第19話「王の資質」
- リリカルなのは AgainStory3 > 第4章 「交錯する思いの先にみるもの」
- by ima
- 2013.02.24 Sunday 00:53
1時間後、はやてがバッグいっぱいの食材を買ってきて用意していると、シグナム達が帰ってきた。
「…誰だ?」
「…はやてちゃんのお友達かしら?」
「……ヴィヴィオ?」
「あっ!」
4人ともヴィヴィオの顔を見て誰だろうと一瞬怪訝な顔をするがその後思い出す。
「…誰だ?」
「…はやてちゃんのお友達かしら?」
「……ヴィヴィオ?」
「あっ!」
4人ともヴィヴィオの顔を見て誰だろうと一瞬怪訝な顔をするがその後思い出す。
ヴィヴィオを見た時に封鎖された記憶が戻っているらしい。
更に半時間程経った頃ディアーチェも帰ってきた。
「準備は終わった。明日の朝戻るぞ」
そう小声でヴィヴィオにだけ聞こえるように耳元で囁く。
それからすぐにヴィヴィオ歓迎会ならぬ、八神家特製鍋を食べる会が始まった。
「ヴィータ、ちゃんと野菜も食べなあかんよ。」
「ちゃんと食べてるよ~」
「嘘をつくな。さっきから肉ばっかり食べている。」
「うるせー私はシグナムと違って育ち盛りなんだよっ」
「残念ね~食べても私達は成長しないわよ。」
「っ! どこかの誰かは横に成長してるらしいけどな♪」
「そうね~育ち盛りなんだったらたっくさん食べないといけないわね~」
「わっシャマル、野菜ばっかり入れんじゃね~!!」
「やかましい! 少しは大人しく食べられんのかっ!!」
食卓でそんなやりとりをするはやて達を見て思わず洩らす。
「……いいな…」
なのはやフェイト達との食卓とも違うし、撮影での八神家とも違う。きっとこれが本当の八神家の食卓なんだと思う。
「ヴィヴィオ、どうした?」
「なんだかいいなって…みんな仲良しで。」
「あ…う~…」
「そうやね。仲良しさんや」
微笑むはやて。みんなの笑顔の元は彼女の笑顔。
「本当、仲良しだ。」
ヴィヴィオも釣られて笑った。
それからはやてと一緒にお風呂に入って、一緒のベッドで横になった。
「ヴィヴィオちゃん…寝れへんの?」
暫く目を閉じていたが寝られず寝返りをうつとはやての声が聞こえる。彼女の奥でヴィータが寝息をたてている。
「うん…」
「そっちの世界、ディアーチェ達も一緒に行くらしいな。私も行きたいけど止められてしもた。」
元世界の状況を今の彼女を見せられない。
「ねぇはやて、もし…リインフォースさんが消えちゃったらどうする?」
はやては少し考えてから
「……そやな…多分いっぱい泣くやろな。泣いて泣いてもう涙が出えへん位まで泣いて暫くは落ち込む。」
「でも何日か経ったらいつも通りに戻る。私は家長やから泣いてばかりいられへんし、リインフォースもそんな私を見たくないやろってな。」
(そっか…こっちのはやては…はやてさんと違うから)
元世界で闇の書事件でリインフォースははやての目の前で消えてしまったからはやてはこの世界の様に一緒に暮らしていない。でもここのはやては共に暮らしていく中で彼女が遠くない未来に消える事を知っていて別れが来ることを覚悟している。
そして彼女に代わって支えようとするディアーチェもいるし騎士達もそれを知っている。
「はやては強いね…」
「私は弱いよ…泣くのわかってるのに止めれへんのやから。」
「強いよ…私はリインフォースさんもはやてもはやてさんも大好きだから…消えちゃったら戻れない。」
「戻れるよ。ヴィヴィオは家族やいっぱい友達もいるんやから。あっちの私もおるやろ…もう寝よ、おやすみな…」
そう言って目を閉じた彼女の言葉がヴィヴィオの胸に刺さっていた。
(私は…どうなんだろう…)
2人の寝息が聞こえる中、1人眠れないでいた。
翌朝、朝日が差し込む臨海公園にヴィヴィオ、ディアーチェ、シュテル、レヴィ、ユーリの姿はあった。
「我らはこれからヴィヴィオの時間へと行く、シュテル」
「作戦を説明します。ヴィヴィオの世界に行った後、私達はそれぞれが頂点となって結界を作り闇の書を囲みます。この結界は闇の書以外の魔力を無無力化します。つまり、結果内は闇の書しか魔法が使えない独壇場へと変わります。」
そんな結界を作られたらと思うが最後まで説明を聞く。
