~刻の移り人外伝~ 第2話 「彼女達と海」
近い未来時間軸同士の衝突が起こる。
ヴィヴィオは衝突を避けるべくなのは達を連れて異世界の海鳴市にやってきた。
これは深刻な事件の傍らで暇を持て余した者達が織りなす少し変わったお話です。
「八神部隊長…それってどういうことですか?」
「うん、このままここにおったらみんな餓死するから先に手を打とうって思ってな」
ヴィヴィオは衝突を避けるべくなのは達を連れて異世界の海鳴市にやってきた。
これは深刻な事件の傍らで暇を持て余した者達が織りなす少し変わったお話です。
「八神部隊長…それってどういうことですか?」
「うん、このままここにおったらみんな餓死するから先に手を打とうって思ってな」
「それが…これですか…」
突然の呼出を受けたスバルとエリオとノーヴェ、ウェンディ、ディエチの5人ははやてと彼女の前にある物を見比べつつ呟いた。
ここは異世界の管理外世界でしかも10年以上昔らしい。
ヴィヴィオや当時暮らしていたなのは達とは違いスバル達はあまり実感がないままスターズ、ライトニングのチーム編成され、ノーヴェ、ウェンディ、ディエチ、ディードも加えられた。
2チームの交代制で現れる闇の欠片、思念体を倒す為だ。
でも、それ以外にはする事もなく、かといって大腕を振って外出してもトラブルを起こしてはここのアースラスタッフに迷惑がかかると考えそれぞれ訓練やアースラ艦内の清掃をする位しか体を動かせずほぼ全員が時間を持て余していた。
どんな状況でも時間が来ればお腹が減る。自然と食事量が増えてしまい、現在アースラは食料危機に見舞われていた。
「リンディ提督にお金を借りてチンクとヴィヴィオが追加食料を買いに出てる。でもそれだけじゃ全然足りん。自分の食べる分は自分らで確保しよう。1ヶ月分くらい積んだ筈やのに4日で半分切ってるって報告聞いて青ざめたわ。セインとディードには料理用の調味料とか買い出し行ってるからあとは食材やね。幸い今アースラの周りは海、海産物の宝庫や。」
「エリオ、釣り竿の使い方知ってるやろ? 何本かあるからみんなに教えたってな。あとこっちは網で…一気に取るには便利な道具…浮きが付いてるから囲い網やね♪」
目の前にあるのはどこから持ってきたのか数本の釣り竿と大きな玉の付いた網。
それを嬉しそうに手にとって使い方を説明する彼女に一同は引きつった笑みを浮かべて聞いていた。
「こんな原始的な方法じゃなくて、エリオかフェイトさんが電気流せば大量に取れるのに…」
30分後甲板で糸を垂らしながらぼやくスバル。
「管理外世界で食糧を集める時は生態系を壊したらいけないんです。電気を流せば沢山取れるでしょうけど一帯の生態系を崩しちゃいますから…それに釣りは趣味にしてる人が居るくらいなので楽しいですよ。ほらっ」
そう言ってピッと竿を上げると綺麗にしなる。時々竿を下げてリールを巻く動きを続けていると海面に30cmくらいの魚が顔を出した。
慣れた手つきで片手で網を持ち中に魚を入れると引き揚げて釣り針を外し、そのまま海水を入れた水槽に入れた。
「簡単でしょ♪」
「ん、おしっ! 私も大きいの釣るぞーっ!! わっ、本当にすぐかかった!!エリオどうすればいいのっ」
「竿を下げる時にリール、手元の取っ手を巻いて…」
一方、スバル達からアースラを挟んだ反対方向ではというと…
「これをくるーっと回してそこに私達が追い込むんだ。」
「ディエチはそこで合図したら網を閉じるッスよ」
「わかった…」
戦闘機人の体はこう言うときに人間離れした力を見せる。
ノーヴェのウェンディは思いっきり息を吸い込むとそのまま潜っていった。暫くは浮かんでこないだろう。
「…退屈…」
1人網の番をするディエチは欠伸をして網の口を見ていた。
「ファアアア…昨日徹夜だったから、よく寝たわ。」
