第05話 「王の再会」
- リリカルなのは AffectStory > 第1章 舞い降りたのは?
- by ima
- 2012.01.08 Sunday 18:51
「ねぇイクス、イクスは会った事あるの? オリヴィエさんに」
ヴィヴィオはベッドで眠る少女、イクスヴェリアに問いかける。
イクスはマリンガーデン大火災からスバル・ナカジマに助け出された。その時『前に目覚めた時はベルカ聖王家はもう無くなっていた』と言った。彼女が眠ってしまった後で、スバルから教えて貰った。
彼女は永い眠りの中にいる。それが10年なのか1000年なのか・・・それは誰にも判らない。
ヴィヴィオはベッドで眠る少女、イクスヴェリアに問いかける。
イクスはマリンガーデン大火災からスバル・ナカジマに助け出された。その時『前に目覚めた時はベルカ聖王家はもう無くなっていた』と言った。彼女が眠ってしまった後で、スバルから教えて貰った。
彼女は永い眠りの中にいる。それが10年なのか1000年なのか・・・それは誰にも判らない。
『コンコンッ』
「は~い、どうぞ」
ドアのノック音の後入ってきたのはアリシアとオリヴィエだった。2人ともヴィヴィオが部屋を出てから後を追いかけて来たのだろう。
「イクスと聞いて、マリアージュの主のイクスヴェリアではと・・・」
「うん、そうだよ・・・イクス、紹介するね。私の複製母体オリヴィエさん。」
椅子から立ち上がりイクスにオリヴィエを見られる様にベッドから少し離れる。
「本当に…ここは…」
今までまともに表情を見せなかったオリヴィエが驚いている。彼女もまさかここにイクスが居るとは思ってもいなかったのだろう。
「少ししか話出来なかったけど、優しい人だったよ。」
(彼女が居るなんて…何という時間なのでしょうか…)
ベッドで眠る少女、知っている様相とは少し違うが見間違える筈がない。
死者を兵とし戦火を広げる事で勢力を増す王、冥王イクスヴェリア。
「少ししか話出来なかったけど、優しい人だったよ。」
闇の書の主、聖王…そしてイクス。
(やはりここが交差路なのですね…そして…)
何も言わずヴィヴィオを見つめるのだった。
【Master,It is over schedule time. 】
「えっ、もうそんな時間なの? わ、本当だ。アリシア、オリヴィエさん私調べ物頼まれてて無限書庫に行かなきゃ。」
時計を見ると予定を大幅に越えていた。まだ走ればクラナガン行きのレールトレインに間に合う。
「ごめんねっ、また明日~」
「頑張って。」
アリシアの声援を背中で受ける間もなく、鞄を持って部屋から飛び出していった。
そして…2時間後…
「ごめんなさ~い、遅れました~っ」
凄い勢いで駆け込んできたヴィヴィオにユーノは苦笑しながら水を入れたコップを渡す。
「あ、ありがとうございます。」
答えてから一気に飲み干してしまう。余程急いで来たのだろう。
「お疲れヴィヴィオ。急ぎの調査じゃないんだから今日くらい休めば良かったのに。」
言った言葉に何か感づいたらしく、ヴィヴィオが振り向く。
「ユーノさん、もしかして知ってます?」
一言でわかるのは流石司書というところだろう。再び苦笑する。
「凄い客人が来てるんだって? 僕もなのはから聞いてびっくりしたよ。」
「え、あ、そうなんです。でも…」
「秘密なんだよね。でも、非公式で僕の所にも調査依頼が来てるんだ。数百年を越える時空転移はどうすれば出来るか調べて欲しいって」
「えっ?」
「…非公式で僕の所にも調査依頼が来てるんだ。数百年を越える時空転移はどうすれば出来るか調べて欲しいって」
「えっ?」
調査依頼が来ているのにヴィヴィオは驚いた。
でもよく考えてみれば刻の魔導書の写本があったのも無限書庫の中。管理局の発足当時に聖王教会から蔵書は資料の提供があったのだから無限書庫の何処かに教会蔵書の写本が在る。それに他の管理世界を通じているのだから…公式で頼めなくても非公式でなら…十分ありえる。
「それにオリジナルがあるプレシアさんの所にも依頼は行ってるんじゃないかな?」
「そう…ですね。ユーノさん、私の調べ物終わったらお手伝いします。じゃあ急いでいくよ~」
検索魔方陣を広げる。その時
「そんなに急がなくてもいいよ。見つかるまでこっちの世界でゆっくりして貰ったらいいんじゃないかな。折角来たんだし…」
そう言ったユーノの顔が少し悲しそうに感じた。
彼が何故そんな事を言ったのか?