「ですので、もしジュエルシードが闇の書の魔力源になっているなら結界を張った時点で供給はなくなります。幸いあちらの闇の書はエグザミアを持っていませんからジュエルシードの魔力供給が止まれば残るは今まで蓄積した魔力と依り代にした八神はやての魔力だけになります。」
「そして、ここからは推測になります。その結界の中で動く事が出来る可能性が2つあります。1つはかつて闇の書の主だった八神はやて本人と闇の書を守護していた守護騎士達、もう1つは全ての物理、魔法を通さない絶対の鎧を持つ者…ヴィヴィオ、あなたです。」
「ヴィヴィオが中に入って闇の書の魔力を使い切らせ無力化させてください。その上でアリシア達の作戦を実行すれば…彼女を救い出せる可能性はより高くなります。」
昨日ディアーチェが言った『ヴィヴィオに頼るしかない』はこういうことだったのかと頷く。
「不安要素もあります。もし闇の書が完全に目覚め転生プログラムを復活させていた場合、はやてごと転生されてしまうので使えません。はやて自身を目覚めさせるしかありません。ですが、聞いた状況では…まだそこまで蘇っていないと予想します。」
「考えていても仕方がありません。後は現地に行って考えましょう。」
「ユーリの言う通り! フェイトやアリシアに格好いいところ見せるんだから」
ユーリとレヴィの言う通りだ。クスッと笑う。
「でも…悠久の書…」
「それなら昨日見つけてある。」
そう言って差し出したのは1冊の本。いつも手元にあった悠久の書。
「悠久の書! どうしてディアーチェが?」
「昨日ヴィヴィオが来た時部屋に落ちていた。一緒に飛んできたのだろう。道を示す…良い本だな。」
悠久の書は意味もなくここに飛ばした訳じゃなかった。
私がRHdにはやてさんを助ける力を貸してと言った。それを叶えてくれたのだ。
ここに来てディアーチェ達とはやてを助ける可能性を見つけ、そしてリインフォースとはやての気持ちを知った。
手に取った悠久の書に
「ありがとう…私…行こう、みんなっ!」
イメージを送る。
(私ははやてさんを助けたい。祝福の風リインフォースさんが何を託したのか…判ったから)
虹色の光が5人を包んだ後消えた。
「はやてっ!! お願い答えて」
叫ぶフェイト。その後方からブラッディダガーが迫っていた。
『フェイト後ろっ!!』
届いた念話に驚きながら素早く避ける。
少し距離をとってすぐに念話の先を見ると、海から伸びた岩塊に2人の姿があった。アリシアとチェントだ。
「姉さん、チェントどうして!? なのはっ!!」
「フェイトちゃん行ってっ!!」
なのはも事態に気づく、避難した筈の2人がそこにいるのだ。
「でも…!!」
リインフォースはその一瞬の隙を突いてフェイトに迫る。
虹色の光球が現れたのはまさにその時だった。
「レイジングハート、セーットアーップ!!」
その声と共に光は更に輝きを増す。そこから6個の魔法弾が飛び出し
「クロスファイアァアアシュートッ!」
闇の書めがけて撃ち出された。制動をかけ距離をとり避けるリインフォース。
虹色の魔法とレイジングハート、クロスファイアシュート、そしてアリシア達。
その中に誰がいるのかはすぐに判った。
そして答える前にその少女は光の中から飛び出してきた。
「ヴィヴィオ…戻りなさいっ」
「嫌っ! 私もはやてさんを助けたい。なのはママ、フェイトママ、周りのみんなを離れさせて。巻き込んじゃう!」
「ヴィヴィオ、私達がはやてを助けるから。」
「嫌っ!!」
言い合う3人。そこへ
「邪魔だ、2人とも下がれ。」
虹色の光から飛び出してきた昔のはやてに似た少女に驚く。
「なのは、ここは私達にお任せ下さい。」
「えっ誰?…シュテル!?」
「フェイト、ひっさしぶり~♪」
「私を知ってる?…レヴィ!?」
霞のかかっていた記憶が蘇ってくる。
アースラで異世界の過去へ行って小さな私に会ったこと。そこでリニスに会えた事。小さな盟主をみんなで助けた事…
「闇の書…はやては私達が助けます。なのは達は下がって見ていてください。」
「ユーリ、ディアーチェ…どうしてここに」
「何度も言わせるな、邪魔だ」
そう言い放つと先に向かったヴィヴィオを追い4人はリインフォースめがけて飛び込んでいった。
『ヴィヴィオ、準備はいいか?』
『うん、海へ押し出したら始めるよ』
それを聞いてマテリアル4人はリインフォースを囲む様に飛びデアボリックエミッション内で等間隔に散り