それから暫く経った頃、自室から出て来たティアナはん~っと伸びをする
「ティアナさんお疲れ様です。」
「ありがとキャロ。スバルとエリオはどこかしら?」
「少し前に八神部隊長に呼ばれて行きましたけれど…」
と言ってると外からスバルの声が聞こえた。2人は顔を見合わせ首を傾げつつ声のする方へと行ってみると…
「おっヒット!! 大物だよこれっ!!」
「スバルさん凄いです。あっ僕の方もっ!」
「お~い、網の方が良く穫れるぞーっ!!」
甲板で釣り竿をしならせるスバルとエリオ、反対側では投げた網をノーヴェとウェンディが引っ張っている。
「スバル、エリオ~持ち上げるの手伝ってくれ~」
「わかった~ちょっと待ってて~あっティアナ、キャロちょっとこっちの竿見てて。当たりがあったら釣っちゃっていいから。」
「う、うん…わかった」
言われるまま釣り竿を渡される。後ろの水槽を見ると大小様々な魚が入っている。網ということはノーヴェ達も同じ様に魚を取ってるのだろう…
「みんな順応力ありすぎです…」
「本当…」
ティアナとキャロは唖然としてそれ以上言葉が続かなかった。
「ふぇ~…これみんなで釣ったの?」
「…凄いね…」
2つの水槽には何匹いるかわからない位魚と貝がひしめき合い、横には海草で小さな山が出来ている。
その様子になのはやフェイト、はやてだけでなくヴィヴィオや異世界ヴィヴィオとアインハルトやトーマ、リリィも驚いている。
セインが頭を落として3枚に開くとそのままヒョイと後ろへ投げる。するとディードが両手の包丁で小さく切り分け放物線を描いて大鍋に入っていく。
鍋の横でははやてが野菜を入れたり塩や味噌を入れたりと味見をしている。
美味しそうな香りにどこからか腹の虫が聞こえた。
「みんなご苦労さん、いっぱいあるからみんなで食べよう。待機中の子は交代して来てな」
「「「「「はい」」」」」
こうして懸案事項だった食料問題は解決をみたのだった。
~コメント~
もし高町ヴィヴィオがなのはGODの世界に来たら?
話的には12~13話位が舞台です。
体が資本なフォワード陣にとって食糧問題は活動に大きく影響します。なのはシリーズではサバイバル生活でも楽しむ面々が多いような気がしますがいかがでしょうか?
突然の呼出を受けたスバルとエリオとノーヴェ、ウェンディ、ディエチの5人ははやてと彼女の前にある物を見比べつつ呟いた。
ここは異世界の管理外世界でしかも10年以上昔らしい。
ヴィヴィオや当時暮らしていたなのは達とは違いスバル達はあまり実感がないままスターズ、ライトニングのチーム編成され、ノーヴェ、ウェンディ、ディエチ、ディードも加えられた。
2チームの交代制で現れる闇の欠片、思念体を倒す為だ。
でも、それ以外にはする事もなく、かといって大腕を振って外出してもトラブルを起こしてはここのアースラスタッフに迷惑がかかると考えそれぞれ訓練やアースラ艦内の清掃をする位しか体を動かせずほぼ全員が時間を持て余していた。
どんな状況でも時間が来ればお腹が減る。自然と食事量が増えてしまい、現在アースラは食料危機に見舞われていた。
「リンディ提督にお金を借りてチンクとヴィヴィオが追加食料を買いに出てる。でもそれだけじゃ全然足りん。自分の食べる分は自分らで確保しよう。1ヶ月分くらい積んだ筈やのに4日で半分切ってるって報告聞いて青ざめたわ。セインとディードには料理用の調味料とか買い出し行ってるからあとは食材やね。幸い今アースラの周りは海、海産物の宝庫や。」
「エリオ、釣り竿の使い方知ってるやろ? 何本かあるからみんなに教えたってな。あとこっちは網で…一気に取るには便利な道具…浮きが付いてるから囲い網やね♪」
目の前にあるのはどこから持ってきたのか数本の釣り竿と大きな玉の付いた網。
それを嬉しそうに手にとって使い方を説明する彼女に一同は引きつった笑みを浮かべて聞いていた。
