19話 ルシエの巫女(中編)

【ヴゥーヴゥー】

 エリオの暖かみで気持ち良く眠っていたキャロの耳に慌ただしいアラームが鳴り響いた。

「えっ?何?どうしたの?」

 驚いて飛び起きるキャロとエリオ

【緊急出動要請。フォワード隊、その他関係局員は緊急体制シフトAが発令。繰り返します緊急・・・】

「えっ・・緊急出動?」

 廊下の外が一気に騒がしくなる。キャロはいきなりの事に怖くなり、アラームコールを見つめているエリオの袖をギュッと掴んだ。

「僕たちもブリーフィングにっ!」

 キャロに向かって言ったエリオはベッドから飛び下りて服を着替え出す。

「わっわたしもっ」

 キャロもエリオの隣に行くと慌てて服を脱ぎ始めた。今の2人には恥じらいを感じる余裕は無かった。



「「「6カ所同時!?」」」

 ブリーフィングルームにキャロとエリオが入るなり、スバルの驚きの声に飛び込んできた。
 既にはやてはもちろん、なのはやフェイト、シグナムにヴィータ、スバルにティアナ、シャマルにザフィーラまで揃っていた。
 何故かヴィヴィオがザフィーラの背中で眠っている。

「うん・・6カ所同時に現れたの」
【映像でます】

 楕円型・少し湾曲のある三角形・球型の機械がある方向に進んでいた。

「1・・空中2・・3型。今までと同じタイプだね。まだ現れたのはガジェット・ドローンだけ?レリックや他に反応は?」
【まだレリックの反応がありません。しかし、最低3つのガジェット・ドローンの集合の進行先に街が存在します。】

 はやては悩みつつ

「まだ陸士部隊にAMFと対抗できる魔導師は少ない。六課が先頭に立たな防げん・・・スバル・ティアナ、2人に1部隊頼んでいいか?なのは隊長、ええ?」

 少し考えてなのはは頷く

「2人とも訓練通りにすれば大丈夫、いける?スバル?ティアナ?」
「「はいっ!」」

 その声を聞いてはやてが出動命令を出した

「なのは隊長・フェイト隊長・シグナム・ヴィータがそれぞれ1部隊ずつ、うちとリインがもう1部隊、残る部隊はスバルとティアナで押さえて。他の陸士部隊にも応援頼んでるからっ。」
「あと、シャマルとザフィーラはシグナム・ヴィータ・スバル達の補助に回って」

 それぞれが「了解」「わかった」と頷いた後ろでエリオが一歩前に出る

「僕は?もう戦えます。」
「エリオは待機、まだ怪我が治りきってないしな」
「でも、もう・・・」

 はやてやザフィーラまで出動するのに、自分だけが待機だったことでエリオは不満だった。自分が出動できれば高速攻撃ができる。

「それに、もしかすると7カ所目があるかもしれん。その時の為の待機や!それじゃ機動六課出動っ」

 はやてが言い放つとシグナムやスバル達が出て行った。最後に残ったフェイトがキャロとエリオに近寄り2人の肩を抱いた

「エリオ、キャロ何かあったらヴィヴィオも守ってあげてね。それとキャロこれはお守り代わり」

 キャロに腕輪を渡す。それは彼女が使っていたデバイス、ケリュケイオン。魔法が使えなくなったキャロにとって動かす事も出来ないが、何かの役に立てばと修理が終わった後もフェイトが預かっていたのである。

「はいっ!」
「わかりました」

 キャロとエリオが頷いたのを見てフェイトもブリーフィングから出て行った。


 六課から放たれた魔導師・騎士・魔導騎士達は現場に着くなりガジェット・ドローンと相対した。
 高速で集団の中に突入する者、中距離から遊撃弾を放つ者、遠距離から砲撃を行う者と様々でこれまでの戦闘経験が生かされていた。
しかし、ガジェット・ドローンは今までのそれらより高速でしかも耐久性も上がっており、ヴィータが
「こいつら・・・硬え・・」
と漏らしたほどだった。
 

