AS43「戦技披露会への目標」
「ヴィヴィオ、もうすぐ戦技披露会だけど準備は進んでるの?」
ある日、無限書庫で調査依頼の内容を調べているとユーノが来て言った。
「準備ですか?」
「うん、準備が大変なら司書の任務を少し休んでも良いよ。無限書庫のスタッフが戦技披露会に出るなんて初めてだからね。みんなで応援しようって決めたんだ。」
周りのみんなを見るとみんな笑顔で頷いている。
「ありがとうございます。それじゃお言葉に甘えて準備を始めたら少し時間貰えますか?」
「うん♪」
ある日、無限書庫で調査依頼の内容を調べているとユーノが来て言った。
「準備ですか?」
「うん、準備が大変なら司書の任務を少し休んでも良いよ。無限書庫のスタッフが戦技披露会に出るなんて初めてだからね。みんなで応援しようって決めたんだ。」
周りのみんなを見るとみんな笑顔で頷いている。
「ありがとうございます。それじゃお言葉に甘えて準備を始めたら少し時間貰えますか?」
「うん♪」
ユーノにそう言いながらヴィヴィオは
(準備って…何をすればいいんだろう?)
頭の中で?マークをいっぱい作っていた。
その日の夜、コラードに通信する。貰っていた課題を送る為だ。
その時
「コラード先生、今日ユーノ司書長に戦技披露会の準備はどう?って聞かれたんですが何か準備しなくちゃいけないんでしょうか? ママ達に聞いても『いつも通りでいいんじゃないかな』って」
『そうね~、ヴィヴィオが準備するのはあなたの心じゃないかしら?』
「心?」
『将来どうしたいか?、何をしたいか? きちんと考えて答えを出すこと、それが準備になると思うの。』
「でも私…まだ…」
まだ何をしたいかなんて考えていない。
『ええ、今出したのは今のヴィヴィオの答え、明日に変わっても良いし変えなくても良い。色んなことを経験して考えていけばいいの。』
『戦技披露会での対戦相手だけれど、多分ヴィータになるでしょうね。彼女は既にそれに気づいているわ』
「ヴィータさんですか?」
『ええ、最後の試合としてなのはとシグナムの対戦は決まっているし、フェイトは2人のブレーキ役として待機するでしょう。初めて参加するヴィヴィオの力量をよく知っている教導隊メンバー…1人しか居ないわ。』
『目立ちたくないと思うならある程度魔法を使って負ければ良い。でも教導隊のベテランやエースと呼ばれる者が見る中で手を抜けば直ぐに気づかれる。勝つより難しいわね。』
コラードは笑って言うが、そんな余裕は間違い無くない。
『私は教え子同士が晴れの舞台で競ってくれるのは嬉しいのよ。出来ればヴィヴィオには勝って欲しい。私の最後の教え子として…。課題はきちんと見ておくから考えてみなさい。それが次の課題よ。』
そう言って通信を切られた。
「その課題…難しすぎるよ~…」
ため息をつきながらベッドに倒れ込む。
「ヴィータさんか…試験じゃ本気って言ってたけど…あれが全力じゃないの判ってるよ。」
戦技披露会では時空転移や空間転移は使えない。
スターライトブレイカーも結界を壊すから駄目、ストライクスターズは使えるかも知れないけど彼女には知られている。勿論他の魔法も…
元より普通に戦えば勝てる相手じゃないのだ。
それよりも…
「私…何になりたいのかな…」
異世界の私は何をしているのかとか聞いても教えてくれなかった。
『私は私、ヴィヴィオはヴィヴィオでしょ。私の事を聞いてもそれがヴィヴィオの将来って訳じゃないんだから』
そう言われたら聞けなくなる。
なのはの様に教導隊、ティアナやフェイト、クロノの様に執務官から艦長…ユーノの後を継いで司書長…魔導師を辞めて海鳴で翠屋のパティシエ…Stヒルデで先生もいいな~って思ったこともあるし…、オリヴィエが言ってた様に聖王でも高町でもないヴィヴィオとしての未来というのもまだわからない。
「決められないよ~」
ベッドの上でバタバタとする。だけどバタバタしたところで何か変わるものでもない。
「最初に決めなくちゃいけないのは…戦技披露会…ヴィータさんとの試合か…」
天井を見て考える。
私に出来ることは…
考える。
私自身はどうしたいのか?
このまま無限書庫の司書をして将来はユーノの様になりたいと思った事もあるし
なのはやヴィータの様に教導隊やフェイトやティアナの様に執務官になりたいとも思ったこともある。
周りの大人は子供の頃から目指すものを持って来ている。
それに比べてまだ私ははっきり決まった目標がない。
オリヴィエが言っていた聖王でも高町でもない私として…という朧気な目標はあるけれどそれとは違う。
私自身が決めなくちゃいけないこと。
その最初の1歩が戦技披露会…
私に出来ることは…
手を伸ばして拳をギュッと握りしめた。
~コメント~
新章…ではありませんが、戦技披露会編に突入です。
ヴィヴィオは戦技披露会に出ることより戦技披露会を通じて求められた自身の未来について考え始めます。
その答えは…
話は変わりましてコミックマーケット94に参加された皆様お疲れ様でした。
近年では珍しい酷暑でしたが皆様はいかがでしたでしょうか?
