第17話「変調」
- AdventStory's After > 第3章 虹がかかる時
- by ima
- 2017.10.31 Tuesday 16:22
海鳴市に来て数日間は色々とイベントがあってあっという間に過ぎた。
なのはとフェイトが戻って来ているのを聞いて2人の友達が遊びに来たり、ヴィヴィオはヴィヴィオで月村雫が相手しろと言って押しかけてきたり、エイミィに呼ばれてハラオウン家に行ってエイミィやリエラをお喋りしたりと普段とは違う生活に慣れようとして魔法が使えなくなっているという不便は全く感じなかった。
1週間経ったある日
「ヴィヴィオ~行くよ~」
フェイトが朝のジョギングに出かけるのに彼女を呼んだ。
なのはとフェイトが戻って来ているのを聞いて2人の友達が遊びに来たり、ヴィヴィオはヴィヴィオで月村雫が相手しろと言って押しかけてきたり、エイミィに呼ばれてハラオウン家に行ってエイミィやリエラをお喋りしたりと普段とは違う生活に慣れようとして魔法が使えなくなっているという不便は全く感じなかった。
1週間経ったある日
「ヴィヴィオ~行くよ~」
フェイトが朝のジョギングに出かけるのに彼女を呼んだ。
(まだ寝てるのかな?)
昨日新しい図書館に行って何冊か借りてきていたからそれを読んで夜更かししたのかと思い履いていたシューズを脱いで彼女の部屋に行こうとしたら
「は~い、今行きま~す」
声と一緒にガチャッと扉が開いて階段を下りる音が聞こえた。
「フェイトママ、ごめんなさい。寝坊しちゃった」
良い感じに緩んできたのかも…そう思いながら彼女を見る
「おはよう、お寝坊さん…?」
顔を見ると少し赤い気がする。顔を近づけ額を当てる。
「少し熱っぽくない?」
「平気、昨日遅くまで本読んでたから…」
「そう…でも今日は軽めに少し走るだけにしようか」
体調が悪い時に過度な運動はしない方がいい。ゆっくり目に走り出したが100メートル走る前にヴィヴィオの息が上がりだしたのを見て
「ヴィヴィオ、今日は帰ってお休みしよう。無理して走ると大変」
「ハァッハアッハアッ…うん…」
そう言って息を整えようとする彼女の手をとって歩いて帰った。
「おはよ~、あれヴィヴィオ、フェイトちゃん?」
ヴィヴィオと一緒に軽く汗を流した後、2人でダイニングに行った。
キッチンを見るとなのはと桃子が朝食の準備をしていてダイニングでは士郎がテーブルにお皿を並べていた。
「おはよう、なのは、桃子さん、士郎さん、おはようございます。」
「おはようございます。」
「おはよう、今日はジョギング休みかい?」
「ヴィヴィオ、読書で夜更かしして調子悪そうだったから戻って来ました。」
「えっ? 大丈夫なの?」
パタパタとスリッパを鳴らしてヴィヴィオに駆け寄るなのは
「えへへ…ごめんなさい。全然平気です」
ヴィヴィオの返事を聞いて笑顔に戻るなのは達だった。
それから久しぶりに6人で朝食を食べた。
なのは達が翠屋に向かった後、フェイトは朝食の後片付けをしてヴィヴィオの部屋を覗いた。
「ヴィヴィオ、何してるの?」
「美由希さんにノート貰って日記書いてるの。」
フェイト自身、ジュエルシード事件が終わってこっちで暮らす様になって色んな体験をした。魔法文化が無い世界がこんなに違うんだと当時は毎日が新しい発見だった。今の彼女もそうなのだろう。
「そっか、体はもう平気?」
「うん、夕方にお買い物する時また図書館に行って良い?」
「いいけど読書に熱中しすぎて夜更かししちゃ駄目だよ。」
「は~い」
新しい図書館は気に入ったらしい。明日も寝坊するなら…と思いつつ本来の魔法を意識しない生活が始まっていると思えばこれでいいのかなと思い部屋を出た。
