第11話「絆と温もり」
- リリカルなのは AgainStory3 > 第2章 「初舞台」
- by ima
- 2013.01.05 Saturday 20:58
『ヴィヴィオ、こっちで撮影あるんだけど見に来ない?』
「うん、今日無限書庫の依頼もないからいいよ~」
撮影が始まってから何度目かの休日、ヴィヴィオが朝の練習から帰ってくると時間を合わせた様にアリシアから連絡があった。
「今日はどこで?」
『運用部、前に見たいって言ってたシーンだよ。準備始まってるからもうすぐ始まるよ。』
「急いで準備していくね」
「うん、今日無限書庫の依頼もないからいいよ~」
撮影が始まってから何度目かの休日、ヴィヴィオが朝の練習から帰ってくると時間を合わせた様にアリシアから連絡があった。
「今日はどこで?」
『運用部、前に見たいって言ってたシーンだよ。準備始まってるからもうすぐ始まるよ。』
「急いで準備していくね」
そう言って部屋に着替えを取りに行き、そのまま浴室へと飛び込んだ。
(あのシーンの撮影なんだ・・・ありがと)
シャワーで汗を流す中、見たいシーンの撮影を教えてくれた彼女に感謝した。
「失礼しま~す・・・」
小1時間後、ヴィヴィオは本局技術部にやってきていた。撮影は始まっていて彼女の姿を見つけたスタッフが気を利かせて先に来ていたなのは達の所に連れて行ってくれた。
なのはとフェイトはヴィヴィオを見てスタッフに軽く会釈した後、視線を目の前のモニタに戻した。モニタ上ではアリシアとなのは役の少女、マリエルが話している。
「・・・でもこの2機をここまで壊すなんて・・・よっぽど凄い相手だったんだね。」
「変わった魔法でした。魔方陣の形も違ってましたし。」
「あれはベルカ式。それも本物の・・・」
「古代ベルカ・・・遠い時代の純粋な戦闘魔法。一流の術者は騎士って呼ばれる。」
マリエルが端末を操作するとモニタ上にヴィータが現れた。
「じゃあデバイスの中で何か爆発させてたのは」
「魔力カートリッジシステムね。圧縮魔力の弾丸をデバイス内で炸裂させて爆発的な破壊力を得るの。頑丈な機体と優秀な術者、その両方が揃わなきゃただの自爆装置になりかねない。危険で物騒なシステムなんだけど・・・」
「カーット。アリシアさん、もう少し重い感じを出してください。マリエル技官も申し訳ありません。アリシアさんと同じで古代ベルカ式魔法について言葉を選んで2人に話している様にしてもらえませんか。」
「はい。」
「わかりました。難しいですね~」
「よろしくお願いします。」
「あれで駄目なんだ・・・」
思わず呟く。途中から見ていたヴィヴィオから見ても本当に事件の最中に感じる位だったのに、駄目出しを受けた。
「当時、古代ベルカ式魔法・・・それも騎士クラスとまともに戦える局員は限られていたからね。クロノ君が教えてくれたんだけど。騎士が確認された時点で教導隊にも参集がかかったんだ。今は近代ベルカ式も普及してカートリッジシステムも安定しているけれど、この頃はまだ安定してなくってレイジングハートとバルディッシュが組み込んで欲しいって言った時はマリエルさんも凄く悩んだんだって。」
なのはの言葉に頷く。
「ヴィヴィオは姉・・・アリシア達の撮影を見に来たの?」
重い空気を払う様にフェイトが聞いてきた。
「うん、それもあるんだけど見たかったの。今日のシーン」
「見たかった?」
フェイトは首を傾げ聞き返す。
「うん、だって・・・私も持っていたいから。強くなって悲しいことを見過ごさない、諦めない心」
ここでレイジングハートとバルディッシュが壊れる危険も知った上で強くなろうとしてくれた。
RHd、レイジングハートセカンドもその心は受け継いでいる。だから・・・もう1度見ておきたかった。
RHdと一緒に歩いて行く為に
「・・・そうだね。」
そう言うとなのはとフェイトはヴィヴィオを優しく抱き寄せた。
それから瞬く間に数日が経って本局内での撮影が一段落して、スタッフ一同はミッドチルダに移動しミッドチルダでの撮影が行われていた。
戦闘シーンが前回より多い為か実際に事件の舞台となった海鳴市での撮影はない。
ミッドチルダ中央地区で雰囲気の似たエリアで日常シーンの撮影が行われ、戦闘シーンもそのエリアを元に仮想都市として無人世界に作るらしい。
