ヴィヴィオの日記帳「ピーマン嫌い 前編」 14話
- 短編集 > ヴィヴィオの日記帳
- by ima
- 2008.01.10 Thursday 15:26
「ハァ~」
なのはは自分のデスクで深いため息をついていた
「・・・どうすればいいのかな・・」
「なのは(ちゃん)、どうかしたの(か)?」
「あっ、はやてちゃんにヴィータちゃん。あのね・・・」
クラナガンに雪か雹でも降るんじゃないかと思う程珍しいなのはのため息。それはヴィータを驚かせ、さらにそれを聞いたはやても部隊長室から慌てて飛んで来る程だった。
なのはは自分のデスクで深いため息をついていた
「・・・どうすればいいのかな・・」
「なのは(ちゃん)、どうかしたの(か)?」
「あっ、はやてちゃんにヴィータちゃん。あのね・・・」
クラナガンに雪か雹でも降るんじゃないかと思う程珍しいなのはのため息。それはヴィータを驚かせ、さらにそれを聞いたはやても部隊長室から慌てて飛んで来る程だった。
片や興味津々な表情、片や心配そうな表情、聞いた動機は何にせよ原因を知りたい2人はなのはの次の言葉を待っていた。そんな2人になのはは1冊のノートを差し出す。受け取り中を開くと
「?これヴィヴィオの日記?」
●がつ■◎にち
きのうしゃまるせんせいといっしょにごはんをたべた
とってもおいしそう
でもいっしょにいたざふぃーらやしぐなむさんはおなかがすいてないって
せんせいといっしょにたべたらとってもすごいあじだった
なかにぴーまんがはいっていたけど、う゛ぃう゛ぃおがんばってたべたよ。でももうぴーまんたべたくない
はやては思い出しながら
「え~っと確かこの日ってなのはちゃんとフェイトちゃんが出張してて・・・」
「そう、はやてちゃん家にお泊まりした日なの。その後ヴィヴィオと一緒にご飯食べてもピーマンたべるの凄く嫌がるの」
『え~っと確かあの日は・・・・』
はやては更に思い出そうとすると・・・何か思い出したかの様にハッとなった。
「確か、シャマルが朝から何か作ってて・・」
ふとなのはとヴィータの脳裏に嫌な予想が思い浮かんで、思わず聞き返す
「まさか・・・」
「まさかシャマルの料理を食ったのか!?ヴィヴィオが!」
「う~ん・・・それは何とも、ただお弁当みたいな感じとしか」
現場を見ていないなのは達3人は素直に【現場に居た3人】を念話で呼び出すことにした。
『シグナム・シャマル・ザフィーラ聞こえるか?ちょっといい?』
『はい』
『何でしょう』
『何か?』
3人とも繋がってはやてはいきなり本題に入る
『前になのはちゃん達が出張した日、シャマルが作ってたの、ヴィヴィオが食べたりした?』
『『『・・』』』
『シャマルは勿論知ってるやろし、シグナムもザフィーラも見てたんちゃう?』
『『『・・・・』』』
なかなか返事が返ってこない。暫く待った所で
『すみません、急な任務が』
『ちょっと急患が』
シグナムとシャマルが念話を切った。残るはだた1匹
『逃げたなぁ~っ!・・・ザフィーラもみてたんやね』
『素直に言った方が良いよ』
【陸士の狸娘】と【白い悪魔】の静かで透き通る様な声が念話に広がる。これが通信に乗って運悪く聞いた者が居れば今夜は絶対悪夢を見るだろう。
実際に隣で念話に参加しているヴィータも2人の表情を見ただけで青くなっている。
しかし、そんなザフィーラとの念話も切れてしまった。
「あ~~ザフィーラ気絶してしもた・・・」
同じ頃、なのは達の部屋でヴィヴィオを護衛していたザフィーラがいきなり震えたかと思うとパタッっと倒れて動かなくなった。しかしヴィヴィオはそんなザフィーラを気にせずに何かを描いていた。
「さっきの反応でヴィヴィオが食べたのはシャマルさんのお弁当だって事ははっきりしたけど、どうしてピーマン嫌いが戻ったのかな・・・折角頑張って食べられる様になったのに」
「まぁシャマルの料理を食べて無事だって事だけでも凄いぞ、かなり」
「せやね・・・」
