番外編 「本当の私」
- リリカルなのは AgainSTStory
- by ima
- 2010.09.06 Monday 16:34
「なぁ知ってるか、何でも今になってスカリエッティ関連の施設が見つかったらしいぞ」
ミッドチルダのとある訓練施設を壊してから数日が経った頃、ヴィヴィオは調べ物をする為に無限書庫へ向かっていた。その最中局員の話し声を耳にする。
(スカリエッティの施設?)
聞き慣れた言葉を聞いて耳を傾ける。
ミッドチルダのとある訓練施設を壊してから数日が経った頃、ヴィヴィオは調べ物をする為に無限書庫へ向かっていた。その最中局員の話し声を耳にする。
(スカリエッティの施設?)
聞き慣れた言葉を聞いて耳を傾ける。
「スカリエッティってJS事件の? もう何年も前の事件でしょう?」
「ああ、逮捕されてから使われていなかったらしいから、そのまま廃棄になったらしい。」
「家主も帰ってこないのだから、当たり前よね。ねぇそんな話よりも…」
その会話を聞いてヴィヴィオは何かが頭の隅に引っかかった気がした。
「ごきげんよう、ユーノさん」
「やぁヴィヴィオ」
そのまま無限書庫へと向かった。でも引っかかった物が時が経つに連れ気になり始めていた。
「さっき聞いたんですけど、スカリエッティ関連の施設が見つかって廃棄されたって…本当ですか?」
「僕も少し前に聞いただけだけど本当だよ。湾岸地区に近い廃棄都市群の中にあったらしい。ヴィヴィオ、何か知ってるのかい?」
コクリと頷き
「でも…何て言えばいいかわからないんです。」
「わかった。ヴィヴィオが次にくるまでにもう少し聞いておくよ。じゃあ始めようか」
「はい」
何かが引っかかっている。しかしヴィヴィオにはその正体が何なのか判らなかった。
「遅くなっちゃった…急いで帰らなきゃ」
思ったより調査任務に時間が取られ、クラナガンに着いた時はもう日が完全に落ちていた。レールトレインの駅へと向かい走る。
その時
「ヴィヴィオ~っ!、久しぶり」
「スバルさん」
呼ぶ声が聞こえ、振り返るとそこにはスバルが手を振っていた。
『クラナガンでスバルさんに会ったのでご飯食べて帰ります。ちょっと遅くなるけどお家までスバルさんが送ってくれるから心配しなくていいよ。ゴメンね』
「でもホント久しぶり。戦技披露会以来じゃない?」
「そうですね。」
スバルも元気そうだ。暫くその場で話をしているとRHdにメッセージが届く。
『スバルにちゃんとお礼言わなきゃダメだよ。あまり遅くならないようにね』
夕食を作っていたであろうなのはに心の中でごめんなさいと謝りながら
「ママもOKだって。あまり遅くならないようにって」
「それじゃご飯食べに行こうか」
「はい♪」
そう言えばスバルと2人だけという機会は初めてかもと思いつつ彼女の後を追いかけた。
「そう言えば聞いたよ。シグナムさんと模擬戦して勝ったんだって? それも施設を壊して」
「ブッ…ケホケホッ」
スバルが良く来ると言う店に行ってメニューを頼んだ後、突然言われて飲んでいた水を噴いた。
「ど、どうしてそれを?」
「あの施設は教導隊が使ってるけど今は陸士部隊の所有なんだ。それで湾岸救助隊も何度か訓練させて貰ってるし、私元々陸士部隊出身で顔なじみも多いから」
「…はぁ…」
「ティアナも聞いて悔しがってたよ。私となのはさん以外のスターライトブレイカーを見たかったって」
「アハハハ…でも、あれはシグナムさんが手加減してくれたからです。本気だったら最初の3秒くらいで負けてました。」
戦技披露会で見せたシグナムの剣線と高速移動。あれを初手から受けていたら防ぐ前に鎧ごと真っ2つにされていたと思っている。はやての言った通りシールドを抜かない様に気を配りつつ力量をみていたのは気づいている。ヴィヴィオの言葉は謙遜ではない。
「だから、アレは不意打ちみたいなもので…」
「9歳でシグナムさんに不意打ち出来るんだから凄いんじゃない? 私なんて1年必死になって訓練して最後に相打ちだったんだから」
