第2話 夢の中で
- リリカルなのは AgainStory2 > 1章 私からの声
- by ima
- 2010.11.02 Tuesday 14:22
「アリシアここ違う、こう…でこう」
「そっか…じゃあこれは?」
「え~っと…ここはこうかな」
「…うん、解った。ありがとヴィヴィオ」
ミッドチルダにも冬が訪れようとしていた頃、クラナガン郊外にある高町家ではヴィヴィオとアリシアが課題をしていた。
読書が好きが高じて無限書庫司書になったヴィヴィオにとっては読むのが難しいとされるベルカ文字も見慣れた文字。
でも魔法式やプログラムの方が得意なアリシアにとってはベルカ文字は模様にしか見えないらしく、彼女の最も苦手な科目だったりする。
しかし苦手だからといっても聖王教会が運営しているStヒルデ学院ではベルカ文字は必須科目。
「そっか…じゃあこれは?」
「え~っと…ここはこうかな」
「…うん、解った。ありがとヴィヴィオ」
ミッドチルダにも冬が訪れようとしていた頃、クラナガン郊外にある高町家ではヴィヴィオとアリシアが課題をしていた。
読書が好きが高じて無限書庫司書になったヴィヴィオにとっては読むのが難しいとされるベルカ文字も見慣れた文字。
でも魔法式やプログラムの方が得意なアリシアにとってはベルカ文字は模様にしか見えないらしく、彼女の最も苦手な科目だったりする。
しかし苦手だからといっても聖王教会が運営しているStヒルデ学院ではベルカ文字は必須科目。
(1語で意味がいっぱいあるから翻訳者のイメージも大切なんだけど…そんな事を今言ったらパニックになるよね、多分…)
ノートと睨めっこしたり、端末を出して辞書で語句を調べたりと悪戦苦闘する親友に心の中で頑張れと声援を送る。
「うにゃ…」
そんな【姉】の葛藤を知らずソファーで眠っている少女の方を向く。
(去年の今頃…こんな日が来るなんて思ってなかった…)
アリシア・テスタロッサとチェント・テスタロッサ。彼女達とヴィヴィオには色々繋がりがある。
アリシア・テスタロッサ、ミッドチルダに名を馳せた魔導師プレシア・テスタロッサの娘でありヴィヴィオの母であるフェイト・T・ハラオウンの姉にあたる。史実上の彼女はヴィヴィオが生まれるよりも前にプレシア共々死亡している。だが2人はここに居る。
【時空転移】ベルカ聖王家に受け継がれた能力。幾つかの制限を受けながらも時間と空間を行き来出来る強大な力。その力によって彼女達は助けられた。
アリシアは魔導炉暴走事故が起こる前に、プレシアはジュエルシード事件時の時の庭園崩壊直後に助け出され今は同じ時を生きている。しかも彼女達を助けたのは未来のヴィヴィオ自身。
最初はどうしてこの時間に彼女達を残したのか判らなかった。それが判ったのはもう1人の自分との出逢いだった。
チェント・テスタロッサ。ヴィヴィオと同じくオリヴィエの聖骸布から生み出されたマテリアル。彼女はJS事件で逮捕されたジェイル・スカリエッティとナンバーズ達を助ける為に自らレリックを取り込み現在を大きく変えた。ヴィヴィオが元の時間へ戻していく中でチェントがかつての自分と同じ様に勝手な未来を作ろうとしているのを知る。その時プレシアとアリシア2人の助けが無ければヴィヴィオは何も出来なかった。だから未来のヴィヴィオは彼女達をこの時間に残したのだと。
元の時間に戻した後チェントには戦闘機人が受けたのと同じ更正プログラムが適用された、がしかし4歳の少女に社会のルールを教えたところで理解できる筈もなく、彼女はプログラム担当のギンガを寝込ませる程の問題児っぷりを見せる。
そこに保護責任者として手を上げたのがプレシアだった。彼女はチェントの未来を想いレリックを取り込んだ体への影響を憂い保護責任者を買って出たのである。
問題児として扱われそうになったチェントもプレシアとアリシアには時を置かず心を許したらしく、アリシアが学院に居る間はプレシアの研究施設に、帰ってくるとアリシアと一緒にいる。
(私はすっごく嫌われてるみたいだけど…仕方ないか…)
