第28話「惨劇の真実」
- リリカルなのは AffectStory2 ~刻の護り人~ > 第5章 事件の行方
- by ima
- 2019.07.31 Wednesday 09:58
異世界での特訓の1日目、日が落ちてディアーチェの作ってくれた料理を食べてそろそろ寝ようかとしていた時
「ヴィヴィオ、あっちの事件のこと教えてよ。」
「私達から出来るアドバイスもあるかと」
テントの中でシュラフに入ったヴィヴィオはレヴィとシュテルから聞かれて知っている事を話した。
「あちらのユーリは生命操作系の魔法を使うのですが…、ヴィヴィオには天敵ですね。」
「聖王の鎧では防御出来ないからな…その上でエグザミアが目覚めれば貴様の全力でも太刀打ち出来ぬだろう。」
「ヴィヴィオ、あっちの事件のこと教えてよ。」
「私達から出来るアドバイスもあるかと」
テントの中でシュラフに入ったヴィヴィオはレヴィとシュテルから聞かれて知っている事を話した。
「あちらのユーリは生命操作系の魔法を使うのですが…、ヴィヴィオには天敵ですね。」
「聖王の鎧では防御出来ないからな…その上でエグザミアが目覚めれば貴様の全力でも太刀打ち出来ぬだろう。」
片付けを済ませたディアーチェがテントに入ってきた。元々部隊単位の教導時に使うテントらしく4人が入っても十分な広さがあったりする。
「ええーっ!」
「ディアーチェ、あまりヴィヴィオを虐めないでください。ヴィヴィオも慌てずに、まだエグザミアがあるとは決まっていません。そもそもエグザミアがあればユーリを目覚めさせた時点で防衛プログラムであるアンブレイカブルダークが動いている筈です。」
「それよりも彼女を操っているシステムを止められるかが問題です。ヴィヴィオ、ユーリは1度洗脳が解けた時があったんですよね?」
「うん、私もアリシアとはやてから聞いた。私はスターライトブレイカーの魔力をユーリに取られてその時気絶しちゃったから…」
「何らかの方法はあると…その辺は向こうの私達が調べているでしょう。イリスがユーリに対抗する為に向こうの私達を呼び起こしたのなら何らかの対策を持っている可能性はありますね。」
「うむ、であれば事件の鍵はイリスとユーリだが、あっちの我等もその1つになっているな。何か作戦はあるか?」
「無いこともないですが…今日のところは休みましょう。用事が終わり次第ユーリも来るので意見を聞きましょう。それにレヴィはもう寝ていますし。」
会話に参加しないと思っていたら座ったまま眠っていた。
ヴィヴィオ達はクスッと笑う。
「ヴィヴィオもしっかり休んで魔力を回復してください。明日は今日よりハードにいきますよ。」
「は~い♪」
そうして後日、応援にやってきたユーリを含めて幾つかの作戦が立てられた。
コンクリートの上に座り悔しそうに言うディアーチェ
「我等の力を1つに集めれば立ち向かえるだろうが…」
シュテル、レヴィ、ディアーチェともジャケットはボロボロになっていて、魔力も残り少ない。3人が顔を見合わせる。
しかしヴィヴィオは遮った。
「何をするつもりかはわかんないけどそれは駄目。ユーリを助けた後にみんなが居なかったらユーリは泣いちゃうよ。泣いてるユーリなんて見たくないでしょ。」
「ですが…」
「だけど…」
「しかし…」
私は笑顔で頷いて言葉を続けた。
「今から作戦を言うね。もうすぐシャマルさんと救護班が来るから怪我の治療をして貰って、その後は…」
ヴィヴィオが戻って来た頃、指揮船の1室では紙片の解析が終盤にさしかかっていた。
「彼女が復元時の映像を撮っていてくれて助かりました。あと5分程で復元完了です。」
局員の1人がマリエルに報告する。
「ありがとう。こっちも大助かり。アリシアちゃん、古代ベルカとミッドチルダの魔法理論知ってるみたいだし凄いね~。」
報告を聞きながらも5つの画面を出して端末のキーを高速で叩いている。
「こっちも急がないとね~」
更にウィンドウを2つ作り出してキーを叩く速度が上がった。
その頃、ヴィヴィオ達はシャマルを含む救護班と合流していた。
シュテル達が救護班からの手当を受けている間、ヴィヴィオは近くのボラードに腰を下ろして様子をその眺めながらアリシアから居ない間に何が起きたか聞いていた。そんな中
「ヴィヴィオちゃんは大丈夫?」