「ルシフェリオン、よろしくおねがいします。」
「バルニフィカスッ」
「エルニシアクロイツよ、我に力を」
シュテル、レヴィ、ディアーチェがそれぞれバリアジャケットを纏い
「いきますよ~。」
ブレスレット型のデバイスを起動したユーリが紫天装束を纏った。
『ヴィヴィオ、何処に行って…レヴィ…みんな。』
アリシアの震える声が震えている。いきなり居なくなって心配したのだろう。
『話は後、待たせてごめん。さっきの作戦お願い。リンディさんに伝えて、今からの記録…残しちゃダメだからって』
『うん、わかった。』
それだけで何をするのか気付いたのだろう。さすが親友。
「行くぞシュテル、レヴィ、ユーリ。ヴィヴィオ、予定通りだ」
「わかった。いくよRHd」
はやての思い、リインフォースの思い、シグナム達守護騎士の思いを知ったヴィヴィオの心はもう決まっている。
【Armored module Full Drive Startup】
動かなかった騎士甲冑モードが起動した。
「ハァァアアアアアッ!!」
闇の中心に向かって虹色の流星はまっすぐ飛んでいく。
「ヴィヴィオ…彼女達は一体?」
クラウディアのメインモニタには突然現れたヴィヴィオと4人にクロノを含む全員が驚き言葉を無くしていた。
魔力センサーが現地の魔力反応に警告を出している。バリアジャケットから新たなジャケットに変わった後、センサーがSSと表示していた。
「ヴィヴィオの魔導師ランク…Sじゃないのか…」
『クロノ…聞こえる?』
その時近くに居るアースラで指揮をしているリンディから念話が届く。
『母さん、これは一体…』
『今は話せない、それよりこれから起こる事の記録を全て消して頂戴。これから起こる事は残してはいけないものよ。』
残してはいけないもの…一体なにが…時間移動魔法を使うつもりなのか? わからないがその言葉に事態を解決させる何かが始まろうとしているのを感じ取り
『…わかりました。』
そのまま艦長室にいるエイミィへと通信を繋いだ。
~コメント~
もしヴィヴィオの世界でMovie2ndA'sが作られたら?
なのはGODの世界から再び元の世界へ。
ディアーチェの性格が少し丸くなりすぎたかなと反省
告知ですが、3/3の福岡で開催されるStandByReady5(都久志祭内)と3/10大阪で開催されるマジカルフェスティバルに参加します。
私は既に脱稿しているので、あとは静奈くんがんばれ!
更に半時間程経った頃ディアーチェも帰ってきた。
「準備は終わった。明日の朝戻るぞ」
そう小声でヴィヴィオにだけ聞こえるように耳元で囁く。
それからすぐにヴィヴィオ歓迎会ならぬ、八神家特製鍋を食べる会が始まった。
「ヴィータ、ちゃんと野菜も食べなあかんよ。」
「ちゃんと食べてるよ~」
「嘘をつくな。さっきから肉ばっかり食べている。」
「うるせー私はシグナムと違って育ち盛りなんだよっ」
「残念ね~食べても私達は成長しないわよ。」
「っ! どこかの誰かは横に成長してるらしいけどな♪」
「そうね~育ち盛りなんだったらたっくさん食べないといけないわね~」
「わっシャマル、野菜ばっかり入れんじゃね~!!」
「やかましい! 少しは大人しく食べられんのかっ!!」
食卓でそんなやりとりをするはやて達を見て思わず洩らす。
「……いいな…」
なのはやフェイト達との食卓とも違うし、撮影での八神家とも違う。きっとこれが本当の八神家の食卓なんだと思う。
「ヴィヴィオ、どうした?」
「なんだかいいなって…みんな仲良しで。」
「あ…う~…」
「そうやね。仲良しさんや」
微笑むはやて。みんなの笑顔の元は彼女の笑顔。
「本当、仲良しだ。」
ヴィヴィオも釣られて笑った。
それからはやてと一緒にお風呂に入って、一緒のベッドで横になった。
「ヴィヴィオちゃん…寝れへんの?」
暫く目を閉じていたが寝られず寝返りをうつとはやての声が聞こえる。彼女の奥でヴィータが寝息をたてている。
「うん…」
「そっちの世界、ディアーチェ達も一緒に行くらしいな。私も行きたいけど止められてしもた。」
元世界の状況を今の彼女を見せられない。
「ねぇはやて、もし…リインフォースさんが消えちゃったらどうする?」
はやては少し考えてから