「フェイト、来たわよ~!」
「こんにちは~」
お昼前になってアリサとすずかが来た。
世間一般では今日は休日らしい。その分翠屋は大忙しだろう。お世話になっているお礼をかねて何かしたいと話したら2人が協力してくれたのだ。
「あんまり手の込んだ物じゃなくて、みんなで話ながら出来る方がいいんじゃない?」
「そうね~だったら…何がいいかな?」
色々相談した結果、フェイトでも出来る料理を2人が教えてくれることになった。
フェイトがアリサと話している間、トイレで席を外した月村すずかがリビングに戻ろうとした時
【ドンっ】
2階で何か落ちた音が聞こえた。
「ヴィヴィオちゃん?」
慣れていないベッドで休むと寝返りをうって落ちてしまう時がある。
「ヴィヴィオちゃ~ん、何か変な音がしたけど…」
階段を上がりながら声をかけるが返事がない。気になって彼女の部屋のドアを開けた直後、すずかの目が大きく見開かれた。
「きゃぁああああああっ!!」
リビングに居たフェイトとアリサはすずかの悲鳴を聞いて部屋を飛び出す。
「すずかっ!!」
「何があったの?」
「ヴィヴィオちゃん!! ヴィヴィオちゃん!!」
私達の声に答えずヴィヴィオを呼ぶ声が聞こえる。ヴィヴィオの部屋に居るらしい。フェイトは階段を駆け上がりヴィヴィオの部屋に入った。
そこで目に入ったのはすずかに抱きかかえられて粗い息をするヴィヴィオの姿だった。
「ヴィヴィオっ!! すずか、ヴィヴィオどうしたのっ?」
「わかんない、何か落ちる音がしたから部屋に入ったら倒れてて、返事もしないし…どうしよう」
「救急車…じゃない、なのはに電話しなきゃ。」
「はい、喫茶翠屋です。あっアリサちゃん。」
同じ頃、翠屋でカップを下げていると電話が鳴ってなのはが出た。相手はアリサだ。
『なのは大変、ヴィヴィオが倒れたのっ! 救急車を呼んでも意味が無いしどうしたらいい?』
「えっヴィヴィオが? だって朝普通に…」
そう言われてみれば普段熱っぽいなんて無かった気が…
『なのは、聞こえてる? なのはってば!!』
「なのはどうしたの? 予約?」
「なのは?」
受話器は持っているが顔が青ざめて電話や周りの声が耳に入ってこない。桃子が訝しげに思いながら彼女の持った受話器を取った。
「もしもし、あ~アリサちゃん。えっ? う、うん、わかった。今すぐ帰らせる。」
桃子がなのはから受話器を取ってそう言うと
「ヴィヴィオが倒れたって。あなた、なのはを連れて家に戻って。こっちは私達で何とかするから。なのは、しっかりしなさい!!」
「お母さん…私…どうしたら…」
「兎に角急いで帰ろう」
士郎は自分となのはのエプロンを外してレジの横に置くと彼女の手を引いて店を出た。
それを心配そうに見送りながら桃子は思いついた様に携帯を取り出す。
「もしもし…」
海鳴市でそんな事があって10分ほど経った頃、Stヒルデのグラウンド、魔法練習中のアリシアにメッセージが飛んできた。
「…チェ…ヴィヴィオっ!」
チェントと言いかけて慌てて直して駆け寄ってメッセージを見せる。
メッセージはプレシアからで『海鳴で彼女が倒れた。直ぐに帰って来なさい。』
誰かに見られても判る様に書いたのだろうが彼女というのは1人しかいない。
「何が起きたの?」
「アリシア…」
何かが起きた。
でも授業中だから簡単には動けない。どうすれば…と考えていたら続けてメッセージが入る。
『シャマルさんがそっちに行くわ、一緒について行きなさい。』
私達が動き易い様に考えてくれたらしい。そうしていると
「高町さん、テスタロッサさんこっちへ」
先生から呼ばれて走った。
急いで着替えて正門前で待つようにと言われアリシア達はその通りにした。