なのはとフェイトの学園シーンや海沿いの公園、ハラオウン邸でのシーン、勿論八神家での撮影も含まれていた。
はやては当時海鳴市に住む民間人だったから、守護騎士の召還や闇の書リインフォースと出会うシーン以外はすべてミッドチルダでの撮影となる。スケジュールの打ち合わせの時から撮影シーンの多さには驚かされていた。
でもそれよりもっと驚くことが目の前で起きていた。
闇の書事件の記録映像が撮影中なのは今も宣伝されている。ヴィヴィオやアリシアの通うStヒルデ学院だけでなくミッドチルダ中に知れ渡っていて…その反響はすぐに目に見える形になった。
「…凄いね…」
「…うん…私もやり過ぎじゃないかって思ってる。」
八神邸の2階からヴィヴィオはアリシアと一緒に外を眺めている。
撮影機材が置いてある敷地内には入っていないが、敷地に面した道路は…人、人、人…人で埋め尽くされている。
こんな中でちゃんと撮影できるのかと不安だ。
「撮影場所とか教えちゃって良かったんですか?」
ヴィヴィオは近くに居た広報部の彼に聞いた。
「管理局の仕事を少しでも多くの人に知って貰いそれがきっかけになって入局希望者が1人でも増えるなら広報部の仕事になります。ですからこれも大事な仕事の1つなんです。それに秘密に出来るものではありませんから安全に撮影する為、見て貰う為に公開するんですよ。勿論撮影前にご近所には了解頂いています。」
2人の後ろで広報部の彼は微笑んで言った。
確かに人の口には戸が立てられないし、どこからか入られて怪我されても困る。そうなる前に公開して応じた警備体制を作った方が良い。それはわかるけれど…
「魔力コアが発表されてミッドチルダを含む魔法文化は大きな転換点に立ちました。」
「アリシアさん達の様に魔法資質が非常に弱い、持たない人でも魔法が使える、魔導師になる可能性が示されたのです。」
「コアが出来て、魔導師が増えたら争いが無くなるんですか?」
アリシアの問いかけに彼は軽く頷いた。
「ええ近い将来はそうなります。ですがより普及し民間や生活にまで使われ始めると今までとは比べられない数の事件が起きるでしょう。私達はいち早く体勢を整えなければなりません。」
プレシアの開発した魔法力を込めた媒体の可能性はヴィヴィオ達が思っている以上に広い。
「先日の試験で教導官を倒して空戦Sランクを取った少女の様が居たそうですが、そんな魔導師は滅多に居ません。これからは資質や属性に縛られない魔導師が増えていくことでしょう。」
「アハハハ…」
(ばれちゃってる…)
笑って誤魔化そうとするがその笑みは引きつっていた。
「リオとコロナが見に来たいって言ってたけど…断って良かったね。」
話を変えようとアリシアに言う。こんな状況で2人が来ていたら…人混みに揉みくちゃにされて埋もれてしまう。楽しみにしててねと暗に断っていて良かったと思う。
「…ヴィヴィオ、あれ…」
「…あっ!!」
アリシアが指さした方を見て顔を窓にくっつける。視線の先に居たのはリオに肩車されてこっちに手を振ってるコロナだった。
「あの…友達が見に来てるんですけど…入って貰っていいですか?」
「はい、ですがヴィヴィオさん達が迎えに行くと色々大変ですからこちらで待っていてください。」
「ありがとうございます。」
「えっと、この子は古い異世界のベルカってとこの魔法の本で名前は闇の書。みんなはその守護騎士。」
「はい」
「で、私はその主っと~♪」
はやてが車いすを動かし箪笥の中から何かを探している。
「ええ」
「これまでの日々や覚醒の際、闇の書の声を聞かれませんでしたか?」
「う~ん、そんな夢を見たような見てないような・・・あ、あった♪」
「せやけど、わかったことは1つある。私は闇の書の主として守護騎士みんなの衣食住きっちり面倒みやんとあかんということや。」
「ええっ!」
「えっ?」
「あっ」
「幸い住むところはあるし料理は得意や。あとはお洋服♪」
「正直なところ闇の書の主いうても何していいかわかへんし、みんなで一緒に静かに暮らしていけたらそれでええ。」
(こんなんやったな・・・)
ヴィヴィオが自身の役を演じているのを眺めながら想いを馳せる。
もしあの時、全てを知っていたらシグナム達をどんな風に受け入れただろう?