彼女にすればヴィヴィオは家族を奪った敵。これは元の時間に戻した時から背負って行かなければならないヴィヴィオの傷。そう思う様にしていた。
「ねぇアリシア、プレシアさんは忙しいの?」
「うん…でも、ママ今とっても楽しそうだから。」
事件解決後プレシアの元には色々な研究依頼・開発依頼・共同研究が殺到しているらしい。いくら彼女でもそれらの対応を賄えなくなったらしく新たに助手を雇って対応しているそうだ。
依頼先は主に聖王教会や民間企業だが、管理局からも依頼が来ているそうでその話を聞いたフェイトが正体がばれないかとヒヤヒヤしていた。
彼女がそう簡単にボロを出す筈がないのに…
「そうだ、ヴィヴィオ知ってる? ママの助手が誰か」
「ううん。私の知ってる人?」
「うん、チンクさん♪」
【ゴンッ!!】
思わず頭を机に打ち付けた。思いっきり…額が痛い。
「ヴィヴィオ、大丈夫? すごい音したけど…」
「う、うん…」
(チンク…最近見ないと思ったらそんなところに居たんだ…)
この時間でプレシア・アリシアの正体を知る者が数人居る。彼女もその中の1人。行って声をかけたらどんな顔をするだろうと思いつつ、彼女らしい的確な人選だとも思う。
そうこうしているとチャイムが鳴った。
「ママだっ♪」
外を見ると玄関先にプレシアの姿。仕事が終わり2人を迎えに来たらしい。
「チェント起きてママが来たよ。」
「まぁあ…」
何かを言いかけるがそのまま瞼を閉じ再び寝息をつきはじめる。
「ヴィヴィオ、バッグお願い」
アリシアはそう言うとチェントを起こさないように背負うとそのまま玄関へ
「アリシア、チェント遅くなってごめんなさい。」
「ううん、寝ちゃってて起きないから…」
仕方ないわねと苦笑しながらプレシアはアリシアの背で眠るチェントを抱き上げる。
「じゃあヴィヴィオ、また明日ね」
「うん、バイバイ。プレシアさんもお仕事頑張って下さい」
そう言って送り出した時、プレシアは何かを思い出したらしく振り返る。
「ヴィヴィオ、今日教会から【魔導書】が借りられたわ。明日から【写本】の修復を始める予定だけれど。」
「は、はい。お願いします。」
「完全に復元させるから楽しみにしていなさい」
そう言って彼女は車に2人を乗せて帰って行った。
「やっと直るんだ…よかった…」
写本と魔導書、2冊の本との出逢いが今のヴィヴィオに至る道を作ったと言っても過言ではない。
時空転移には幾つか制限がある。ベルカ聖王直系の血を受け継いだ者が書物型ストレージデバイス【刻の魔導書】を用いなければ使えないからだ。
ヴィヴィオは無限書庫でそのストレージデバイスを偶然見つけてしまい、自身も知らなかった能力を知る。
その時彼女が見つけたストレージデバイスを今は写本と呼んでいる。写本は文字通りオリジナルを複製した物であり、ヴィヴィオが見つけたのは管理局が発足した当初聖王教会所蔵ののオリジナルをコピーしたものだった。チェントが過去を変えた時ヴィヴィオはオリジナルの魔導書を使って彼女を追い、彼女がこれ以上転移出来ないようにする為に写本を壊した。
事件後オリジナルは一度聖王教会に返され、写本を修復するのに再び借りる申請をして貰ったが少し時間がかかったらしい。それでもヴィヴィオにとって写本が直るのは嬉しかった。
そんな事を考えていると空から白い物が降ってくる。
「雪だ…クシュン」
体を小さくして家の中に戻る。もうすぐなのはが帰ってくる。ヴィヴィオのパートナーと一緒に。明朝は銀世界が広がっているだろう。朝がちょっと楽しみになった。
その夜、ヴィヴィオは変な夢を見る。山の木々や湖・草原が広がる世界。こういう自然を見れば一言目に「きれい…」と呟いただろう。
しかし…
「…なにここ?」
ヴィヴィオの言葉は違った。
それもその筈、目に映る物全てがセピア色になった世界だったのだ。辺りに誰か居ないかと歩くと1人の女性を見つけた。駆け寄って声をかける。
「あの、すみません。ここって…」
そこまで言って言葉を失う。振り向いた彼女の顔がヴィヴィオと瓜二つ。しかも女性は悲しそうな顔で涙を流している。
『助けて…あなたの大切な人を』
(大切な人? ママ達に何かあるの?)