さっき聞こえたのはフェイトに何かあったという話になっているらしい…。それなら2人を呼び出す口実になる。
「お姉ちゃん、ヴィヴィオに何があったの?」
チェントが小声で聞いてくる。
「わかんない…でも何か起きて私達が必要になった…」
「お姉ちゃん達まだ帰って来てないのに…」
「焦って答え出したら駄目、何があったか知るのが先だよ。大丈夫、まだ私は消えてないんだから♪」
「うん…ごめんなさい。」
チェントを落ち着かせ正門に着いたのとほぼ同時に目の前に魔方陣が浮かび上がりシャマルが現れた。
「アリシアとチェントね…本当にヴィヴィオそっくり。プレシアさんから話は聞いてる? 急ぐから私に捕まって。このまま海鳴に飛ぶわよ。」
アリシアは深く頷いてシャマルにしがみついた。
(ヴィヴィオ…無事でいて…)
妹の前だから落ち着いているように見せていたけれど心の中で酷く焦っていた。
「行ったわよ、あの子達も。転送許可すぐに取ってくれて助かったわ。」
『あなたこそ、まさか桃子に頼んでいたなんて驚いたわよ。』
プレシアはアリシアのデバイス情報がミッドチルダから消えたのを見て一息ついた。
最悪の状況を考えて、プレシアはもしヴィヴィオに何かあったら些細な事でも連絡して欲しいと桃子に頼んでいた。
一方でリンディもヴィヴィオに変化があればすぐに連絡するようにとエイミィに頼んでいてヴィヴィオを看ているシャマルがいつでも海鳴市に転移出来る様許可を取っていた。
つまりは2人とも海鳴市の彼女に近い者から連絡を受けられるようにしていたのである。
そして今朝から少し熱っぽいという話を聞いていて、ついさっき倒れたと連絡を受けた。
『デバイスの修理が間に合えば良かったのだけれど…』
「無い物を言っても仕方ないわ、あの子達が行けば大丈夫よ。」
異世界のアリシア達はまだ帰って来ていない。
レリック片を貰ってくるならついでに完全体レリックも見つけてくる様に頼んだ。ルネッサしか知らない場所に隠されているのだから貰った所で影響も無いだろう。
「あとは…ヴィヴィオとなのはさん、フェイト次第ね」
当たっていなければいい…こんな予想は。心からそう思う。
『大丈夫よ、私達の自慢の娘なのよ。』
「そうね…」
あとは彼女達次第…そう思い天を仰ぐのだった。
~コメント~
いきなり急展開です。本話ではASシリーズを通してヴィヴィオを見守り支えてきた大人達の繋がりを意識しました。
昨日新しい図書館に行って何冊か借りてきていたからそれを読んで夜更かししたのかと思い履いていたシューズを脱いで彼女の部屋に行こうとしたら
「は~い、今行きま~す」
声と一緒にガチャッと扉が開いて階段を下りる音が聞こえた。
「フェイトママ、ごめんなさい。寝坊しちゃった」
良い感じに緩んできたのかも…そう思いながら彼女を見る
「おはよう、お寝坊さん…?」
顔を見ると少し赤い気がする。顔を近づけ額を当てる。
「少し熱っぽくない?」
「平気、昨日遅くまで本読んでたから…」
「そう…でも今日は軽めに少し走るだけにしようか」
体調が悪い時に過度な運動はしない方がいい。ゆっくり目に走り出したが100メートル走る前にヴィヴィオの息が上がりだしたのを見て
「ヴィヴィオ、今日は帰ってお休みしよう。無理して走ると大変」
「ハァッハアッハアッ…うん…」
そう言って息を整えようとする彼女の手をとって歩いて帰った。
「おはよ~、あれヴィヴィオ、フェイトちゃん?」
ヴィヴィオと一緒に軽く汗を流した後、2人でダイニングに行った。
キッチンを見るとなのはと桃子が朝食の準備をしていてダイニングでは士郎がテーブルにお皿を並べていた。
「おはよう、なのは、桃子さん、士郎さん、おはようございます。」
「おはようございます。」