シャマルに声をかけられる。私はアリシアに「ちょっと待ってて」と言って立ち上がる。
「はい、少し痛かったけど平気です。」
「でも、ジャケットのダメージが酷いみたいだけど…」
言われて自分のジャケットを見る。さっきの攻防でほぼ一方的にやられて胸と腰のガードは壊れていて手首を守っていたハードシェル装甲にも亀裂が入っていた。
「騎士甲冑のままだったの忘れてた…、RHdジャケットに切り替えて」
デバイスに声をかけると騎士甲冑からバリアジャケットの姿になった。
「こっちの方が魔力消費少ないので、あっちの騎士甲冑も私の魔力で作ってるものだから次に着た時は直っています。それよりシュテル達はどうですか?」
「身体は少し怪我をしている位、でも魔力が…リンカーコアの鼓動も弱くなっているわ。休めば元通りにはなるけど今すぐには…」
「そうですか…」
作戦通りにするしかないらしい。
『ヴィヴィオっ! マリエルさんから紙片の復元完了とエルトリアとの通信が繋がったって…今からエイミィさんが全員と通信を繋げる。』
その時アリシアと繋いでいた端末から声が聞こえ続けて聞こえてきたのはエルトリアの惨劇についての真実だった。そして、シュテル達を襲った男の正体も…
東京駅に向かうアミタ、なのは達もユーリを追いかける為に動いている。
『アミティエ、1人では危険だ。今応援が向かっている。少しでもいい時間を稼いでくれ』
「わかりました。」
向かう先には多くの群体イリスと、建物の上に彼がいた。攻撃準備をして突撃しようとバイクのアクセルを噴かす。しかし群体イリスは左右に引き道を開けた。
「…あなただったんですね。この事件を起こしたのは。」
彼に向かって言う。
「君と面識は無い筈だけれど?」
その声にアミタも確信する。彼が誰なのかを
『ですが…私とはありますよね? 惑星再生委員会フィル・マクスウェル所長』
ユーリから託された紙片、アリシアが見つけた通信術式はエルトリアとの通信モジュールだった。マリエルが古代ベルカ式の術式を解析し、繋ぐとフローリアン家に繋がったのだ。
そこでアミタとキリエの母、エレノアとの会話で惨劇の真実とヴィヴィオ達を襲った者の正体がわかったのだ。
同時にレヴィが復元出来なかった部分の復元も終わり、見られなかった映像の中に誰が元凶なのかも映し出されていた。
フィルに対しエレノアが事件の真実を告げている。
その時も猛スピードで向かうなのは達。
『…ヴィヴィオちゃん、アミタちゃんの応援に向かえる? フェイトちゃん達が向かってるけど間に合わなそう。』
『…どこからがあなたの計画なのかはわかりませんが…』
『全部さ…と言っておくよ』
アリシアとの通信ウィンドウからエイミィの声が聞こえた。アミタとフィルの会話から今にでも戦闘になりそうな感じがする。
「わかりまし…、アリシア、バルディッシュを通してRHdになのはとフェイト、はやての座標を送って」
『? うん』
体内のRHdにデータが送られて来てなのはとフェイト、はやて、ユーリの位置が脳裏に浮かぶ。まだかなり離れている…
「RHd、練習した魔法使うよ。」
【AllRight】
立ち上がって左手で悠久書を広げ魔方陣を生み出す。
近くに居たシャマルやシュテル達が私の方を見る。手を前に翳しプログラムを組み上げる。
『なのは、フェイト、はやて聞こえる? 今から目の前にゲートを作るから飛び込んで』
念話を送る。
『ゲート?』
『何だかよくわかんないけど』
『了解や』
3人からの返事を聞いて起動させた。
直後
『アクセラレイターっ!』
『遅いっ!』
アミタとフィルの戦闘が始まってしまった。アクセラレイターそのものは連続で何度も使えるものじゃない。必ず何処かに負荷がかかっている。
ヴィヴィオの予想通りアミタの動きは直線的になっていてフィルに一方的にやられてしまう。
フィルが最後の一撃を放とうとした瞬間虹色の光が瞬き中からなのはとフェイト、はやてが飛び出してきた。
『管理局です。武器を下ろして投降してください。』
フィルの一撃はなのはのフォートレスによって遮られ、群体イリスははやての拡散砲撃によって沈黙、捕らえられていたユーリもフェイトが救出した。
魔方陣を閉じてフゥっと息をつく。
「空間転移の遠隔起動、あっちで練習してきたの。まだ遠くまでは無理だけど、凄いでしょ♪」