その時のヴィヴィオにはわからなかった。
「そういえば…オリヴィエさんはどこで過ごすつもりですか?」
ヴィヴィオが弾丸の様に飛び出していったのを見送った後ふと気になったアリシアが聞く。
「昨夜来て結局決まってないんですよね?」
「ええ。ですが、アリシアさん達が来る前に決まりました。高町家でお世話になります。」
笑顔で答えるオリヴィエに
「え、え~っと…それヴィヴィオ知ってます?」
「2人が来てから話も出ていませんでしたし、帰ったら驚くでしょうね」
『ヴィヴィオの生活を変えるのなら敵になる』そう宣言したアリシアだったけれど、この場合宣言前に決まっていた事であり、当人では無くカリムとなのはが話し合った結果であり、つまり範囲外。
(ヴィヴィオ…頑張って…)
明日と明後日の休日が大変な事になるんだろうな…と天井を見上げるのだった。
~コメント~
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。又、コミックマーケット81に参加された皆様お疲れ様でした。
私的には年末年始とずっと仕事で昨日やっと正月を迎えた気分です。(年末年始は休日手当が通常より多いので懐が少し暖かいです)
静奈氏よりコミックマーケットでは当サークルに立ち寄った方から「次の小説いつですか?」という声を沢山聞いたと教えて貰いました。
聞いて嬉しさ半分、残り半分はと言いますと戦々恐々として部屋の角で震えていました。
ヴィヴィオSS第5弾の編集作業はかなり進んでいるので、近いうちにお目見え出来ると思います。
今話は王の再会ということでオリヴィエとイクスヴェリアを会わせたい回でした。本編でイクスはベルカ聖王家が滅びた後に1度目覚めていますがその前にもし会っていたら…会っていなくても伝承でオリヴィエはイクスを知っていたかも知れませんね。
「は~い、どうぞ」
ドアのノック音の後入ってきたのはアリシアとオリヴィエだった。2人ともヴィヴィオが部屋を出てから後を追いかけて来たのだろう。
「イクスと聞いて、マリアージュの主のイクスヴェリアではと・・・」
「うん、そうだよ・・・イクス、紹介するね。私の複製母体オリヴィエさん。」
椅子から立ち上がりイクスにオリヴィエを見られる様にベッドから少し離れる。
「本当に…ここは…」
今までまともに表情を見せなかったオリヴィエが驚いている。彼女もまさかここにイクスが居るとは思ってもいなかったのだろう。
「少ししか話出来なかったけど、優しい人だったよ。」
(彼女が居るなんて…何という時間なのでしょうか…)
ベッドで眠る少女、知っている様相とは少し違うが見間違える筈がない。
死者を兵とし戦火を広げる事で勢力を増す王、冥王イクスヴェリア。
「少ししか話出来なかったけど、優しい人だったよ。」
闇の書の主、聖王…そしてイクス。
(やはりここが交差路なのですね…そして…)
何も言わずヴィヴィオを見つめるのだった。
【Master,It is over schedule time. 】
「えっ、もうそんな時間なの? わ、本当だ。アリシア、オリヴィエさん私調べ物頼まれてて無限書庫に行かなきゃ。」
時計を見ると予定を大幅に越えていた。まだ走ればクラナガン行きのレールトレインに間に合う。
「ごめんねっ、また明日~」
「頑張って。」
アリシアの声援を背中で受ける間もなく、鞄を持って部屋から飛び出していった。
そして…2時間後…
「ごめんなさ~い、遅れました~っ」
凄い勢いで駆け込んできたヴィヴィオにユーノは苦笑しながら水を入れたコップを渡す。