「……そやな…多分いっぱい泣くやろな。泣いて泣いてもう涙が出えへん位まで泣いて暫くは落ち込む。」
「でも何日か経ったらいつも通りに戻る。私は家長やから泣いてばかりいられへんし、リインフォースもそんな私を見たくないやろってな。」
(そっか…こっちのはやては…はやてさんと違うから)
元世界で闇の書事件でリインフォースははやての目の前で消えてしまったからはやてはこの世界の様に一緒に暮らしていない。でもここのはやては共に暮らしていく中で彼女が遠くない未来に消える事を知っていて別れが来ることを覚悟している。
そして彼女に代わって支えようとするディアーチェもいるし騎士達もそれを知っている。
「はやては強いね…」
「私は弱いよ…泣くのわかってるのに止めれへんのやから。」
「強いよ…私はリインフォースさんもはやてもはやてさんも大好きだから…消えちゃったら戻れない。」
「戻れるよ。ヴィヴィオは家族やいっぱい友達もいるんやから。あっちの私もおるやろ…もう寝よ、おやすみな…」
そう言って目を閉じた彼女の言葉がヴィヴィオの胸に刺さっていた。
(私は…どうなんだろう…)
2人の寝息が聞こえる中、1人眠れないでいた。
翌朝、朝日が差し込む臨海公園にヴィヴィオ、ディアーチェ、シュテル、レヴィ、ユーリの姿はあった。
「我らはこれからヴィヴィオの時間へと行く、シュテル」
「作戦を説明します。ヴィヴィオの世界に行った後、私達はそれぞれが頂点となって結界を作り闇の書を囲みます。この結界は闇の書以外の魔力を無無力化します。つまり、結果内は闇の書しか魔法が使えない独壇場へと変わります。」
そんな結界を作られたらと思うが最後まで説明を聞く。
「ですので、もしジュエルシードが闇の書の魔力源になっているなら結界を張った時点で供給はなくなります。幸いあちらの闇の書はエグザミアを持っていませんからジュエルシードの魔力供給が止まれば残るは今まで蓄積した魔力と依り代にした八神はやての魔力だけになります。」
「そして、ここからは推測になります。その結界の中で動く事が出来る可能性が2つあります。1つはかつて闇の書の主だった八神はやて本人と闇の書を守護していた守護騎士達、もう1つは全ての物理、魔法を通さない絶対の鎧を持つ者…ヴィヴィオ、あなたです。」
「ヴィヴィオが中に入って闇の書の魔力を使い切らせ無力化させてください。その上でアリシア達の作戦を実行すれば…彼女を救い出せる可能性はより高くなります。」
昨日ディアーチェが言った『ヴィヴィオに頼るしかない』はこういうことだったのかと頷く。
「不安要素もあります。もし闇の書が完全に目覚め転生プログラムを復活させていた場合、はやてごと転生されてしまうので使えません。はやて自身を目覚めさせるしかありません。ですが、聞いた状況では…まだそこまで蘇っていないと予想します。」
「考えていても仕方がありません。後は現地に行って考えましょう。」
「ユーリの言う通り! フェイトやアリシアに格好いいところ見せるんだから」
ユーリとレヴィの言う通りだ。クスッと笑う。
「でも…悠久の書…」
「それなら昨日見つけてある。」
そう言って差し出したのは1冊の本。いつも手元にあった悠久の書。
「悠久の書! どうしてディアーチェが?」
「昨日ヴィヴィオが来た時部屋に落ちていた。一緒に飛んできたのだろう。道を示す…良い本だな。」
悠久の書は意味もなくここに飛ばした訳じゃなかった。
私がRHdにはやてさんを助ける力を貸してと言った。それを叶えてくれたのだ。
ここに来てディアーチェ達とはやてを助ける可能性を見つけ、そしてリインフォースとはやての気持ちを知った。
手に取った悠久の書に
「ありがとう…私…行こう、みんなっ!」
イメージを送る。
(私ははやてさんを助けたい。祝福の風リインフォースさんが何を託したのか…判ったから)
虹色の光が5人を包んだ後消えた。
「はやてっ!! お願い答えて」
叫ぶフェイト。その後方からブラッディダガーが迫っていた。
『フェイト後ろっ!!』
届いた念話に驚きながら素早く避ける。
少し距離をとってすぐに念話の先を見ると、海から伸びた岩塊に2人の姿があった。アリシアとチェントだ。
「姉さん、チェントどうして!? なのはっ!!」
「フェイトちゃん行ってっ!!」
なのはも事態に気づく、避難した筈の2人がそこにいるのだ。
「でも…!!」