次の闇の書の主まで、疲れた心を癒す一時になればいいと考えただろうか? 闇の書からみんなを開放する方法を探しただろうか? それとも・・・
(リインフォースはどんな顔してたやろうな・・・)
この場にいない家族を思う。
八神邸内の撮影が続けられて・・・
シグナム達の服を買ってきたシーンやヴィータと一緒にお風呂に入るシーン。撮影という仮初めの生活の中だけれどヴィヴィオにはヴィータ達が普段見せない穏やかな表情になっているのに気づいた。そして、撮影を見守っているはやても・・・
(なんだかいいな・・・)
なのはとフェイトに包まれた暖かさとは違う、春の柔らかな日差しに包まれた気持ちだった。それはよりヴィヴィオをはやて役からはやてに近づけていった。
「ヴィータさん、騎士甲冑の帽子にあったの・・・このウサギだったんですね。かわいい~」
「・・・うるせーよ・・・」
「ママがヴィータさんによく抱きついてたのわかりました。私も抱きついちゃっていいですか?」
ギュッとヴィータに抱きつく。
「やめろ~っ、恥ずかしい~っ!!」
「ザフィーラ…今とあんまり変わらないね…」
「ああ、我は主を守護する守護獣だからな」
「ヴィヴィオ、その辺にしておいてやれ。ザフィーラもそんな事で照れるな」
「照れてたの!?」
「シャマル先生の料理…」
「大丈夫だ。食事シーンは全部チェック済みだ、手は出させん。」
「慣れてないと危険だからな」
「よかった~」
「3人とも酷い…」
「アハハハハッ」
今まで知らなかった八神家を感じていた。
~コメント~
もしヴィヴィオの世界でMovie2ndA'sが作られたら?
ヴィヴィオははやてと共通点がいくつもあります。劇中劇だからこそヴィヴィオが感じられる暖かさという物があったらいいですね。
(あのシーンの撮影なんだ・・・ありがと)
シャワーで汗を流す中、見たいシーンの撮影を教えてくれた彼女に感謝した。
「失礼しま~す・・・」
小1時間後、ヴィヴィオは本局技術部にやってきていた。撮影は始まっていて彼女の姿を見つけたスタッフが気を利かせて先に来ていたなのは達の所に連れて行ってくれた。
なのはとフェイトはヴィヴィオを見てスタッフに軽く会釈した後、視線を目の前のモニタに戻した。モニタ上ではアリシアとなのは役の少女、マリエルが話している。
「・・・でもこの2機をここまで壊すなんて・・・よっぽど凄い相手だったんだね。」
「変わった魔法でした。魔方陣の形も違ってましたし。」
「あれはベルカ式。それも本物の・・・」
「古代ベルカ・・・遠い時代の純粋な戦闘魔法。一流の術者は騎士って呼ばれる。」
マリエルが端末を操作するとモニタ上にヴィータが現れた。
「じゃあデバイスの中で何か爆発させてたのは」
「魔力カートリッジシステムね。圧縮魔力の弾丸をデバイス内で炸裂させて爆発的な破壊力を得るの。頑丈な機体と優秀な術者、その両方が揃わなきゃただの自爆装置になりかねない。危険で物騒なシステムなんだけど・・・」
「カーット。アリシアさん、もう少し重い感じを出してください。マリエル技官も申し訳ありません。アリシアさんと同じで古代ベルカ式魔法について言葉を選んで2人に話している様にしてもらえませんか。」
「はい。」
「わかりました。難しいですね~」
「よろしくお願いします。」
「あれで駄目なんだ・・・」
思わず呟く。途中から見ていたヴィヴィオから見ても本当に事件の最中に感じる位だったのに、駄目出しを受けた。
「当時、古代ベルカ式魔法・・・それも騎士クラスとまともに戦える局員は限られていたからね。クロノ君が教えてくれたんだけど。騎士が確認された時点で教導隊にも参集がかかったんだ。今は近代ベルカ式も普及してカートリッジシステムも安定しているけれど、この頃はまだ安定してなくってレイジングハートとバルディッシュが組み込んで欲しいって言った時はマリエルさんも凄く悩んだんだって。」