『このままでは闇の書が蘇ってしまう。助けて…お願い』
(闇の書?…闇の書…)
「闇の書!?」
ガバッと飛び起きるとそこは自分の部屋だった。
「夢?」
なんて嫌な夢…胸がまだドキドキしている。
【PiPiPi】
「ヒッ!?」
突然鳴った音に思いっきり驚いて今度は飛び上がる。
「RHdか、驚かさないでよ~もうっ。こんな夜に誰? はい、ヴィヴィオです」
枕元に置いてあったRHdを取って通信を開いた。RHdから出たモニタにパジャマ姿のアリシアが現れる。
『ヴィヴィオ、夜遅くゴメンね…寝てた?』
「アリシアううん大丈夫。ちょっと嫌な夢みて起きたところ。どうしたの?」
夢を見て起きたところと言った瞬間、彼女が驚いた様に見えた。
『…ヴィヴィオ、その夢なんだけど、フェイトとなのはさん…ヴィヴィオの大切な人とか闇の書って出てきた?』
【助けて…あなたの大切な人を】
【闇の書が蘇ってしまう。助けて…お願い】
夢の中でヴィヴィオそっくりな女性に言われた言葉を思い出す。
「どうして…ううんどうして知ってるの?」
『チェントがさっきまでうなされてたの…その時大切な人、闇の書って言って…チェント闇の書知らない筈なのに』
「もしかして…同じ夢?」
『私ももしかしてって思って連絡したの。闇の書ってはやてさん達の…だよね?』
闇の書事件、ヴィヴィオが生まれる前に起きた事件。そしてヴィヴィオが初めて自分の意志で時空転移をした事件。闇の書が蘇る…
アリシアも顛末や詳しい話までは知らなくても事件は知っている。
「アリシア、明日はやてさんの所に行ってみる。時空転移が何か影響してたら判るし闇の書事件についても詳しく教えて貰えると思う。」
『うん、私も行っていい?』
「うん、じゃあ放課後に…」
『わかった。じゃあまた朝に…寝坊しちゃだめだよ』
そう言ってアリシアは通信を切った。
アリシアもだよ。と普段なら軽く返せるのに今のヴィヴィオにはその言葉が出てこなかった。。
~~コメント~~
二次創作SSを書く時、思いっきり独自設定・オリジナルキャラを組み込んでいく方法と原作で登場したキャラクター・設定だけで話を進める方法があります。そういう風に考えると1作・2作目はオリジナル設定を極力控え、3作目はオリジナルキャラ「チェント」が登場しました。
という訳で今までのあらすじ的+プロローグ的なお話です。
もし興味がありましたら当SSサイトのAnotherDays・AgainStory・AgainSTStoryをお読み下さい。
ノートと睨めっこしたり、端末を出して辞書で語句を調べたりと悪戦苦闘する親友に心の中で頑張れと声援を送る。
「うにゃ…」
そんな【姉】の葛藤を知らずソファーで眠っている少女の方を向く。
(去年の今頃…こんな日が来るなんて思ってなかった…)
アリシア・テスタロッサとチェント・テスタロッサ。彼女達とヴィヴィオには色々繋がりがある。