機動6課の頃を思い出してるのだろう。
「そうだヴィヴィオ知ってる? 臨海地区でJS事件の施設が見つかったの」
「今日聞きました。でも、今になってどうしてなのか…」
どうやら本局だけではなく、ミッドでも噂になってるらしい。
「それがね、最近更正プログラムを受けている人から聞いたらしくて、何かの生体培養施設だったんだって…ロストロギアがらみだから専門チームが調べた後廃棄したみたいだけど…」
「……」
その時、ヴィヴィオの中で引っかかっていた物が判った。そしてそこに何があったのかも…
『おはよう。目が覚めたんだね。調子はどうだい?』
『…生体部分にも特に異常がありません』
夢に出て来たあの2人と
『マスター…どこにいるの? 姉様っ』
更正プログラムを受けている少女、チェントが過ごした場所…そして
「きっと…私が生まれた場所…それに…」
「どうしたの? ヴィヴィオ、私何か変な事言った?」
「ううん…何でもない。何でもないから」
ヴィヴィオはそう返すのが精一杯だった。
「ううん…何でもない。何でもないから」
スバルの話にそう返したヴィヴィオだったが、先程までの元気は微塵も感じられなくなっていた。
(私…何か悪いこと言っちゃったかな…)
それ以降、料理が出て来ても彼女は半分上の空で、気になったスバルもいつもの半分も食べずに店を出た。
【ピンポーン】
「はーい」
「ママ、ただいま。」
「なのはさん、フェイトさんお久しぶりです。」
「おかえりヴィヴィオ、スバル久しぶり~元気だった?」
「こんばんは、スバル。ヴィヴィオ楽しかった?」
出迎えてくれた2人に久しぶりに会えてスバルも嬉しかったが、ヴィヴィオの様子が気になった。
「うん、とっても楽しかった。スバルさん今度はママ達も一緒に行こうね」
そう言うと彼女は階段を上がって行ってしまった。
「ヴィヴィオ…どうしたんだろう?」
「あの…なのはさん、フェイトさん、少しいいですか?」
「うん、それは私も聞いたよ。でも、奥に生体培養の施設まであったのは初めて聞いた…」
スバルは家に上がらせて貰いヴィヴィオの様子がおかしくなった時の話を2人にした。
「スバルの言った更正プログラムを受けてる人がね、ヴィヴィオの知り合いなんだ。廃棄された施設がその人の家みたいな場所だったら…って考えたんじゃないかな?」
「! 私…ヴィヴィオに悪いことしちゃった…」
まさかヴィヴィオの知ってる人だとは考えもしていなかった。その人の家が壊れた話を目の前でされて嬉しい訳がない。
「ううん、スバルが悪いんじゃないよ。それになのはが言ってるのも少し違う…ここは私に任せて貰えないかな?」
「フェイトちゃんがそういうなら…」
【コンコンッ】
「ヴィヴィオ、少しいい?」
暗い部屋でベッドに座っているとノック音がしてフェイトの声が聞こえる。
「うん…」
ヴィヴィオが返事をするとフェイトがドアを開けて入ってくる。そして何も言わずに隣に座った。
「ヴィヴィオ、チェント…ううん、他のマテリアルの事を考えてたでしょ」
「どうして…」
いきなり言い当てられ驚く。スバルの話で繋がったのはチェントの事だけでは無かった。もう1つの世界のゆりかご戦でなのはと交わした最後の念話
『どうしてここに…ヴィヴィオっ』
その言葉から思い浮かんだのはヴィヴィオやチェントと同じ様に聖骸布から作られたマテリアルの存在。
こっちにもう1隻の聖王のゆりかごがあった様に彼女達もこの世界に居た。そして居るならヴィヴィオやチェントが生まれたのと同じ施設であろうと思い至った。
「ママもね、ヴィヴィオの悩んでる事わかるんだ…」
「えっ?」
「…ママもねヴィヴィオと同じ様な感じで生まれたんだ。ママは姉さん…アリシアが死んじゃって生き返らせようとして母さんが作った命、だからヴィヴィオくらいまでの思い出は姉さんと一緒なんだ。」