 キャロはザフィーラからヴィヴィオを預かった。
 背で気持ちよさそうに眠っているヴィヴィオ

「ヴィヴィオすごいね」
「うん。これだけ騒がしいのに・・・グッスリだし」

 キャロに背負われたヴィヴィオの頬をエリオがつつくと「うにゃ」と抗議の声をあげた。
 2人はそんなヴィヴィオの反応にクスッっと笑い会って、を寝かせられる場所と言うことで医務室に向かった。


 そんな中、隊舎が大きく揺れる。

「キャッ」

 ふらつくキャロを支えるエリオ。周りの明かりが赤い非常灯に変わった。

「なに~?、なのはママ?」

 流石にヴィヴィオも目を覚ましたようだ。

「大丈夫?ヴィヴィオ、歩ける?」

 半分寝ぼけ眼だったヴィヴィオも少しすると起きた様でキャロは背から下ろした。

「キャロ、何かあったみたいだ・・管制室に行こう」
「キャロおねーちゃん・・・」
「大丈夫だよ、ヴィヴィオ。お兄ちゃんと一緒に行こ」
「うん・・」

 少し心配そうなヴィヴィオに笑顔で答えるキャロ。しかし内心は不安で泣きそうになっていた。『私はヴィヴィオのお姉ちゃんなんだから、ヴィヴィオを守ってあげないと』という一心での強がりだった。
 ヴィヴィオの手をとりキャロとエリオは管制室に向かった。


 その頃管制室では

「ロングアーチ1、スターズ1から4までエンカウント。ライトニング1.2は10秒後に接触します。」
「陸士隊108部隊よりギンガ・ナカジマ陸曹、スターズ3へ合流の為出動」
「ライトニング1エンカウント、スターズ2より交信です」
『こちらスターズ2、今までのより硬いし速い。数も多いしかなり固い速い。ザフィーラ、シグナムと俺の侵攻先に結界頼む』
『了解した』

 6カ所とそれぞれの場所に応援を要請した情報が入り乱れていた。幸いスバルの姉ギンガが急いで合流した事で好転しそうな所もあったが、それ以外は接近戦重視のシグナムとヴィータが苦戦していた。留守を預かるグリフィスやルキノ達は必至に処理を続けていた。

 しかしそんな中に更に隊舎が揺れた

【ズゥゥゥン】

という音と共に隊舎が大きく揺らす。

「なにっ!どうした?」

 非常灯に切り替わった中でグリフィスが叫ぶすかさず管制室から声が返ってきた

「六課に・・・ガジェット・ドローン出現タイプは・・・新型も確認。隊舎内に侵入」
「なにっ!?課内に警戒警報・・いや、他部署に退避命令発令、速くっ」

 グリフィスの判断は速かった、今の六課でAMFに対抗出来る魔導師はエリオのみ、しかしエリオも傷が完治しておらず、完治。もし完治していても、新型がいるガジェット・ドローンの集団に1人では勝ち目が無いのは明白だった。

「了解っ」

 アルトは直ぐさま退避命令発令の連絡を行った。

【緊急警報、六課内に退避命令が発令されました。課内の局員は速やかに退避・・・・】

「えっ?退避命令?」

 管制室に急いでいたキャロ達はいきなりの退避命令に驚いた。エリオが厳しい表情で呟いたのをキャロは聞き逃さなかった

「7カ所目か。ここが本命・・・なら」
「7カ所目ってもしかしてさっきのが?」

 それはガジェット・ドローンの集合体が六課を襲ってきたことを意味していた。
(もしかして・・・今回のガジェット、レリックが目的じゃなくて・・・)
 エリオの脳裏に以前はやてから聞いた言葉が思い出された。今エリオがキャロと一緒に居る理由、もし今回のが陽動だとすれば・・・