なのはの言葉に頷く。
「ヴィヴィオは姉・・・アリシア達の撮影を見に来たの?」
重い空気を払う様にフェイトが聞いてきた。
「うん、それもあるんだけど見たかったの。今日のシーン」
「見たかった?」
フェイトは首を傾げ聞き返す。
「うん、だって・・・私も持っていたいから。強くなって悲しいことを見過ごさない、諦めない心」
ここでレイジングハートとバルディッシュが壊れる危険も知った上で強くなろうとしてくれた。
RHd、レイジングハートセカンドもその心は受け継いでいる。だから・・・もう1度見ておきたかった。
RHdと一緒に歩いて行く為に
「・・・そうだね。」
そう言うとなのはとフェイトはヴィヴィオを優しく抱き寄せた。
それから瞬く間に数日が経って本局内での撮影が一段落して、スタッフ一同はミッドチルダに移動しミッドチルダでの撮影が行われていた。
戦闘シーンが前回より多い為か実際に事件の舞台となった海鳴市での撮影はない。
ミッドチルダ中央地区で雰囲気の似たエリアで日常シーンの撮影が行われ、戦闘シーンもそのエリアを元に仮想都市として無人世界に作るらしい。
なのはとフェイトの学園シーンや海沿いの公園、ハラオウン邸でのシーン、勿論八神家での撮影も含まれていた。
はやては当時海鳴市に住む民間人だったから、守護騎士の召還や闇の書リインフォースと出会うシーン以外はすべてミッドチルダでの撮影となる。スケジュールの打ち合わせの時から撮影シーンの多さには驚かされていた。
でもそれよりもっと驚くことが目の前で起きていた。
闇の書事件の記録映像が撮影中なのは今も宣伝されている。ヴィヴィオやアリシアの通うStヒルデ学院だけでなくミッドチルダ中に知れ渡っていて…その反響はすぐに目に見える形になった。
「…凄いね…」
「…うん…私もやり過ぎじゃないかって思ってる。」
八神邸の2階からヴィヴィオはアリシアと一緒に外を眺めている。
撮影機材が置いてある敷地内には入っていないが、敷地に面した道路は…人、人、人…人で埋め尽くされている。
こんな中でちゃんと撮影できるのかと不安だ。
「撮影場所とか教えちゃって良かったんですか?」
ヴィヴィオは近くに居た広報部の彼に聞いた。
「管理局の仕事を少しでも多くの人に知って貰いそれがきっかけになって入局希望者が1人でも増えるなら広報部の仕事になります。ですからこれも大事な仕事の1つなんです。それに秘密に出来るものではありませんから安全に撮影する為、見て貰う為に公開するんですよ。勿論撮影前にご近所には了解頂いています。」
2人の後ろで広報部の彼は微笑んで言った。
確かに人の口には戸が立てられないし、どこからか入られて怪我されても困る。そうなる前に公開して応じた警備体制を作った方が良い。それはわかるけれど…
「魔力コアが発表されてミッドチルダを含む魔法文化は大きな転換点に立ちました。」
「アリシアさん達の様に魔法資質が非常に弱い、持たない人でも魔法が使える、魔導師になる可能性が示されたのです。」
「コアが出来て、魔導師が増えたら争いが無くなるんですか?」
アリシアの問いかけに彼は軽く頷いた。
「ええ近い将来はそうなります。ですがより普及し民間や生活にまで使われ始めると今までとは比べられない数の事件が起きるでしょう。私達はいち早く体勢を整えなければなりません。」
プレシアの開発した魔法力を込めた媒体の可能性はヴィヴィオ達が思っている以上に広い。
「先日の試験で教導官を倒して空戦Sランクを取った少女の様が居たそうですが、そんな魔導師は滅多に居ません。これからは資質や属性に縛られない魔導師が増えていくことでしょう。」