「おはよう、今日はジョギング休みかい?」
「ヴィヴィオ、読書で夜更かしして調子悪そうだったから戻って来ました。」
「えっ? 大丈夫なの?」
パタパタとスリッパを鳴らしてヴィヴィオに駆け寄るなのは
「えへへ…ごめんなさい。全然平気です」
ヴィヴィオの返事を聞いて笑顔に戻るなのは達だった。
それから久しぶりに6人で朝食を食べた。
なのは達が翠屋に向かった後、フェイトは朝食の後片付けをしてヴィヴィオの部屋を覗いた。
「ヴィヴィオ、何してるの?」
「美由希さんにノート貰って日記書いてるの。」
フェイト自身、ジュエルシード事件が終わってこっちで暮らす様になって色んな体験をした。魔法文化が無い世界がこんなに違うんだと当時は毎日が新しい発見だった。今の彼女もそうなのだろう。
「そっか、体はもう平気?」
「うん、夕方にお買い物する時また図書館に行って良い?」
「いいけど読書に熱中しすぎて夜更かししちゃ駄目だよ。」
「は~い」
新しい図書館は気に入ったらしい。明日も寝坊するなら…と思いつつ本来の魔法を意識しない生活が始まっていると思えばこれでいいのかなと思い部屋を出た。
「フェイト、来たわよ~!」
「こんにちは~」
お昼前になってアリサとすずかが来た。
世間一般では今日は休日らしい。その分翠屋は大忙しだろう。お世話になっているお礼をかねて何かしたいと話したら2人が協力してくれたのだ。
「あんまり手の込んだ物じゃなくて、みんなで話ながら出来る方がいいんじゃない?」
「そうね~だったら…何がいいかな?」
色々相談した結果、フェイトでも出来る料理を2人が教えてくれることになった。
フェイトがアリサと話している間、トイレで席を外した月村すずかがリビングに戻ろうとした時
【ドンっ】
2階で何か落ちた音が聞こえた。
「ヴィヴィオちゃん?」
慣れていないベッドで休むと寝返りをうって落ちてしまう時がある。
「ヴィヴィオちゃ~ん、何か変な音がしたけど…」
階段を上がりながら声をかけるが返事がない。気になって彼女の部屋のドアを開けた直後、すずかの目が大きく見開かれた。
「きゃぁああああああっ!!」
リビングに居たフェイトとアリサはすずかの悲鳴を聞いて部屋を飛び出す。
「すずかっ!!」
「何があったの?」
「ヴィヴィオちゃん!! ヴィヴィオちゃん!!」
私達の声に答えずヴィヴィオを呼ぶ声が聞こえる。ヴィヴィオの部屋に居るらしい。フェイトは階段を駆け上がりヴィヴィオの部屋に入った。
そこで目に入ったのはすずかに抱きかかえられて粗い息をするヴィヴィオの姿だった。
「ヴィヴィオっ!! すずか、ヴィヴィオどうしたのっ?」
「わかんない、何か落ちる音がしたから部屋に入ったら倒れてて、返事もしないし…どうしよう」
「救急車…じゃない、なのはに電話しなきゃ。」
「はい、喫茶翠屋です。あっアリサちゃん。」
同じ頃、翠屋でカップを下げていると電話が鳴ってなのはが出た。相手はアリサだ。
『なのは大変、ヴィヴィオが倒れたのっ! 救急車を呼んでも意味が無いしどうしたらいい?』
「えっヴィヴィオが? だって朝普通に…」
そう言われてみれば普段熱っぽいなんて無かった気が…
『なのは、聞こえてる? なのはってば!!』
「なのはどうしたの? 予約?」
「なのは?」
受話器は持っているが顔が青ざめて電話や周りの声が耳に入ってこない。桃子が訝しげに思いながら彼女の持った受話器を取った。
「もしもし、あ~アリサちゃん。えっ? う、うん、わかった。今すぐ帰らせる。」
桃子がなのはから受話器を取ってそう言うと
「ヴィヴィオが倒れたって。あなた、なのはを連れて家に戻って。こっちは私達で何とかするから。なのは、しっかりしなさい!!」
