ヴィヴィオの日記帳 スバル編
- 短編集 > ヴィヴィオの日記帳
- by ima
- 2007.11.13 Tuesday 11:03
「ねぇなのはママ、ヴィヴィオといっしょ」
「どうしたの?ヴィヴィオ」
「これ!ヴィヴィオといっしょ」
なのははヴィヴィオが指さした方を見る。それはあるテレビ番組だった
【日記】という言葉を見て一緒だと思ったのだろう
「観察日記か~そうだね、ヴィヴィオと一緒♪」
「かんさつにっき?」
「そう、観察日記。何かを毎日みて変わったこととかを書いていくんだよ」
「そうなんだ・・・かんさつにっき・・・」
なのははまさかその時点で1人の少女が犠牲になるとは思ってもいなかった。
「どうしたの?ヴィヴィオ」
「これ!ヴィヴィオといっしょ」
なのははヴィヴィオが指さした方を見る。それはあるテレビ番組だった
【日記】という言葉を見て一緒だと思ったのだろう
「観察日記か~そうだね、ヴィヴィオと一緒♪」
「かんさつにっき?」
「そう、観察日記。何かを毎日みて変わったこととかを書いていくんだよ」
「そうなんだ・・・かんさつにっき・・・」
なのははまさかその時点で1人の少女が犠牲になるとは思ってもいなかった。
う゛ぃう゛ぃおのかんさつにっき
●がつ■◇にち
きのうなのはままにかんさつにっきをおしえてもらった
なにかをみてってなにをみればいいのかな。てぃあなさんにきいたらすばるさんのかんさつにっきをかいてみたらって
すばるさんはなのはママといっしょにおしごとをしています。すっごくはやくはしるんだよ
う゛ぃう゛ぃおにもやさしいからだいすき。
きょうはずーっとすわってなにかかいてます。
ときどきうずうずうごきます
うごかなくなりました。
よこのてぃあなさんがすばるさんのあたまをたたくとすごいいきおいでおきてたおれました。
すごくいたそう。でもすぐにおきたからだいじょうぶみたい
ときどきうしろをみてます。う゛ぃう゛ぃおにきづいたみたい。にこってわらうとわらいかえしてくれた。
たおれたのだいじょうぶみたい。よかった
いっしょにごはんをたべた。すっごくいっぱいたべるんだよ。
いっぱいたべないとげんきになれないんだって。う゛ぃう゛ぃおもいっぱいたべたらもっとげんきになるのかな?
う゛ぃーたさんといっしょにれんしゅうをみた。
すばるさんいっぱいたべたからすごくげんき。う゛ぃーたさん、すばるさんはもっともっとすごくなるんだって。かっこいいな~
れんしゅうのあと、う゛ぃう゛ぃおをみてはしっていっちゃった。ごはんもたべてないみたい。
げんきじゃなくなったのかな
ちょっとしんぱい
ヴィヴィオは朝から隊舎にいた。
目を逸らさずにじ~っと何かを見つめている。時折持っている紙に何かを書いている。そして、その何かが動けばヴィヴィオも一緒にあとをついていった。
しかし、その何かとはは・・
(私、ヴィヴィオに何かしたかな??)
朝練から戻った後、スバルは常に誰かの視線を受けていた。
シャワーを浴びている時から何か視線を感じていたのだが、朝食時も絶えず続いており、更にオフィスで報告書を書いている時も背後に視線を感じた。
よく見ると机の影に隠れてヴィヴィオがジーっとスバルのことを見つめている。気になってしょうがないからスバルはヴィヴィオに近づいて
「ねぇヴィヴィオ?私に用事??」
「ん~ん♪」
ニコッと微笑んで答えるヴィヴィオにスバルも「そうなんだ・・」と笑って返すしか無かった。
自分の机に戻って報告書の続きを書こうとするが、振り向くとやはりヴィヴィオがジーっと見つめていた。目が合うとニコッっと笑う
(私に何か付いてるのかな?)
