恭也の近くに行く。そしてその後にトテトテトテと道場の中を動き回る。そして再び恭也の下に戻ってきた。

「・・・・・」
「・・・・・・・」

無言の美由紀、そして長い沈黙の後

「当たりだ・・・2弾も含めて」
「・・・・・」

 驚きのあまり声も出ないなのは達は面白そうにトテトテと走るヴィ
ヴィオに末恐ろしい物を見た気がした。

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