ヴィヴィオも思い出す。フェイトは元々プレシアがアリシアを生き返らせようとして生み出した命。
「だけどママは姉さんじゃなかった。だから姉さんを生き返らせる…ううん、最後まで母さんはずっと研究していたんだ。その間にきっと数え切れないくらいの私にならなかった命が消えていったと思う。」
「うん…」
「だからね、ママは決めてるの。その人たちの分まで精一杯頑張ろうって。生まれて来れなかった人の分まで精一杯頑張ろうって。母さんと姉さんも同じじゃないかな?」
「フェイトママ…」
「ヴィヴィオもそう思わない? 『これからは誰でもないフェイト・テスタロッサとして時間を使って、フェイトはもう1人じゃないんだから』 これはね大切な友達が昔ママに言ってくれた言葉。」
「それは…」
ジュエルシード事件でフェイトとの別れ際にヴィヴィオが言った言葉。
「だから…」
静かにベッドから立ち上がりドアの方へと向かい
「ヴィヴィオもママ【達】と頑張ろう」
【ガチャッ】
「キャッ」
「わっ」
ドアを開けた瞬間、なのはとスバルが倒れこんできた。
それを見てヴィヴィオは一瞬キョトンと目を丸くするが、次の瞬間満面の笑みで
「うんっ!!」
と答えるのだった。
~コメント~
サウンドステージ的な話です。時系列的には『発つ鳥跡を…』の後日談&Web編それからというところでしょうか。
AgainSTStoryの「Against」には「~に反対して」とか「~に逆らって」とよく訳されますが、それ以外に以外にもう1つ「~を背景にして」という意味も持っています。今話SSの最後として前話との対象、ProjectFateの影の部分が焦点になっています。
書いている最中プレシア・アリシア・フェイト・エリオにこの辺の気持ちを1度聞いてみたいなと思いました。
少し話は変わりますが、AnotherStory・AgainStoryもSS文庫本化した様に今話AgainSTStoryもSS文庫化に向けて準備を進めております。
ですが文章だけでも300頁を上回るのは間違いなく、完成すれば400の大台に乗るのではと少々びびっております。本編27話と番外編3話で30話。前作・前々作を足した話数を上回ってます。またヴィヴィオの話を書いてみたいと思いますが、暫くは新SSの構成と本化に向けて頑張りますので、時々読み返して頂ければ嬉しいです。
「ああ、逮捕されてから使われていなかったらしいから、そのまま廃棄になったらしい。」
「家主も帰ってこないのだから、当たり前よね。ねぇそんな話よりも…」
その会話を聞いてヴィヴィオは何かが頭の隅に引っかかった気がした。
「ごきげんよう、ユーノさん」
「やぁヴィヴィオ」
そのまま無限書庫へと向かった。でも引っかかった物が時が経つに連れ気になり始めていた。
「さっき聞いたんですけど、スカリエッティ関連の施設が見つかって廃棄されたって…本当ですか?」
「僕も少し前に聞いただけだけど本当だよ。湾岸地区に近い廃棄都市群の中にあったらしい。ヴィヴィオ、何か知ってるのかい?」
コクリと頷き
「でも…何て言えばいいかわからないんです。」
「わかった。ヴィヴィオが次にくるまでにもう少し聞いておくよ。じゃあ始めようか」
「はい」
何かが引っかかっている。しかしヴィヴィオにはその正体が何なのか判らなかった。
「遅くなっちゃった…急いで帰らなきゃ」
思ったより調査任務に時間が取られ、クラナガンに着いた時はもう日が完全に落ちていた。レールトレインの駅へと向かい走る。
その時
「ヴィヴィオ~っ!、久しぶり」
「スバルさん」
呼ぶ声が聞こえ、振り返るとそこにはスバルが手を振っていた。
『クラナガンでスバルさんに会ったのでご飯食べて帰ります。ちょっと遅くなるけどお家までスバルさんが送ってくれるから心配しなくていいよ。ゴメンね』
「でもホント久しぶり。戦技披露会以来じゃない?」
「そうですね。」
スバルも元気そうだ。暫くその場で話をしているとRHdにメッセージが届く。