気になったスバルは隣のティアナに聞いた
「ねぇ、ティア。私に何か付いてる?」
「えっ?どうしたのいきなり?」
「いや、なんか朝からずーっとヴィヴィオに見つめられてる気がするんだけど、どうしてかわかんなくて」
ティアナが一目スバルを見て、再び端末に目を戻した。
「何も付いてないわよ。気のせいじゃない?」
「そうかな・・・・」
「そうよ、そんな事気にしてないで速いこと報告書書き上げてしまえば?」
「うん・・・」
スバルは釈然としないまま、報告書の続きに取りかかった。
(本当に気のせいかな・・・)
暫く時間が経って、昼食の時間になった。
他の局員がゾロゾロと食堂へ向かう。
スバルとティアナも一区切りついて背伸びをしていた。
「ん~!さてお昼だお昼。あれ?」
入り口の方を見ると未だにヴィヴィオがこっちを見ている。
(ずっとそこにいたんだ・・・気のせいじゃないよね?)
「ねぇ、スバル。今日は何に・・・ヴィヴィオも一緒に食べない?なのはさん今日は遅いんでしょ?」
少し悩んだが、ティアナに対して
「うん、いっしょに食べる」
とヴィヴィオは元気よく答えた。
(やっぱりなんか見られてる気がするんだよね~)
食堂に向かう間も背後からの視線が気になっていた。
夕方、訓練が終わって宿舎に戻ってくるとスバルは背後に視線を感じた
(もしかして・・・・)
恐る恐る視線の方を向くとそこには、
「ヴィヴィオ!」
ヴィヴィオがスバルの後ろからついてきていた。
「気づかなかった?ヴィータ副隊長と一緒に訓練見に来てたわよ」
とサラリとティアナに言われた瞬間、背中に寒いモノが走った
(やっぱり、わたし見られてるっ!)
「ティア、ゴメンっ!私先に戻る」
「えっ?あっちょっと~」
スバルは一目散に宿舎に駆け込んでいった。
(私何かしたのかな・・・全然覚えて無い・・・でも、あれってず~っと私をつけてきてるよね・・)
自室のベッドの中でスバルは布団を頭から被って潜っていた。
明らかにヴィヴィオは自分の事を見つめている。
(「スバルさんっ!私、スバルさんのこと・・・」)
(違う違う!!大体ヴィヴィオは何歳なんだよっ!そんな想像あるわけないって!)
怖い世界の想像を頭から振り払う。その時、カチャっと音が鳴り扉が開いた。
「どうしたの~スバル?シャワー浴びた後食事もしないでベッドに入って?風邪?」
「ん~ん、今日はちょっと調子悪いの。そっとしておいて」
「わかった」
ティアナの言葉に布団の中から答える。再び扉が閉まる音が聞こえた。
ふぅっとため息をつきながら、さっきの続きを考える。しかしその前に何かが足に触れた。嫌な予感がよぎる
「まさか・・・・」
バッと布団を剥がすとそこにはやはり・・・
「ヴィヴィオ?」
「うん♪」
スバルの目の前でヴィヴィオはベッドに座って見つめている。ティアナも腹を押さえて笑っていた。
心身共に疲れ切った様にスバルはベッドに倒れた。
「ねぇ、ヴィヴィオ。私ヴィヴィオに何か悪いことした?」
「ん~ん!」
首を振ってさっきと同じ答えを言うヴィヴィオ
「じゃあどうして私ばっかり追いかけるの?」
もはや涙目のスバル。ヴィヴィオは少し考えた後、スバルの前に本を出した。
「これ日記帳?みてもいいの?」
「うん、ヴィヴィオのにっきちょう」
開いてページをペラペラとめくっていくと、そこには「かんさつにっき」と書かれた後に今日のスバルの行動が書かれていた。
「・・・・もしかして、私の観察日記?」
「うん!今日から」
朝からの視線や練習を見に来たこと、そしてその後の事・・・全て納得ができた。でも、どうして私なの??という疑問がスバルの中に生まれる。
「どうして私?なのはさんやフェイトさんでも・・・」
「朝、ティアナさんに聞いたらスバルさんを観察した方がよくわかるよって」
「ティア~~ッ!」
スバルが叫んだ張本人は、壁に背をつけて笑っていた。かなり苦しい様で余程ツボに入ったらしい。怒るスバルに対して
「ゴメンゴメン、だってなのはさんやフェイトさんだとずっと隊舎にはいないでしょ。だったら色々と面白い方がいいと思って・・・それに観察日記なんだから暫く続くんでしょ!」
「え?・・・まさか・・・ホントに??」
「うん♪」
「そんな~~っ!ヴィヴィオ、もう許して~っ!」
ヴィヴィオの方を振り向く。スバルはその時のヴィヴィオの笑顔を一生忘れられないだろうなと心底思った。
~~子供の頃、何か興味を引くものがあるとじ~っと見ていたり、追いかけたりした事ありませんか?そんな風にヴィヴィオが色んな物事に興味をもったら・・というお話。ある意味ストーカーに近いですよね(笑)~~
●がつ■◇にち
きのうなのはままにかんさつにっきをおしえてもらった
なにかをみてってなにをみればいいのかな。てぃあなさんにきいたらすばるさんのかんさつにっきをかいてみたらって
すばるさんはなのはママといっしょにおしごとをしています。すっごくはやくはしるんだよ
う゛ぃう゛ぃおにもやさしいからだいすき。
きょうはずーっとすわってなにかかいてます。
ときどきうずうずうごきます
うごかなくなりました。
よこのてぃあなさんがすばるさんのあたまをたたくとすごいいきおいでおきてたおれました。
すごくいたそう。でもすぐにおきたからだいじょうぶみたい
ときどきうしろをみてます。う゛ぃう゛ぃおにきづいたみたい。にこってわらうとわらいかえしてくれた。
たおれたのだいじょうぶみたい。よかった
いっしょにごはんをたべた。すっごくいっぱいたべるんだよ。
いっぱいたべないとげんきになれないんだって。う゛ぃう゛ぃおもいっぱいたべたらもっとげんきになるのかな?