念話を切ったなのは達3人は首を傾げていた。
はやてやヴィータはもちろんの事、なのはもシャマル手作りの料理を味わった事がある。それはフェイトが過去に『自白させるのにいいかも・・』と漏らす程凄まじく、唯一食べることが出来るのは本人と生まれた直後から食べていたリインフォース2のみであった。
シャマルの料理を食べて無事だった事も驚いたが、何故ピーマン嫌いだけが戻ってしまったのかという難題がなのは達に突き付けられる事になってしまった。
3人が3人とも腕を組んで考えるが答えはさっぱりわからなかった。
「原因は置いておいて、要はヴィヴィオのピーマン嫌いが治ればいいんやね?なのはちゃん」
考えても埒があかないと踏んだはやての中である名案が浮かんだ。
「そうだけど・・・私も色々工夫してみたんだけど。全然ダメなんだよ?」
なのははピーマンの苦みや臭いを消す料理を幾つか作ってヴィヴィオと一緒に食べようとした、しかしその全てをヴィヴィオは嫌がって食べようとはせず、結局ピーマン嫌いを治せなかった。
「何か良い方法あるの?はやて?」
ヴィータも興味深そうにはやてを見つめる。はやてはそんな2人の視線を受けてニヤリと笑い
「原因はうちの子みたいやから責任取らんとな♪。今夜はみんなで一緒にご飯食べような、ヴィヴィオとなのはちゃん、そしてフェイトちゃんもな!」
そう言い切るとはやては腕まくりをしながら
「シグナム、今から買い出しいくさかい車出して!ええよ、そんなん後でも・・」
踵を返して部屋から出て行った。
「「どうしてフェイトちゃんも??」」
残されたなのはとヴィータは訳が判らずポカーンとはやての後ろ姿を見つめる事しか出来なかった。
~~コメント~~
皆様、遅ればせながらでございますが明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。
年末年始と次回イベントで出したいと頑張って手直しをしていたのですが、思った以上に時間がかかっており、こちらの方も滞ってしまいました。鈴音っち補完サンキューです!
今回はヴィヴィオのピーマン嫌い編前編です。シャマルの手料理を食べて「凄い味」で表現できるあたりは流石ヴィヴィオ!
こっちの後編はほぼ書き上がっているので、そんなに間を置かずに更新できると思います。
又、この日記で
「ポータルサイト時空管理局発刊 時空管理局通信Vol9」
と少しだけリンクしているので双方読んでいただけると嬉しいです。
出来れば読んでいただいている方の斜め上あたりをいけばいいな~
~~~~~~~~~
「?これヴィヴィオの日記?」
●がつ■◎にち
きのうしゃまるせんせいといっしょにごはんをたべた
とってもおいしそう
でもいっしょにいたざふぃーらやしぐなむさんはおなかがすいてないって
せんせいといっしょにたべたらとってもすごいあじだった
なかにぴーまんがはいっていたけど、う゛ぃう゛ぃおがんばってたべたよ。でももうぴーまんたべたくない
はやては思い出しながら
「え~っと確かこの日ってなのはちゃんとフェイトちゃんが出張してて・・・」
「そう、はやてちゃん家にお泊まりした日なの。その後ヴィヴィオと一緒にご飯食べてもピーマンたべるの凄く嫌がるの」
『え~っと確かあの日は・・・・』
はやては更に思い出そうとすると・・・何か思い出したかの様にハッとなった。
「確か、シャマルが朝から何か作ってて・・」
ふとなのはとヴィータの脳裏に嫌な予想が思い浮かんで、思わず聞き返す
「まさか・・・」
「まさかシャマルの料理を食ったのか!?ヴィヴィオが!」
「う~ん・・・それは何とも、ただお弁当みたいな感じとしか」
現場を見ていないなのは達3人は素直に【現場に居た3人】を念話で呼び出すことにした。
『シグナム・シャマル・ザフィーラ聞こえるか?ちょっといい?』
『はい』
『何でしょう』
『何か?』
3人とも繋がってはやてはいきなり本題に入る