アリシア・テスタロッサ、ミッドチルダに名を馳せた魔導師プレシア・テスタロッサの娘でありヴィヴィオの母であるフェイト・T・ハラオウンの姉にあたる。史実上の彼女はヴィヴィオが生まれるよりも前にプレシア共々死亡している。だが2人はここに居る。
【時空転移】ベルカ聖王家に受け継がれた能力。幾つかの制限を受けながらも時間と空間を行き来出来る強大な力。その力によって彼女達は助けられた。
アリシアは魔導炉暴走事故が起こる前に、プレシアはジュエルシード事件時の時の庭園崩壊直後に助け出され今は同じ時を生きている。しかも彼女達を助けたのは未来のヴィヴィオ自身。
最初はどうしてこの時間に彼女達を残したのか判らなかった。それが判ったのはもう1人の自分との出逢いだった。
チェント・テスタロッサ。ヴィヴィオと同じくオリヴィエの聖骸布から生み出されたマテリアル。彼女はJS事件で逮捕されたジェイル・スカリエッティとナンバーズ達を助ける為に自らレリックを取り込み現在を大きく変えた。ヴィヴィオが元の時間へ戻していく中でチェントがかつての自分と同じ様に勝手な未来を作ろうとしているのを知る。その時プレシアとアリシア2人の助けが無ければヴィヴィオは何も出来なかった。だから未来のヴィヴィオは彼女達をこの時間に残したのだと。
元の時間に戻した後チェントには戦闘機人が受けたのと同じ更正プログラムが適用された、がしかし4歳の少女に社会のルールを教えたところで理解できる筈もなく、彼女はプログラム担当のギンガを寝込ませる程の問題児っぷりを見せる。
そこに保護責任者として手を上げたのがプレシアだった。彼女はチェントの未来を想いレリックを取り込んだ体への影響を憂い保護責任者を買って出たのである。
問題児として扱われそうになったチェントもプレシアとアリシアには時を置かず心を許したらしく、アリシアが学院に居る間はプレシアの研究施設に、帰ってくるとアリシアと一緒にいる。
(私はすっごく嫌われてるみたいだけど…仕方ないか…)
彼女にすればヴィヴィオは家族を奪った敵。これは元の時間に戻した時から背負って行かなければならないヴィヴィオの傷。そう思う様にしていた。
「ねぇアリシア、プレシアさんは忙しいの?」
「うん…でも、ママ今とっても楽しそうだから。」
事件解決後プレシアの元には色々な研究依頼・開発依頼・共同研究が殺到しているらしい。いくら彼女でもそれらの対応を賄えなくなったらしく新たに助手を雇って対応しているそうだ。
依頼先は主に聖王教会や民間企業だが、管理局からも依頼が来ているそうでその話を聞いたフェイトが正体がばれないかとヒヤヒヤしていた。
彼女がそう簡単にボロを出す筈がないのに…
「そうだ、ヴィヴィオ知ってる? ママの助手が誰か」
「ううん。私の知ってる人?」
「うん、チンクさん♪」
【ゴンッ!!】
思わず頭を机に打ち付けた。思いっきり…額が痛い。
「ヴィヴィオ、大丈夫? すごい音したけど…」
「う、うん…」
(チンク…最近見ないと思ったらそんなところに居たんだ…)
この時間でプレシア・アリシアの正体を知る者が数人居る。彼女もその中の1人。行って声をかけたらどんな顔をするだろうと思いつつ、彼女らしい的確な人選だとも思う。