「お・・お兄ちゃん・・」

 流石に足が震えだしたキャロはエリオの腕を掴む。

「とりあえず・・少しでも安全な・・隠れられる所にっ」

キャロの方を振り向くと奥の通路で一瞬光が見えた。

「危ないっ」

いきなりキャロとヴィヴィオを押し倒す。

「キャッ」

 廊下に倒されるキャロとヴィヴィオ、そしてエリオの後ろに青い光の筋が通りすぎ、光の先で爆発音が聞こえた。

「痛っ」
「大丈夫?怪我してない?」
「お姉ちゃん、痛い~!!」

 キャロは少し泣き出しそうなヴィヴィオを宥めるキャロ

「ごめん!キャロ、ヴィヴィオここは僕が食い止めるから地下室に向かって走って!」
「でも・・お兄ちゃんは?」
「僕も後で行くから、ヴィヴィオと一緒に隠れてて」

 エリオが通路の向こう側を睨みながらキャロに言い放つ

「うん・・わかった。ヴィヴィオ、走るからね。いいね!」
「キャウ!」
「わかった、フリード。一気に行くぞ」
「キャウ~ッ!」

 キャロは涙を拭いてヴィヴィオを立たせた

「それじゃ後で」
「うん」

 エリオとフリードが駆けだしたのと同時にキャロはヴィヴィオの手を取って走り出した。足音を聞いてエリオは自らのデバイスを起動させる

「ストラーダ、セットアップっ!」

 キャロとヴィヴィオの背後が一瞬光り轟音が鳴り響いた。
(お兄ちゃん・・・大丈夫だよねっ)

「隊舎内2階にて魔力反応・・・ストラーダ、ライトニング3戦闘開始しました」

 震動が続く中、ルキノが報告する。それに反応したのは戦闘中のフェイトだった。

『エリオが?まだ治りきって無いのに・・・キャロとヴィヴィオは?』
「2階から1階・・地下に向かう模様です。」

 スフィアを使ってキャロとヴィヴィオが走っているのを見つける。

『まずいっ、こいつらの目標はキャロかヴィヴィオかも!誰か応援を・・フェイト隊長、今はフェイトちゃんが一番六課に近い。急げば間に合う!』
『でも、このガジェットはっ?』
『私が交代します』
『『ギンガ!』』
『それじゃお願い』
「スターズ3・4よりギンガ・ナカジマ陸曹離脱、到着推定時間35分後」
 
 好転していたスバル達の戦闘場所からフェイト戦闘区域まではかなりの距離があった。ウィングロードを使って高速で移動したとしてもかなりの時間がかかってしまう。その後に更にフェイトが六課に向かうのであれば相当の時間が消費され間に合わないと思われた。

 しかし、フェイトが戦っているガジェット・ドローンの中で爆発が巻き起こる。
 それは桜色の魔法弾、しかしこの魔力光を持つ者は別の場所で街への侵入を阻んでいるはず

「えっ?なのは?」

 陣形が崩れたガジェット・ドローン駆け回るフェイトに念話が送られる

(フェイト、少しだけその中から離れて)
「えっ」

 ガジェットの集団から飛び出すフェイト、その直後空から砲撃魔法が集団に向かって撃ち放たれた。
 数体が完全に破壊され、それ以上のガジェットの動きが一気に落ちる。

(フェイト、応援に来る人の現在座標を教えて)

 フェイトは念話に疑問を覚えつつも言われたとおりにシャーリーに聞く

『シャーリー、ギンガの現在座標と進路を教えて』
『えっ?』
『はやくっ』
『はいっ、L37地区X759,Y32を北上中』
(L37地区X759,Y32を北上中。)
(わかった、その人の前にゲートを開くからそこに入ってもらって)
(了解)
『ギンガ今から目の前にゲートが開くからそこに入って』
『?はい、了解』

 その瞬間緑色の魔法陣が近くに現れギンガがその中から現れた。いきなり場所が変わったことに驚くギンガ

「えっ?どうして?」
「ライトニング1とギンガ・ナカジマ陸曹エンゲージ・・・これは転送魔法?AMF環境下で長距離転送なんて・・・一体」

 フェイトはギンガとガジェットの集団に突入しながら奥に先程と同じ魔法陣を見つけた。そしてその中から誰かが現れる。


 ユーノ・スクライアから念話が届く。スクライアの民族衣装に似せたジャケットを羽織っている。

(ギリギリ間に合ったかな?足止めでなのはに最初に頼んだんだけど)
(ありがとう、ユーノ君)
(あれ?・・・え~っと)