「あ、ありがとうございます。」
答えてから一気に飲み干してしまう。余程急いで来たのだろう。
「お疲れヴィヴィオ。急ぎの調査じゃないんだから今日くらい休めば良かったのに。」
言った言葉に何か感づいたらしく、ヴィヴィオが振り向く。
「ユーノさん、もしかして知ってます?」
一言でわかるのは流石司書というところだろう。再び苦笑する。
「凄い客人が来てるんだって? 僕もなのはから聞いてびっくりしたよ。」
「え、あ、そうなんです。でも…」
「秘密なんだよね。でも、非公式で僕の所にも調査依頼が来てるんだ。数百年を越える時空転移はどうすれば出来るか調べて欲しいって」
「えっ?」
「…非公式で僕の所にも調査依頼が来てるんだ。数百年を越える時空転移はどうすれば出来るか調べて欲しいって」
「えっ?」
調査依頼が来ているのにヴィヴィオは驚いた。
でもよく考えてみれば刻の魔導書の写本があったのも無限書庫の中。管理局の発足当時に聖王教会から蔵書は資料の提供があったのだから無限書庫の何処かに教会蔵書の写本が在る。それに他の管理世界を通じているのだから…公式で頼めなくても非公式でなら…十分ありえる。
「それにオリジナルがあるプレシアさんの所にも依頼は行ってるんじゃないかな?」
「そう…ですね。ユーノさん、私の調べ物終わったらお手伝いします。じゃあ急いでいくよ~」
検索魔方陣を広げる。その時
「そんなに急がなくてもいいよ。見つかるまでこっちの世界でゆっくりして貰ったらいいんじゃないかな。折角来たんだし…」
そう言ったユーノの顔が少し悲しそうに感じた。
彼が何故そんな事を言ったのか?
その時のヴィヴィオにはわからなかった。
「そういえば…オリヴィエさんはどこで過ごすつもりですか?」
ヴィヴィオが弾丸の様に飛び出していったのを見送った後ふと気になったアリシアが聞く。
「昨夜来て結局決まってないんですよね?」
「ええ。ですが、アリシアさん達が来る前に決まりました。高町家でお世話になります。」
笑顔で答えるオリヴィエに
「え、え~っと…それヴィヴィオ知ってます?」
「2人が来てから話も出ていませんでしたし、帰ったら驚くでしょうね」
『ヴィヴィオの生活を変えるのなら敵になる』そう宣言したアリシアだったけれど、この場合宣言前に決まっていた事であり、当人では無くカリムとなのはが話し合った結果であり、つまり範囲外。
(ヴィヴィオ…頑張って…)
明日と明後日の休日が大変な事になるんだろうな…と天井を見上げるのだった。
~コメント~
明けましておめでとうございます。本年も宜しくお願いいたします。又、コミックマーケット81に参加された皆様お疲れ様でした。
私的には年末年始とずっと仕事で昨日やっと正月を迎えた気分です。(年末年始は休日手当が通常より多いので懐が少し暖かいです)
静奈氏よりコミックマーケットでは当サークルに立ち寄った方から「次の小説いつですか?」という声を沢山聞いたと教えて貰いました。
聞いて嬉しさ半分、残り半分はと言いますと戦々恐々として部屋の角で震えていました。
ヴィヴィオSS第5弾の編集作業はかなり進んでいるので、近いうちにお目見え出来ると思います。
今話は王の再会ということでオリヴィエとイクスヴェリアを会わせたい回でした。本編でイクスはベルカ聖王家が滅びた後に1度目覚めていますがその前にもし会っていたら…会っていなくても伝承でオリヴィエはイクスを知っていたかも知れませんね。
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