「こんな原始的な方法じゃなくて、エリオかフェイトさんが電気流せば大量に取れるのに…」
30分後甲板で糸を垂らしながらぼやくスバル。
「管理外世界で食糧を集める時は生態系を壊したらいけないんです。電気を流せば沢山取れるでしょうけど一帯の生態系を崩しちゃいますから…それに釣りは趣味にしてる人が居るくらいなので楽しいですよ。ほらっ」
そう言ってピッと竿を上げると綺麗にしなる。時々竿を下げてリールを巻く動きを続けていると海面に30cmくらいの魚が顔を出した。
慣れた手つきで片手で網を持ち中に魚を入れると引き揚げて釣り針を外し、そのまま海水を入れた水槽に入れた。
「簡単でしょ♪」
「ん、おしっ! 私も大きいの釣るぞーっ!! わっ、本当にすぐかかった!!エリオどうすればいいのっ」
「竿を下げる時にリール、手元の取っ手を巻いて…」
一方、スバル達からアースラを挟んだ反対方向ではというと…
「これをくるーっと回してそこに私達が追い込むんだ。」
「ディエチはそこで合図したら網を閉じるッスよ」
「わかった…」
戦闘機人の体はこう言うときに人間離れした力を見せる。
ノーヴェのウェンディは思いっきり息を吸い込むとそのまま潜っていった。暫くは浮かんでこないだろう。
「…退屈…」
1人網の番をするディエチは欠伸をして網の口を見ていた。
「ファアアア…昨日徹夜だったから、よく寝たわ。」
それから暫く経った頃、自室から出て来たティアナはん~っと伸びをする
「ティアナさんお疲れ様です。」
「ありがとキャロ。スバルとエリオはどこかしら?」
「少し前に八神部隊長に呼ばれて行きましたけれど…」
と言ってると外からスバルの声が聞こえた。2人は顔を見合わせ首を傾げつつ声のする方へと行ってみると…
「おっヒット!! 大物だよこれっ!!」
「スバルさん凄いです。あっ僕の方もっ!」
「お~い、網の方が良く穫れるぞーっ!!」
甲板で釣り竿をしならせるスバルとエリオ、反対側では投げた網をノーヴェとウェンディが引っ張っている。
「スバル、エリオ~持ち上げるの手伝ってくれ~」
「わかった~ちょっと待ってて~あっティアナ、キャロちょっとこっちの竿見てて。当たりがあったら釣っちゃっていいから。」
「う、うん…わかった」
言われるまま釣り竿を渡される。後ろの水槽を見ると大小様々な魚が入っている。網ということはノーヴェ達も同じ様に魚を取ってるのだろう…
「みんな順応力ありすぎです…」
「本当…」
ティアナとキャロは唖然としてそれ以上言葉が続かなかった。
「ふぇ~…これみんなで釣ったの?」
「…凄いね…」
2つの水槽には何匹いるかわからない位魚と貝がひしめき合い、横には海草で小さな山が出来ている。
その様子になのはやフェイト、はやてだけでなくヴィヴィオや異世界ヴィヴィオとアインハルトやトーマ、リリィも驚いている。
セインが頭を落として3枚に開くとそのままヒョイと後ろへ投げる。するとディードが両手の包丁で小さく切り分け放物線を描いて大鍋に入っていく。
鍋の横でははやてが野菜を入れたり塩や味噌を入れたりと味見をしている。
美味しそうな香りにどこからか腹の虫が聞こえた。
「みんなご苦労さん、いっぱいあるからみんなで食べよう。待機中の子は交代して来てな」
「「「「「はい」」」」」
こうして懸案事項だった食料問題は解決をみたのだった。
~コメント~
もし高町ヴィヴィオがなのはGODの世界に来たら?
話的には12~13話位が舞台です。
体が資本なフォワード陣にとって食糧問題は活動に大きく影響します。なのはシリーズではサバイバル生活でも楽しむ面々が多いような気がしますがいかがでしょうか?
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