そうこうしているとチャイムが鳴った。
「ママだっ♪」
外を見ると玄関先にプレシアの姿。仕事が終わり2人を迎えに来たらしい。
「チェント起きてママが来たよ。」
「まぁあ…」
何かを言いかけるがそのまま瞼を閉じ再び寝息をつきはじめる。
「ヴィヴィオ、バッグお願い」
アリシアはそう言うとチェントを起こさないように背負うとそのまま玄関へ
「アリシア、チェント遅くなってごめんなさい。」
「ううん、寝ちゃってて起きないから…」
仕方ないわねと苦笑しながらプレシアはアリシアの背で眠るチェントを抱き上げる。
「じゃあヴィヴィオ、また明日ね」
「うん、バイバイ。プレシアさんもお仕事頑張って下さい」
そう言って送り出した時、プレシアは何かを思い出したらしく振り返る。
「ヴィヴィオ、今日教会から【魔導書】が借りられたわ。明日から【写本】の修復を始める予定だけれど。」
「は、はい。お願いします。」
「完全に復元させるから楽しみにしていなさい」
そう言って彼女は車に2人を乗せて帰って行った。
「やっと直るんだ…よかった…」
写本と魔導書、2冊の本との出逢いが今のヴィヴィオに至る道を作ったと言っても過言ではない。
時空転移には幾つか制限がある。ベルカ聖王直系の血を受け継いだ者が書物型ストレージデバイス【刻の魔導書】を用いなければ使えないからだ。
ヴィヴィオは無限書庫でそのストレージデバイスを偶然見つけてしまい、自身も知らなかった能力を知る。
その時彼女が見つけたストレージデバイスを今は写本と呼んでいる。写本は文字通りオリジナルを複製した物であり、ヴィヴィオが見つけたのは管理局が発足した当初聖王教会所蔵ののオリジナルをコピーしたものだった。チェントが過去を変えた時ヴィヴィオはオリジナルの魔導書を使って彼女を追い、彼女がこれ以上転移出来ないようにする為に写本を壊した。
事件後オリジナルは一度聖王教会に返され、写本を修復するのに再び借りる申請をして貰ったが少し時間がかかったらしい。それでもヴィヴィオにとって写本が直るのは嬉しかった。
そんな事を考えていると空から白い物が降ってくる。
「雪だ…クシュン」
体を小さくして家の中に戻る。もうすぐなのはが帰ってくる。ヴィヴィオのパートナーと一緒に。明朝は銀世界が広がっているだろう。朝がちょっと楽しみになった。
その夜、ヴィヴィオは変な夢を見る。山の木々や湖・草原が広がる世界。こういう自然を見れば一言目に「きれい…」と呟いただろう。
しかし…
「…なにここ?」
ヴィヴィオの言葉は違った。
それもその筈、目に映る物全てがセピア色になった世界だったのだ。辺りに誰か居ないかと歩くと1人の女性を見つけた。駆け寄って声をかける。
「あの、すみません。ここって…」
そこまで言って言葉を失う。振り向いた彼女の顔がヴィヴィオと瓜二つ。しかも女性は悲しそうな顔で涙を流している。
『助けて…あなたの大切な人を』
(大切な人? ママ達に何かあるの?)