リインフォースはその一瞬の隙を突いてフェイトに迫る。
虹色の光球が現れたのはまさにその時だった。
「レイジングハート、セーットアーップ!!」
その声と共に光は更に輝きを増す。そこから6個の魔法弾が飛び出し
「クロスファイアァアアシュートッ!」
闇の書めがけて撃ち出された。制動をかけ距離をとり避けるリインフォース。
虹色の魔法とレイジングハート、クロスファイアシュート、そしてアリシア達。
その中に誰がいるのかはすぐに判った。
そして答える前にその少女は光の中から飛び出してきた。
「ヴィヴィオ…戻りなさいっ」
「嫌っ! 私もはやてさんを助けたい。なのはママ、フェイトママ、周りのみんなを離れさせて。巻き込んじゃう!」
「ヴィヴィオ、私達がはやてを助けるから。」
「嫌っ!!」
言い合う3人。そこへ
「邪魔だ、2人とも下がれ。」
虹色の光から飛び出してきた昔のはやてに似た少女に驚く。
「なのは、ここは私達にお任せ下さい。」
「えっ誰?…シュテル!?」
「フェイト、ひっさしぶり~♪」
「私を知ってる?…レヴィ!?」
霞のかかっていた記憶が蘇ってくる。
アースラで異世界の過去へ行って小さな私に会ったこと。そこでリニスに会えた事。小さな盟主をみんなで助けた事…
「闇の書…はやては私達が助けます。なのは達は下がって見ていてください。」
「ユーリ、ディアーチェ…どうしてここに」
「何度も言わせるな、邪魔だ」
そう言い放つと先に向かったヴィヴィオを追い4人はリインフォースめがけて飛び込んでいった。
『ヴィヴィオ、準備はいいか?』
『うん、海へ押し出したら始めるよ』
それを聞いてマテリアル4人はリインフォースを囲む様に飛びデアボリックエミッション内で等間隔に散り
「ルシフェリオン、よろしくおねがいします。」
「バルニフィカスッ」
「エルニシアクロイツよ、我に力を」
シュテル、レヴィ、ディアーチェがそれぞれバリアジャケットを纏い
「いきますよ~。」
ブレスレット型のデバイスを起動したユーリが紫天装束を纏った。
『ヴィヴィオ、何処に行って…レヴィ…みんな。』
アリシアの震える声が震えている。いきなり居なくなって心配したのだろう。
『話は後、待たせてごめん。さっきの作戦お願い。リンディさんに伝えて、今からの記録…残しちゃダメだからって』
『うん、わかった。』
それだけで何をするのか気付いたのだろう。さすが親友。
「行くぞシュテル、レヴィ、ユーリ。ヴィヴィオ、予定通りだ」
「わかった。いくよRHd」
はやての思い、リインフォースの思い、シグナム達守護騎士の思いを知ったヴィヴィオの心はもう決まっている。
【Armored module Full Drive Startup】
動かなかった騎士甲冑モードが起動した。
「ハァァアアアアアッ!!」
闇の中心に向かって虹色の流星はまっすぐ飛んでいく。
「ヴィヴィオ…彼女達は一体?」
クラウディアのメインモニタには突然現れたヴィヴィオと4人にクロノを含む全員が驚き言葉を無くしていた。
魔力センサーが現地の魔力反応に警告を出している。バリアジャケットから新たなジャケットに変わった後、センサーがSSと表示していた。
「ヴィヴィオの魔導師ランク…Sじゃないのか…」
『クロノ…聞こえる?』
その時近くに居るアースラで指揮をしているリンディから念話が届く。
『母さん、これは一体…』
『今は話せない、それよりこれから起こる事の記録を全て消して頂戴。これから起こる事は残してはいけないものよ。』
残してはいけないもの…一体なにが…時間移動魔法を使うつもりなのか? わからないがその言葉に事態を解決させる何かが始まろうとしているのを感じ取り
『…わかりました。』
そのまま艦長室にいるエイミィへと通信を繋いだ。
~コメント~
もしヴィヴィオの世界でMovie2ndA'sが作られたら?
なのはGODの世界から再び元の世界へ。
ディアーチェの性格が少し丸くなりすぎたかなと反省
告知ですが、3/3の福岡で開催されるStandByReady5(都久志祭内)と3/10大阪で開催されるマジカルフェスティバルに参加します。
私は既に脱稿しているので、あとは静奈くんがんばれ!
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