う゛ぃーたさんといっしょにれんしゅうをみた。
すばるさんいっぱいたべたからすごくげんき。う゛ぃーたさん、すばるさんはもっともっとすごくなるんだって。かっこいいな~
れんしゅうのあと、う゛ぃう゛ぃおをみてはしっていっちゃった。ごはんもたべてないみたい。
げんきじゃなくなったのかな
ちょっとしんぱい
ヴィヴィオは朝から隊舎にいた。
目を逸らさずにじ~っと何かを見つめている。時折持っている紙に何かを書いている。そして、その何かが動けばヴィヴィオも一緒にあとをついていった。
しかし、その何かとはは・・
(私、ヴィヴィオに何かしたかな??)
朝練から戻った後、スバルは常に誰かの視線を受けていた。
シャワーを浴びている時から何か視線を感じていたのだが、朝食時も絶えず続いており、更にオフィスで報告書を書いている時も背後に視線を感じた。
よく見ると机の影に隠れてヴィヴィオがジーっとスバルのことを見つめている。気になってしょうがないからスバルはヴィヴィオに近づいて
「ねぇヴィヴィオ?私に用事??」
「ん~ん♪」
ニコッと微笑んで答えるヴィヴィオにスバルも「そうなんだ・・」と笑って返すしか無かった。
自分の机に戻って報告書の続きを書こうとするが、振り向くとやはりヴィヴィオがジーっと見つめていた。目が合うとニコッっと笑う
(私に何か付いてるのかな?)
気になったスバルは隣のティアナに聞いた
「ねぇ、ティア。私に何か付いてる?」
「えっ?どうしたのいきなり?」
「いや、なんか朝からずーっとヴィヴィオに見つめられてる気がするんだけど、どうしてかわかんなくて」
ティアナが一目スバルを見て、再び端末に目を戻した。
「何も付いてないわよ。気のせいじゃない?」
「そうかな・・・・」
「そうよ、そんな事気にしてないで速いこと報告書書き上げてしまえば?」
「うん・・・」
スバルは釈然としないまま、報告書の続きに取りかかった。
(本当に気のせいかな・・・)
暫く時間が経って、昼食の時間になった。
他の局員がゾロゾロと食堂へ向かう。
スバルとティアナも一区切りついて背伸びをしていた。
「ん~!さてお昼だお昼。あれ?」
入り口の方を見ると未だにヴィヴィオがこっちを見ている。
(ずっとそこにいたんだ・・・気のせいじゃないよね?)
「ねぇ、スバル。今日は何に・・・ヴィヴィオも一緒に食べない?なのはさん今日は遅いんでしょ?」
少し悩んだが、ティアナに対して
「うん、いっしょに食べる」
とヴィヴィオは元気よく答えた。
(やっぱりなんか見られてる気がするんだよね~)
食堂に向かう間も背後からの視線が気になっていた。
夕方、訓練が終わって宿舎に戻ってくるとスバルは背後に視線を感じた
(もしかして・・・・)
恐る恐る視線の方を向くとそこには、
「ヴィヴィオ!」
ヴィヴィオがスバルの後ろからついてきていた。
「気づかなかった?ヴィータ副隊長と一緒に訓練見に来てたわよ」
とサラリとティアナに言われた瞬間、背中に寒いモノが走った
(やっぱり、わたし見られてるっ!)