『………』
アリシアが唖然としていた。だがそれも直ぐに元に戻り
『フェイト達戦闘開始…何これ…ヴィヴィオっ』
「…これがユーリの…」
笑顔が消える。ウィンドウ越しに見えたのはユーリの背後に現れた機動外装だった。それは彼女の背丈よりも何倍も大きくて彼女を守る巨大な両腕がより凶悪に見せていた。
「シュテル、レヴィ、ディアーチェっ!」
私は彼女達に向かって叫んだ。
~コメント~
今度の事件でヴィヴィオは周りを見ながら事件について考えていました。戻って来てからは少し余裕があるように見えるのは…。
次回は遂に…
「ええーっ!」
「ディアーチェ、あまりヴィヴィオを虐めないでください。ヴィヴィオも慌てずに、まだエグザミアがあるとは決まっていません。そもそもエグザミアがあればユーリを目覚めさせた時点で防衛プログラムであるアンブレイカブルダークが動いている筈です。」
「それよりも彼女を操っているシステムを止められるかが問題です。ヴィヴィオ、ユーリは1度洗脳が解けた時があったんですよね?」
「うん、私もアリシアとはやてから聞いた。私はスターライトブレイカーの魔力をユーリに取られてその時気絶しちゃったから…」
「何らかの方法はあると…その辺は向こうの私達が調べているでしょう。イリスがユーリに対抗する為に向こうの私達を呼び起こしたのなら何らかの対策を持っている可能性はありますね。」
「うむ、であれば事件の鍵はイリスとユーリだが、あっちの我等もその1つになっているな。何か作戦はあるか?」
「無いこともないですが…今日のところは休みましょう。用事が終わり次第ユーリも来るので意見を聞きましょう。それにレヴィはもう寝ていますし。」
会話に参加しないと思っていたら座ったまま眠っていた。
ヴィヴィオ達はクスッと笑う。
「ヴィヴィオもしっかり休んで魔力を回復してください。明日は今日よりハードにいきますよ。」
「は~い♪」
そうして後日、応援にやってきたユーリを含めて幾つかの作戦が立てられた。
コンクリートの上に座り悔しそうに言うディアーチェ
「我等の力を1つに集めれば立ち向かえるだろうが…」
シュテル、レヴィ、ディアーチェともジャケットはボロボロになっていて、魔力も残り少ない。3人が顔を見合わせる。
しかしヴィヴィオは遮った。
「何をするつもりかはわかんないけどそれは駄目。ユーリを助けた後にみんなが居なかったらユーリは泣いちゃうよ。泣いてるユーリなんて見たくないでしょ。」
「ですが…」
「だけど…」
「しかし…」
私は笑顔で頷いて言葉を続けた。
「今から作戦を言うね。もうすぐシャマルさんと救護班が来るから怪我の治療をして貰って、その後は…」
ヴィヴィオが戻って来た頃、指揮船の1室では紙片の解析が終盤にさしかかっていた。
「彼女が復元時の映像を撮っていてくれて助かりました。あと5分程で復元完了です。」
局員の1人がマリエルに報告する。
「ありがとう。こっちも大助かり。アリシアちゃん、古代ベルカとミッドチルダの魔法理論知ってるみたいだし凄いね~。」
報告を聞きながらも5つの画面を出して端末のキーを高速で叩いている。
「こっちも急がないとね~」
更にウィンドウを2つ作り出してキーを叩く速度が上がった。
その頃、ヴィヴィオ達はシャマルを含む救護班と合流していた。
シュテル達が救護班からの手当を受けている間、ヴィヴィオは近くのボラードに腰を下ろして様子をその眺めながらアリシアから居ない間に何が起きたか聞いていた。そんな中
「ヴィヴィオちゃんは大丈夫?」
シャマルに声をかけられる。私はアリシアに「ちょっと待ってて」と言って立ち上がる。
「はい、少し痛かったけど平気です。」
「でも、ジャケットのダメージが酷いみたいだけど…」
言われて自分のジャケットを見る。さっきの攻防でほぼ一方的にやられて胸と腰のガードは壊れていて手首を守っていたハードシェル装甲にも亀裂が入っていた。
「騎士甲冑のままだったの忘れてた…、RHdジャケットに切り替えて」
デバイスに声をかけると騎士甲冑からバリアジャケットの姿になった。
「こっちの方が魔力消費少ないので、あっちの騎士甲冑も私の魔力で作ってるものだから次に着た時は直っています。それよりシュテル達はどうですか?」