Tittwerを始めました。
https://twitter.com/ami_suzukazedou
SSについてとか活動についてとかを呟けたらいいなと思います。
(準備って…何をすればいいんだろう?)
頭の中で?マークをいっぱい作っていた。
その日の夜、コラードに通信する。貰っていた課題を送る為だ。
その時
「コラード先生、今日ユーノ司書長に戦技披露会の準備はどう?って聞かれたんですが何か準備しなくちゃいけないんでしょうか? ママ達に聞いても『いつも通りでいいんじゃないかな』って」
『そうね~、ヴィヴィオが準備するのはあなたの心じゃないかしら?』
「心?」
『将来どうしたいか?、何をしたいか? きちんと考えて答えを出すこと、それが準備になると思うの。』
「でも私…まだ…」
まだ何をしたいかなんて考えていない。
『ええ、今出したのは今のヴィヴィオの答え、明日に変わっても良いし変えなくても良い。色んなことを経験して考えていけばいいの。』
『戦技披露会での対戦相手だけれど、多分ヴィータになるでしょうね。彼女は既にそれに気づいているわ』
「ヴィータさんですか?」
『ええ、最後の試合としてなのはとシグナムの対戦は決まっているし、フェイトは2人のブレーキ役として待機するでしょう。初めて参加するヴィヴィオの力量をよく知っている教導隊メンバー…1人しか居ないわ。』
『目立ちたくないと思うならある程度魔法を使って負ければ良い。でも教導隊のベテランやエースと呼ばれる者が見る中で手を抜けば直ぐに気づかれる。勝つより難しいわね。』
コラードは笑って言うが、そんな余裕は間違い無くない。
『私は教え子同士が晴れの舞台で競ってくれるのは嬉しいのよ。出来ればヴィヴィオには勝って欲しい。私の最後の教え子として…。課題はきちんと見ておくから考えてみなさい。それが次の課題よ。』
そう言って通信を切られた。
「その課題…難しすぎるよ~…」
ため息をつきながらベッドに倒れ込む。
「ヴィータさんか…試験じゃ本気って言ってたけど…あれが全力じゃないの判ってるよ。」
戦技披露会では時空転移や空間転移は使えない。
スターライトブレイカーも結界を壊すから駄目、ストライクスターズは使えるかも知れないけど彼女には知られている。勿論他の魔法も…
元より普通に戦えば勝てる相手じゃないのだ。
それよりも…
「私…何になりたいのかな…」
異世界の私は何をしているのかとか聞いても教えてくれなかった。
『私は私、ヴィヴィオはヴィヴィオでしょ。私の事を聞いてもそれがヴィヴィオの将来って訳じゃないんだから』
そう言われたら聞けなくなる。
なのはの様に教導隊、ティアナやフェイト、クロノの様に執務官から艦長…ユーノの後を継いで司書長…魔導師を辞めて海鳴で翠屋のパティシエ…Stヒルデで先生もいいな~って思ったこともあるし…、オリヴィエが言ってた様に聖王でも高町でもないヴィヴィオとしての未来というのもまだわからない。
「決められないよ~」
ベッドの上でバタバタとする。だけどバタバタしたところで何か変わるものでもない。
「最初に決めなくちゃいけないのは…戦技披露会…ヴィータさんとの試合か…」
天井を見て考える。
私に出来ることは…
考える。
私自身はどうしたいのか?
このまま無限書庫の司書をして将来はユーノの様になりたいと思った事もあるし
なのはやヴィータの様に教導隊やフェイトやティアナの様に執務官になりたいとも思ったこともある。
周りの大人は子供の頃から目指すものを持って来ている。
それに比べてまだ私ははっきり決まった目標がない。
オリヴィエが言っていた聖王でも高町でもない私として…という朧気な目標はあるけれどそれとは違う。
私自身が決めなくちゃいけないこと。
その最初の1歩が戦技披露会…
私に出来ることは…
手を伸ばして拳をギュッと握りしめた。
~コメント~
新章…ではありませんが、戦技披露会編に突入です。
ヴィヴィオは戦技披露会に出ることより戦技披露会を通じて求められた自身の未来について考え始めます。
その答えは…
話は変わりましてコミックマーケット94に参加された皆様お疲れ様でした。
近年では珍しい酷暑でしたが皆様はいかがでしたでしょうか?
Tittwerを始めました。
https://twitter.com/ami_suzukazedou
SSについてとか活動についてとかを呟けたらいいなと思います。
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