『このままでは闇の書が蘇ってしまう。助けて…お願い』
(闇の書?…闇の書…)
「闇の書!?」
ガバッと飛び起きるとそこは自分の部屋だった。
「夢?」
なんて嫌な夢…胸がまだドキドキしている。
【PiPiPi】
「ヒッ!?」
突然鳴った音に思いっきり驚いて今度は飛び上がる。
「RHdか、驚かさないでよ~もうっ。こんな夜に誰? はい、ヴィヴィオです」
枕元に置いてあったRHdを取って通信を開いた。RHdから出たモニタにパジャマ姿のアリシアが現れる。
『ヴィヴィオ、夜遅くゴメンね…寝てた?』
「アリシアううん大丈夫。ちょっと嫌な夢みて起きたところ。どうしたの?」
夢を見て起きたところと言った瞬間、彼女が驚いた様に見えた。
『…ヴィヴィオ、その夢なんだけど、フェイトとなのはさん…ヴィヴィオの大切な人とか闇の書って出てきた?』
【助けて…あなたの大切な人を】
【闇の書が蘇ってしまう。助けて…お願い】
夢の中でヴィヴィオそっくりな女性に言われた言葉を思い出す。
「どうして…ううんどうして知ってるの?」
『チェントがさっきまでうなされてたの…その時大切な人、闇の書って言って…チェント闇の書知らない筈なのに』
「もしかして…同じ夢?」
『私ももしかしてって思って連絡したの。闇の書ってはやてさん達の…だよね?』
闇の書事件、ヴィヴィオが生まれる前に起きた事件。そしてヴィヴィオが初めて自分の意志で時空転移をした事件。闇の書が蘇る…
アリシアも顛末や詳しい話までは知らなくても事件は知っている。
「アリシア、明日はやてさんの所に行ってみる。時空転移が何か影響してたら判るし闇の書事件についても詳しく教えて貰えると思う。」
『うん、私も行っていい?』
「うん、じゃあ放課後に…」
『わかった。じゃあまた朝に…寝坊しちゃだめだよ』
そう言ってアリシアは通信を切った。
アリシアもだよ。と普段なら軽く返せるのに今のヴィヴィオにはその言葉が出てこなかった。。
~~コメント~~
二次創作SSを書く時、思いっきり独自設定・オリジナルキャラを組み込んでいく方法と原作で登場したキャラクター・設定だけで話を進める方法があります。そういう風に考えると1作・2作目はオリジナル設定を極力控え、3作目はオリジナルキャラ「チェント」が登場しました。
という訳で今までのあらすじ的+プロローグ的なお話です。
もし興味がありましたら当SSサイトのAnotherDays・AgainStory・AgainSTStoryをお読み下さい。
Comments
いつもありがとうございます。とらいあんぐるハート3は成人向けのパソコンゲームです。同じ名前の書籍も出ておりそっちも成人向けでした。(うろ覚えです)
リリカルなのはだけでも十分に面白いですが、知っているとまた違った感じで面白いと思います。
あの、ゲームって…とらいあんぐるハート3のですか?
もしそうなら、ビックリです。知らなかったので。
本だけだと思っていましたし。
ゲーム、成人向け…もしかして、パソコンでやるゲームですか?
ありがとうございます。私の作業がほぼ終わりましたのでAgainSTStoryと併せて書いていた今話の掲載を始めました。オリジナル色が前話より強くなると思いますがおつきあい頂ければ嬉しいです。
とらいあんぐるハート3ではなのはは主人公(恭也)の妹役として少し出てくる程度です。それでもなのはシリーズとどこか似た話やキャラクターが登場しますので本もそうですがゲームもお勧めします。(成人向けですが^^)
何度もすみません!
↑じゃなく↓です。
ごめんなさい!
2ばらくは忙しいと書かれていたので、
2か月か、3か月くらいたった頃あたりに更新かな?って
思っていましたから、更新されててビックリしました。
ヴィヴィオが主人公の続編を始めたんですね。
続編しないかな~って思っていたので、嬉しいです!!
とらいあんぐるハート3…リリカルなのはが作られるきっかけになった作品ですよね?
題名は調べて、大体のことは解りましたけど、読んだ事がないので、どんな物語だったのかが、解りませんね。
読もうにも、すでに絶版ですしね…残念な事に。
まあ、とりあえずそこは気にせずに、今回の小説を読みますね。
これからも、続きが更新されたら、また読みに来ます!
続編、頑張ってください!応援してます!!
また長々と書いてしまってすみません。
それでは失礼致します。