『前になのはちゃん達が出張した日、シャマルが作ってたの、ヴィヴィオが食べたりした?』
『『『・・』』』
『シャマルは勿論知ってるやろし、シグナムもザフィーラも見てたんちゃう?』
『『『・・・・』』』
なかなか返事が返ってこない。暫く待った所で
『すみません、急な任務が』
『ちょっと急患が』
シグナムとシャマルが念話を切った。残るはだた1匹
『逃げたなぁ~っ!・・・ザフィーラもみてたんやね』
『素直に言った方が良いよ』
【陸士の狸娘】と【白い悪魔】の静かで透き通る様な声が念話に広がる。これが通信に乗って運悪く聞いた者が居れば今夜は絶対悪夢を見るだろう。
実際に隣で念話に参加しているヴィータも2人の表情を見ただけで青くなっている。
しかし、そんなザフィーラとの念話も切れてしまった。
「あ~~ザフィーラ気絶してしもた・・・」
同じ頃、なのは達の部屋でヴィヴィオを護衛していたザフィーラがいきなり震えたかと思うとパタッっと倒れて動かなくなった。しかしヴィヴィオはそんなザフィーラを気にせずに何かを描いていた。
「さっきの反応でヴィヴィオが食べたのはシャマルさんのお弁当だって事ははっきりしたけど、どうしてピーマン嫌いが戻ったのかな・・・折角頑張って食べられる様になったのに」
「まぁシャマルの料理を食べて無事だって事だけでも凄いぞ、かなり」
「せやね・・・」
念話を切ったなのは達3人は首を傾げていた。
はやてやヴィータはもちろんの事、なのはもシャマル手作りの料理を味わった事がある。それはフェイトが過去に『自白させるのにいいかも・・』と漏らす程凄まじく、唯一食べることが出来るのは本人と生まれた直後から食べていたリインフォース2のみであった。
シャマルの料理を食べて無事だった事も驚いたが、何故ピーマン嫌いだけが戻ってしまったのかという難題がなのは達に突き付けられる事になってしまった。
3人が3人とも腕を組んで考えるが答えはさっぱりわからなかった。
「原因は置いておいて、要はヴィヴィオのピーマン嫌いが治ればいいんやね?なのはちゃん」
考えても埒があかないと踏んだはやての中である名案が浮かんだ。
「そうだけど・・・私も色々工夫してみたんだけど。全然ダメなんだよ?」
なのははピーマンの苦みや臭いを消す料理を幾つか作ってヴィヴィオと一緒に食べようとした、しかしその全てをヴィヴィオは嫌がって食べようとはせず、結局ピーマン嫌いを治せなかった。
「何か良い方法あるの?はやて?」
ヴィータも興味深そうにはやてを見つめる。はやてはそんな2人の視線を受けてニヤリと笑い
「原因はうちの子みたいやから責任取らんとな♪。今夜はみんなで一緒にご飯食べような、ヴィヴィオとなのはちゃん、そしてフェイトちゃんもな!」
そう言い切るとはやては腕まくりをしながら
「シグナム、今から買い出しいくさかい車出して!ええよ、そんなん後でも・・」
踵を返して部屋から出て行った。
「「どうしてフェイトちゃんも??」」
残されたなのはとヴィータは訳が判らずポカーンとはやての後ろ姿を見つめる事しか出来なかった。
~~コメント~~
皆様、遅ればせながらでございますが明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。
年末年始と次回イベントで出したいと頑張って手直しをしていたのですが、思った以上に時間がかかっており、こちらの方も滞ってしまいました。鈴音っち補完サンキューです!
今回はヴィヴィオのピーマン嫌い編前編です。シャマルの手料理を食べて「凄い味」で表現できるあたりは流石ヴィヴィオ!
こっちの後編はほぼ書き上がっているので、そんなに間を置かずに更新できると思います。
又、この日記で
「ポータルサイト時空管理局発刊 時空管理局通信Vol9」
と少しだけリンクしているので双方読んでいただけると嬉しいです。
出来れば読んでいただいている方の斜め上あたりをいけばいいな~
~~~~~~~~~
Comments