『スバルにちゃんとお礼言わなきゃダメだよ。あまり遅くならないようにね』
夕食を作っていたであろうなのはに心の中でごめんなさいと謝りながら
「ママもOKだって。あまり遅くならないようにって」
「それじゃご飯食べに行こうか」
「はい♪」
そう言えばスバルと2人だけという機会は初めてかもと思いつつ彼女の後を追いかけた。
「そう言えば聞いたよ。シグナムさんと模擬戦して勝ったんだって? それも施設を壊して」
「ブッ…ケホケホッ」
スバルが良く来ると言う店に行ってメニューを頼んだ後、突然言われて飲んでいた水を噴いた。
「ど、どうしてそれを?」
「あの施設は教導隊が使ってるけど今は陸士部隊の所有なんだ。それで湾岸救助隊も何度か訓練させて貰ってるし、私元々陸士部隊出身で顔なじみも多いから」
「…はぁ…」
「ティアナも聞いて悔しがってたよ。私となのはさん以外のスターライトブレイカーを見たかったって」
「アハハハ…でも、あれはシグナムさんが手加減してくれたからです。本気だったら最初の3秒くらいで負けてました。」
戦技披露会で見せたシグナムの剣線と高速移動。あれを初手から受けていたら防ぐ前に鎧ごと真っ2つにされていたと思っている。はやての言った通りシールドを抜かない様に気を配りつつ力量をみていたのは気づいている。ヴィヴィオの言葉は謙遜ではない。
「だから、アレは不意打ちみたいなもので…」
「9歳でシグナムさんに不意打ち出来るんだから凄いんじゃない? 私なんて1年必死になって訓練して最後に相打ちだったんだから」
機動6課の頃を思い出してるのだろう。
「そうだヴィヴィオ知ってる? 臨海地区でJS事件の施設が見つかったの」
「今日聞きました。でも、今になってどうしてなのか…」
どうやら本局だけではなく、ミッドでも噂になってるらしい。
「それがね、最近更正プログラムを受けている人から聞いたらしくて、何かの生体培養施設だったんだって…ロストロギアがらみだから専門チームが調べた後廃棄したみたいだけど…」
「……」
その時、ヴィヴィオの中で引っかかっていた物が判った。そしてそこに何があったのかも…
『おはよう。目が覚めたんだね。調子はどうだい?』
『…生体部分にも特に異常がありません』
夢に出て来たあの2人と
『マスター…どこにいるの? 姉様っ』
更正プログラムを受けている少女、チェントが過ごした場所…そして
「きっと…私が生まれた場所…それに…」
「どうしたの? ヴィヴィオ、私何か変な事言った?」
「ううん…何でもない。何でもないから」
ヴィヴィオはそう返すのが精一杯だった。
「ううん…何でもない。何でもないから」
スバルの話にそう返したヴィヴィオだったが、先程までの元気は微塵も感じられなくなっていた。
(私…何か悪いこと言っちゃったかな…)
それ以降、料理が出て来ても彼女は半分上の空で、気になったスバルもいつもの半分も食べずに店を出た。
【ピンポーン】
「はーい」
「ママ、ただいま。」
「なのはさん、フェイトさんお久しぶりです。」
「おかえりヴィヴィオ、スバル久しぶり~元気だった?」
「こんばんは、スバル。ヴィヴィオ楽しかった?」
出迎えてくれた2人に久しぶりに会えてスバルも嬉しかったが、ヴィヴィオの様子が気になった。
「うん、とっても楽しかった。スバルさん今度はママ達も一緒に行こうね」
そう言うと彼女は階段を上がって行ってしまった。
「ヴィヴィオ…どうしたんだろう?」
「あの…なのはさん、フェイトさん、少しいいですか?」
「うん、それは私も聞いたよ。でも、奥に生体培養の施設まであったのは初めて聞いた…」
スバルは家に上がらせて貰いヴィヴィオの様子がおかしくなった時の話を2人にした。
「スバルの言った更正プログラムを受けてる人がね、ヴィヴィオの知り合いなんだ。廃棄された施設がその人の家みたいな場所だったら…って考えたんじゃないかな?」
「! 私…ヴィヴィオに悪いことしちゃった…」