ギンガは少し混乱しながらも接近したガジェットを蹴散らす。

(自己紹介してる余裕はないから。フェイト!ここは僕たちに任せて急いで、今から転送魔法を・・・)
(ううん、大丈夫私もできるから。後お願い、ギンガ・ユーノ)

 フェイトは1人離脱して魔法陣を作り一気に転送した。向かう先は機動六課

「ユーノ司書長・ギンガ陸曹エンゲージ、戦闘開始しました。ライトニング1六課前に転送完了、戦闘開始しました」

 AMF内の超長距離の転送魔法を自らも超長距離から行ったユーノの能力に少し驚きつつも、事態が好転したことにグリフィスは安堵した。しかし、別の報告も彼にもたらされた。

「ライトニング3・・・・沈黙」



「はぁ・・はぁ・・はぁ・・」

 キャロは非常灯の中必死になって走っていた。まだ上の方では轟音と震動が続いている。

「ヴィヴィオっ、もうすぐだからね。頑張って!」

 手を繋いだヴィヴィオも一緒に走っていたが、少しばかり厳しいようだ。肩で息をしはじめていた。
 しかし、地下に向かう階段の目の前でガジェット・ドローンと遭遇する。しかも今まで確認された中で一番大きなⅢ型だった。

「!」

 慌てて違う通路へ向かおうとするとそこにも同じ物が現れる。

「!っ別の道をっ・・・」

 振り向いた瞬間、目の前を青い光線が通り過ぎ、その先で爆発し爆風がキャロとヴィヴィオを襲った。

「キャアッ!!」
「キャッ・・・」

 吹き飛ばされて壁に叩きつけられるキャロとヴィヴィオ、

「・・・ヴィ・ヴィオ・・・どこ・・?」

 叩きつけられたショックで視界がぼやけた中、這いながら手探りでヴィヴィオを探す。やがて少しずつ視界が戻りだし小さな手が手に触れ引き寄せる

「ヴィヴィオっ!」

 しかしキャロの声はヴィヴィオに届かなかった。完全に視界が戻りヴィヴィオを抱き寄せる

「ヴィヴィオっ返事してっ!!」

 キャロが少し体を揺らしたらヴィヴィオの口から「う・・ん」と聞こえた

(良かった、気を失ってるだけ・・・)

 安堵したキャロだったが、既に周りをガジェット・ドローンに囲まれていた。
 埃まみれになりながらもヴィヴィオを抱いて壁伝いに逃げようとする。

(ヴィヴィオは絶対守るっ!)

 強い意志でガジェット・ドローンを見つめるキャロ、しかし取り囲んだガジェット・ドローン達は攻撃する事はなかった。いや出来なかった。
 それぞれのガジェット達に金色の軌跡が現れ崩れていく。崩れた先には金色の剣を持った

「フェイトママ!!」

荒い息を整えながらもフェイトは

「はぁっ・・・よかった・・・間に合った。怖い思いさせてごめんねキャロ。ヴィヴィオを守ってくれたんだよね」

 キャロは嬉しさのあまり抱きつきたかったが、ヴィヴィオを抱いていて泣くことしか出来なかった

「フェイト・・ママ・・っ・・・っ」
「でも、まだここは危ないの。ママがキャロ達を守るからヴィヴィオを連れて地下へ逃げて。できるね?」

 キャロの頭を撫でながら言ったフェイトにキャロは強く頷いた。

「よし、偉い」

 しかし、ガジェット達も待ってはいなかった。続いて通路の奥から現れる。しかもその数は先程とは比べられないほど。フェイトはバルディッシュを握り直して構え、集団に突入した。