「お母さん…私…どうしたら…」
「兎に角急いで帰ろう」
士郎は自分となのはのエプロンを外してレジの横に置くと彼女の手を引いて店を出た。
それを心配そうに見送りながら桃子は思いついた様に携帯を取り出す。
「もしもし…」
海鳴市でそんな事があって10分ほど経った頃、Stヒルデのグラウンド、魔法練習中のアリシアにメッセージが飛んできた。
「…チェ…ヴィヴィオっ!」
チェントと言いかけて慌てて直して駆け寄ってメッセージを見せる。
メッセージはプレシアからで『海鳴で彼女が倒れた。直ぐに帰って来なさい。』
誰かに見られても判る様に書いたのだろうが彼女というのは1人しかいない。
「何が起きたの?」
「アリシア…」
何かが起きた。
でも授業中だから簡単には動けない。どうすれば…と考えていたら続けてメッセージが入る。
『シャマルさんがそっちに行くわ、一緒について行きなさい。』
私達が動き易い様に考えてくれたらしい。そうしていると
「高町さん、テスタロッサさんこっちへ」
先生から呼ばれて走った。
急いで着替えて正門前で待つようにと言われアリシア達はその通りにした。
さっき聞こえたのはフェイトに何かあったという話になっているらしい…。それなら2人を呼び出す口実になる。
「お姉ちゃん、ヴィヴィオに何があったの?」
チェントが小声で聞いてくる。
「わかんない…でも何か起きて私達が必要になった…」
「お姉ちゃん達まだ帰って来てないのに…」
「焦って答え出したら駄目、何があったか知るのが先だよ。大丈夫、まだ私は消えてないんだから♪」
「うん…ごめんなさい。」
チェントを落ち着かせ正門に着いたのとほぼ同時に目の前に魔方陣が浮かび上がりシャマルが現れた。
「アリシアとチェントね…本当にヴィヴィオそっくり。プレシアさんから話は聞いてる? 急ぐから私に捕まって。このまま海鳴に飛ぶわよ。」
アリシアは深く頷いてシャマルにしがみついた。
(ヴィヴィオ…無事でいて…)
妹の前だから落ち着いているように見せていたけれど心の中で酷く焦っていた。
「行ったわよ、あの子達も。転送許可すぐに取ってくれて助かったわ。」
『あなたこそ、まさか桃子に頼んでいたなんて驚いたわよ。』
プレシアはアリシアのデバイス情報がミッドチルダから消えたのを見て一息ついた。
最悪の状況を考えて、プレシアはもしヴィヴィオに何かあったら些細な事でも連絡して欲しいと桃子に頼んでいた。
一方でリンディもヴィヴィオに変化があればすぐに連絡するようにとエイミィに頼んでいてヴィヴィオを看ているシャマルがいつでも海鳴市に転移出来る様許可を取っていた。
つまりは2人とも海鳴市の彼女に近い者から連絡を受けられるようにしていたのである。
そして今朝から少し熱っぽいという話を聞いていて、ついさっき倒れたと連絡を受けた。
『デバイスの修理が間に合えば良かったのだけれど…』
「無い物を言っても仕方ないわ、あの子達が行けば大丈夫よ。」
異世界のアリシア達はまだ帰って来ていない。
レリック片を貰ってくるならついでに完全体レリックも見つけてくる様に頼んだ。ルネッサしか知らない場所に隠されているのだから貰った所で影響も無いだろう。
「あとは…ヴィヴィオとなのはさん、フェイト次第ね」
当たっていなければいい…こんな予想は。心からそう思う。
『大丈夫よ、私達の自慢の娘なのよ。』
「そうね…」
あとは彼女達次第…そう思い天を仰ぐのだった。
~コメント~
いきなり急展開です。本話ではASシリーズを通してヴィヴィオを見守り支えてきた大人達の繋がりを意識しました。
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