「ティア、ゴメンっ!私先に戻る」
「えっ?あっちょっと~」
スバルは一目散に宿舎に駆け込んでいった。
(私何かしたのかな・・・全然覚えて無い・・・でも、あれってず~っと私をつけてきてるよね・・)
自室のベッドの中でスバルは布団を頭から被って潜っていた。
明らかにヴィヴィオは自分の事を見つめている。
(「スバルさんっ!私、スバルさんのこと・・・」)
(違う違う!!大体ヴィヴィオは何歳なんだよっ!そんな想像あるわけないって!)
怖い世界の想像を頭から振り払う。その時、カチャっと音が鳴り扉が開いた。
「どうしたの~スバル?シャワー浴びた後食事もしないでベッドに入って?風邪?」
「ん~ん、今日はちょっと調子悪いの。そっとしておいて」
「わかった」
ティアナの言葉に布団の中から答える。再び扉が閉まる音が聞こえた。
ふぅっとため息をつきながら、さっきの続きを考える。しかしその前に何かが足に触れた。嫌な予感がよぎる
「まさか・・・・」
バッと布団を剥がすとそこにはやはり・・・
「ヴィヴィオ?」
「うん♪」
スバルの目の前でヴィヴィオはベッドに座って見つめている。ティアナも腹を押さえて笑っていた。
心身共に疲れ切った様にスバルはベッドに倒れた。
「ねぇ、ヴィヴィオ。私ヴィヴィオに何か悪いことした?」
「ん~ん!」
首を振ってさっきと同じ答えを言うヴィヴィオ
「じゃあどうして私ばっかり追いかけるの?」
もはや涙目のスバル。ヴィヴィオは少し考えた後、スバルの前に本を出した。
「これ日記帳?みてもいいの?」
「うん、ヴィヴィオのにっきちょう」
開いてページをペラペラとめくっていくと、そこには「かんさつにっき」と書かれた後に今日のスバルの行動が書かれていた。
「・・・・もしかして、私の観察日記?」
「うん!今日から」
朝からの視線や練習を見に来たこと、そしてその後の事・・・全て納得ができた。でも、どうして私なの??という疑問がスバルの中に生まれる。
「どうして私?なのはさんやフェイトさんでも・・・」
「朝、ティアナさんに聞いたらスバルさんを観察した方がよくわかるよって」
「ティア~~ッ!」
スバルが叫んだ張本人は、壁に背をつけて笑っていた。かなり苦しい様で余程ツボに入ったらしい。怒るスバルに対して
「ゴメンゴメン、だってなのはさんやフェイトさんだとずっと隊舎にはいないでしょ。だったら色々と面白い方がいいと思って・・・それに観察日記なんだから暫く続くんでしょ!」
「え?・・・まさか・・・ホントに??」
「うん♪」
「そんな~~っ!ヴィヴィオ、もう許して~っ!」
ヴィヴィオの方を振り向く。スバルはその時のヴィヴィオの笑顔を一生忘れられないだろうなと心底思った。
~~子供の頃、何か興味を引くものがあるとじ~っと見ていたり、追いかけたりした事ありませんか?そんな風にヴィヴィオが色んな物事に興味をもったら・・というお話。ある意味ストーカーに近いですよね(笑)~~
Comments
初めまして、静奈のmixiからでしょうか?
楽しんで頂けてうれしいです。
フェイトは皆さんそれぞれのフェイトがいたりするので難しいかもしれませんね(フェイトさんやフェイトちゃん・・・)
「観察日記」は時々挟む形で出せればいいなと思っています
観察日記読ませていただきました。ものすごく面白かったです。特に一話と三話がツボにはまりましたw
ぜひフェイトの観察日記お願いしますw
ヴィヴィオとなのはは日記のみせあいっこをしているんでしょうね。普段のヴィヴィオの生活を知りたいと思うのは母の心でしょうか。
なのはは多分、「スバルには悪いことしちゃったな。後で謝っておこう」と思ってるかもしれませんね。
良く似た話は冬コミで合同誌の様な物に掲載されると思います。ただこっちはスバル・ティアナ・ヴィータ・はやての4人が対象ですが・・・