「ハアァァァッ!」

 その声を合図に、キャロも反対側へ逃げ出した。さっき打った時に足を捻ったらしくキャロを背負いながらも一歩一歩地下へと向かう。

(もう大丈夫。フェイトママが来てくれた)

「ライトニング1、隊舎内に突入しました。避難率80%あとはここといくつかの部署を残して完了です。」

ルキノの連絡に遠隔地よりはやてが命令した

『了解や、管制室も全員退避。グリフィス君、戦おうなんて思わずに全員が避難出来ることを考えてな』

 グリフィスやシャーリー・ルキノ達は悔しかった。出来ることなら自ら責めてきたガジェット達と対峙したかった。しかし管制室にいる全員が一機に集中しても倒せる確証は無く、今は全員を避難させる事が彼達の任務だった。

「りょ・・了解です。」
『それじゃ後でな!』

 こんな時に明るく言えるはやてが羨ましかった。ユニゾンしているとはいえAランクまで魔力制限を受けた中を1人でガジェット達と戦いながら指揮もこなしているのだから、脱帽するしかない。
 せめてはやて達の邪魔にならないようにする事を考えようと思った



【ズルッ・・・ズルッ・・・ズルッ・・・ズルッ】
(もっと速く・・・もっと・・・)

 キャロは体のあちこちが痛いのを我慢しながら地下に向かっていた。

(きっと・・・お兄ちゃんも・・・フリードも先に向かってる筈・・・)
【ズルッ・・・ズルッ・・ズルッ】

 キャロの頭にどこからとも無く声が聞こえる

(どうしてここまでするの?1人で逃げれば絶対助かるのに)

「ヴィヴィオは私が守るって言ったからっ!」

(でも、この子はあなたには関係ないはず。それでもいっしょに行くの?)

「だって、みんな戦ってる。お兄ちゃんもフェイトママも」

(エリオ君やフェイトさんは所詮赤の他人、本当はキャロのことを心配していないかもしれない。実は仕事で邪魔だからみんな押しつけたのかもしれない。それでも)

「私はお兄ちゃんやフェイトママを信じるって決めたから。いっぱい優しくして貰って、いっぱい助けてもらった。だから信じるっ」
(・・・・・)

 キャロがその声にはっきりと答えた後、その声は聞こえなくなった。


 地下に下りる階段が見えた時、着いたと思ったキャロの目に何かが蠢くのが見えた。それはズシン、ズシンと足音が聞こえキャロ達の方向へ迫ってきている。そしてその姿が見えた時、キャロの瞳は大きく開かれた。

「あ・・・あ・・・おに・・ちゃ・・・」

 4本の足で迫ってくる機械についた2本の腕には、ついさっきまで一緒にいたエリオとフリードが掴まれていた。
 気を失っているのか、または・・・
 訓練に見たときのジャケットはボロボロで足からはポツポツと赤い雫が落ちている。フリードも元気に飛んでいた羽が焼かれた様に無くなっていた。

「お兄ちゃん!フリードっ!」

 キャロが叫んでも1人と1匹はピクリとも動かなかった。
機械の腕が振り下ろされキャロに向かってエリオの体が投げ出される。

「!・・・っぐ」

キャロはヴィヴィオごと吹き飛ばされた。

【イニシエヨリノタネヲモツモノヨワレトトモニコイサモナクバ】

 今まで見たことの無いガジェットから声が発せられた後、それはヴィヴィオやエリオ・フリードに向けて青い光を放った。
 咄嗟に庇うキャロ

(お兄ちゃん・フェイトママっ!)

 フェイトとエリオの名前を叫ぶキャロ。
 しかし、その光はキャロに届く事は無かった。
 怖々と瞼をあけたそこには体から白い煙が立ち上り、デバイスを持ったフェイトの後姿だった

「フェイトママっ!」

 少し後ろを向いてフェイトが聞いた

「よかった・・・キャロ・・・どこも・・怪我してない・・・」
「うん」
「よか・・った」

 とフェイトは崩れ落ちる様に倒れた。

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