「アハハハ…」
(ばれちゃってる…)
笑って誤魔化そうとするがその笑みは引きつっていた。
「リオとコロナが見に来たいって言ってたけど…断って良かったね。」
話を変えようとアリシアに言う。こんな状況で2人が来ていたら…人混みに揉みくちゃにされて埋もれてしまう。楽しみにしててねと暗に断っていて良かったと思う。
「…ヴィヴィオ、あれ…」
「…あっ!!」
アリシアが指さした方を見て顔を窓にくっつける。視線の先に居たのはリオに肩車されてこっちに手を振ってるコロナだった。
「あの…友達が見に来てるんですけど…入って貰っていいですか?」
「はい、ですがヴィヴィオさん達が迎えに行くと色々大変ですからこちらで待っていてください。」
「ありがとうございます。」
「えっと、この子は古い異世界のベルカってとこの魔法の本で名前は闇の書。みんなはその守護騎士。」
「はい」
「で、私はその主っと~♪」
はやてが車いすを動かし箪笥の中から何かを探している。
「ええ」
「これまでの日々や覚醒の際、闇の書の声を聞かれませんでしたか?」
「う~ん、そんな夢を見たような見てないような・・・あ、あった♪」
「せやけど、わかったことは1つある。私は闇の書の主として守護騎士みんなの衣食住きっちり面倒みやんとあかんということや。」
「ええっ!」
「えっ?」
「あっ」
「幸い住むところはあるし料理は得意や。あとはお洋服♪」
「正直なところ闇の書の主いうても何していいかわかへんし、みんなで一緒に静かに暮らしていけたらそれでええ。」
(こんなんやったな・・・)
ヴィヴィオが自身の役を演じているのを眺めながら想いを馳せる。
もしあの時、全てを知っていたらシグナム達をどんな風に受け入れただろう?
次の闇の書の主まで、疲れた心を癒す一時になればいいと考えただろうか? 闇の書からみんなを開放する方法を探しただろうか? それとも・・・
(リインフォースはどんな顔してたやろうな・・・)
この場にいない家族を思う。
八神邸内の撮影が続けられて・・・
シグナム達の服を買ってきたシーンやヴィータと一緒にお風呂に入るシーン。撮影という仮初めの生活の中だけれどヴィヴィオにはヴィータ達が普段見せない穏やかな表情になっているのに気づいた。そして、撮影を見守っているはやても・・・
(なんだかいいな・・・)
なのはとフェイトに包まれた暖かさとは違う、春の柔らかな日差しに包まれた気持ちだった。それはよりヴィヴィオをはやて役からはやてに近づけていった。
「ヴィータさん、騎士甲冑の帽子にあったの・・・このウサギだったんですね。かわいい~」
「・・・うるせーよ・・・」
「ママがヴィータさんによく抱きついてたのわかりました。私も抱きついちゃっていいですか?」
ギュッとヴィータに抱きつく。
「やめろ~っ、恥ずかしい~っ!!」
「ザフィーラ…今とあんまり変わらないね…」
「ああ、我は主を守護する守護獣だからな」
「ヴィヴィオ、その辺にしておいてやれ。ザフィーラもそんな事で照れるな」
「照れてたの!?」
「シャマル先生の料理…」
「大丈夫だ。食事シーンは全部チェック済みだ、手は出させん。」
「慣れてないと危険だからな」
「よかった~」
「3人とも酷い…」
「アハハハハッ」
今まで知らなかった八神家を感じていた。
~コメント~
もしヴィヴィオの世界でMovie2ndA'sが作られたら?
ヴィヴィオははやてと共通点がいくつもあります。劇中劇だからこそヴィヴィオが感じられる暖かさという物があったらいいですね。
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