まさかヴィヴィオの知ってる人だとは考えもしていなかった。その人の家が壊れた話を目の前でされて嬉しい訳がない。
「ううん、スバルが悪いんじゃないよ。それになのはが言ってるのも少し違う…ここは私に任せて貰えないかな?」
「フェイトちゃんがそういうなら…」
【コンコンッ】
「ヴィヴィオ、少しいい?」
暗い部屋でベッドに座っているとノック音がしてフェイトの声が聞こえる。
「うん…」
ヴィヴィオが返事をするとフェイトがドアを開けて入ってくる。そして何も言わずに隣に座った。
「ヴィヴィオ、チェント…ううん、他のマテリアルの事を考えてたでしょ」
「どうして…」
いきなり言い当てられ驚く。スバルの話で繋がったのはチェントの事だけでは無かった。もう1つの世界のゆりかご戦でなのはと交わした最後の念話
『どうしてここに…ヴィヴィオっ』
その言葉から思い浮かんだのはヴィヴィオやチェントと同じ様に聖骸布から作られたマテリアルの存在。
こっちにもう1隻の聖王のゆりかごがあった様に彼女達もこの世界に居た。そして居るならヴィヴィオやチェントが生まれたのと同じ施設であろうと思い至った。
「ママもね、ヴィヴィオの悩んでる事わかるんだ…」
「えっ?」
「…ママもねヴィヴィオと同じ様な感じで生まれたんだ。ママは姉さん…アリシアが死んじゃって生き返らせようとして母さんが作った命、だからヴィヴィオくらいまでの思い出は姉さんと一緒なんだ。」
ヴィヴィオも思い出す。フェイトは元々プレシアがアリシアを生き返らせようとして生み出した命。
「だけどママは姉さんじゃなかった。だから姉さんを生き返らせる…ううん、最後まで母さんはずっと研究していたんだ。その間にきっと数え切れないくらいの私にならなかった命が消えていったと思う。」
「うん…」
「だからね、ママは決めてるの。その人たちの分まで精一杯頑張ろうって。生まれて来れなかった人の分まで精一杯頑張ろうって。母さんと姉さんも同じじゃないかな?」
「フェイトママ…」
「ヴィヴィオもそう思わない? 『これからは誰でもないフェイト・テスタロッサとして時間を使って、フェイトはもう1人じゃないんだから』 これはね大切な友達が昔ママに言ってくれた言葉。」
「それは…」
ジュエルシード事件でフェイトとの別れ際にヴィヴィオが言った言葉。
「だから…」
静かにベッドから立ち上がりドアの方へと向かい
「ヴィヴィオもママ【達】と頑張ろう」
【ガチャッ】
「キャッ」
「わっ」
ドアを開けた瞬間、なのはとスバルが倒れこんできた。
それを見てヴィヴィオは一瞬キョトンと目を丸くするが、次の瞬間満面の笑みで
「うんっ!!」
と答えるのだった。
~コメント~
サウンドステージ的な話です。時系列的には『発つ鳥跡を…』の後日談&Web編それからというところでしょうか。
AgainSTStoryの「Against」には「~に反対して」とか「~に逆らって」とよく訳されますが、それ以外に以外にもう1つ「~を背景にして」という意味も持っています。今話SSの最後として前話との対象、ProjectFateの影の部分が焦点になっています。
書いている最中プレシア・アリシア・フェイト・エリオにこの辺の気持ちを1度聞いてみたいなと思いました。
少し話は変わりますが、AnotherStory・AgainStoryもSS文庫本化した様に今話AgainSTStoryもSS文庫化に向けて準備を進めております。
ですが文章だけでも300頁を上回るのは間違いなく、完成すれば400の大台に乗るのではと少々びびっております。本編27話と番外編3話で30話。前作・前々作を足した話数を上回ってます。またヴィヴィオの話を書いてみたいと思いますが、暫くは新SSの構成と本化に向けて頑張りますので、時々読み返して頂ければ嬉しいです。
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