「身体は少し怪我をしている位、でも魔力が…リンカーコアの鼓動も弱くなっているわ。休めば元通りにはなるけど今すぐには…」
「そうですか…」
作戦通りにするしかないらしい。
『ヴィヴィオっ! マリエルさんから紙片の復元完了とエルトリアとの通信が繋がったって…今からエイミィさんが全員と通信を繋げる。』
その時アリシアと繋いでいた端末から声が聞こえ続けて聞こえてきたのはエルトリアの惨劇についての真実だった。そして、シュテル達を襲った男の正体も…
東京駅に向かうアミタ、なのは達もユーリを追いかける為に動いている。
『アミティエ、1人では危険だ。今応援が向かっている。少しでもいい時間を稼いでくれ』
「わかりました。」
向かう先には多くの群体イリスと、建物の上に彼がいた。攻撃準備をして突撃しようとバイクのアクセルを噴かす。しかし群体イリスは左右に引き道を開けた。
「…あなただったんですね。この事件を起こしたのは。」
彼に向かって言う。
「君と面識は無い筈だけれど?」
その声にアミタも確信する。彼が誰なのかを
『ですが…私とはありますよね? 惑星再生委員会フィル・マクスウェル所長』
ユーリから託された紙片、アリシアが見つけた通信術式はエルトリアとの通信モジュールだった。マリエルが古代ベルカ式の術式を解析し、繋ぐとフローリアン家に繋がったのだ。
そこでアミタとキリエの母、エレノアとの会話で惨劇の真実とヴィヴィオ達を襲った者の正体がわかったのだ。
同時にレヴィが復元出来なかった部分の復元も終わり、見られなかった映像の中に誰が元凶なのかも映し出されていた。
フィルに対しエレノアが事件の真実を告げている。
その時も猛スピードで向かうなのは達。
『…ヴィヴィオちゃん、アミタちゃんの応援に向かえる? フェイトちゃん達が向かってるけど間に合わなそう。』
『…どこからがあなたの計画なのかはわかりませんが…』
『全部さ…と言っておくよ』
アリシアとの通信ウィンドウからエイミィの声が聞こえた。アミタとフィルの会話から今にでも戦闘になりそうな感じがする。
「わかりまし…、アリシア、バルディッシュを通してRHdになのはとフェイト、はやての座標を送って」
『? うん』
体内のRHdにデータが送られて来てなのはとフェイト、はやて、ユーリの位置が脳裏に浮かぶ。まだかなり離れている…
「RHd、練習した魔法使うよ。」
【AllRight】
立ち上がって左手で悠久書を広げ魔方陣を生み出す。
近くに居たシャマルやシュテル達が私の方を見る。手を前に翳しプログラムを組み上げる。
『なのは、フェイト、はやて聞こえる? 今から目の前にゲートを作るから飛び込んで』
念話を送る。
『ゲート?』
『何だかよくわかんないけど』
『了解や』
3人からの返事を聞いて起動させた。
直後
『アクセラレイターっ!』
『遅いっ!』
アミタとフィルの戦闘が始まってしまった。アクセラレイターそのものは連続で何度も使えるものじゃない。必ず何処かに負荷がかかっている。
ヴィヴィオの予想通りアミタの動きは直線的になっていてフィルに一方的にやられてしまう。
フィルが最後の一撃を放とうとした瞬間虹色の光が瞬き中からなのはとフェイト、はやてが飛び出してきた。
『管理局です。武器を下ろして投降してください。』
フィルの一撃はなのはのフォートレスによって遮られ、群体イリスははやての拡散砲撃によって沈黙、捕らえられていたユーリもフェイトが救出した。
魔方陣を閉じてフゥっと息をつく。
「空間転移の遠隔起動、あっちで練習してきたの。まだ遠くまでは無理だけど、凄いでしょ♪」
『………』
アリシアが唖然としていた。だがそれも直ぐに元に戻り
『フェイト達戦闘開始…何これ…ヴィヴィオっ』
「…これがユーリの…」
笑顔が消える。ウィンドウ越しに見えたのはユーリの背後に現れた機動外装だった。それは彼女の背丈よりも何倍も大きくて彼女を守る巨大な両腕がより凶悪に見せていた。
「シュテル、レヴィ、ディアーチェっ!」
私は彼女達に向かって叫んだ。
~コメント~
今度の事件でヴィヴィオは周りを見ながら事件について考えていました。戻って来てからは少し余裕があるように見えるのは…。
次回は遂に…
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