第35話「狸娘,本領発揮」
- リリカルなのは AdditionalStory > 第4章 再びの地で
- by ima
- 2014.12.23 Tuesday 10:19
「ヴィヴィオやアインハルトさんも負けちゃったんだ…」
ストライクアーツの大会、インターミドル。ヴィヴィオもアインハルトもヴィヴィオから見ればかなり強かった。それでも負けたという事にヴィヴィオは少なからず驚された。
「アインハルトさんの対戦相手前回のチャンピオンだったんですよ、負けちゃいましたけど本当に僅差だったんです。」
「私なんてとても…相手選手が強すぎて全く歯が立ちませんでした。全国レベルの強さを思い知りました。」
ストライクアーツの大会、インターミドル。ヴィヴィオもアインハルトもヴィヴィオから見ればかなり強かった。それでも負けたという事にヴィヴィオは少なからず驚された。
「アインハルトさんの対戦相手前回のチャンピオンだったんですよ、負けちゃいましたけど本当に僅差だったんです。」
「私なんてとても…相手選手が強すぎて全く歯が立ちませんでした。全国レベルの強さを思い知りました。」
謙遜するヴィヴィオとアインハルト
「ヴィヴィオの対戦相手ってどんな人だったんですか?」
「ミウラさんインファイトが得意ですっごく強いんです。」
それはそうだろうと心の中で軽く突っ込みを入れる。
「クスッ、ミウラさんは最年少のベルカの騎士です。ミウラさんは意識されていませんが…」
「!?」
「!!」
ベルカの騎士、古代ベルカ式でも特に秀でた魔導師のみが名乗る事が許される称号。
「ベルカの騎士…」
「八神家道場の注目選手です。ザフィーラさんやヴィータさんが子供達にストライクアーツを教えています。」
「八神家道場…」
ザフィーラやヴィータという八神家の面々がストライクアーツを教える…聞いているだけでも相当強い気がする。
「…うん、ごめん…勝てる気しない」
戦技魔法ではヴィータが師匠のアリシアに至っては会う前から白旗をあげている。
そんな事を話していると家のチャイムが鳴った。
「ヴィヴィオ~♪」
「リオとコロナが来たみたい。は~い♪」
いつの間に呼んだのかと思いつつ玄関へと駆けて行ったヴィヴィオの後を追いかけるのだった。
その後、ヴィヴィオはヴィヴィオやコロナ、リオ、アインハルトと一緒にショッピングに出かけた。フェイトがアリシアのお土産ディスクを見たそうにソワソワしていたのに2人のヴィヴィオとアリシア、アインハルトは気づいていたし、お喋りで時間を使っては勿体ない。お喋りするなら色々見るのも楽しいというリオの提案と、滞在中にヴィヴィオ達のトレーニングウェアも買おうと言う話になった。
話ながらお店を回っているとすれ違う人の視線を感じる。
『私達何か見られてない? 服とか変だったかな?』
アリシアに念話を送ると彼女は笑って
『違うよ、ヴィヴィオが2人並んでるからじゃない。そっくりだからみんな珍しくて見てるんだよ。私も子供のフェイトと並んで歩いてたら見られたもん。』
『そうなんだ』
言われてみれば私とヴィヴィオはそっくりで髪型も同じ。
「どうしたの? 疲れちゃった?」
私の視線に気づいてヴィヴィオが聞いてくる。
「ううん、大丈夫♪ 次どこへ行くの?」
折角ヴィヴィオ達が考えてくれたスケジュールなのだから気を回され過ぎるのもと考え気にしない事にした。
でも…こう言うタイミングに会う人も居る…
「ヴィヴィオ?」
「リインさん!?」
歩いていた先でお店から出てきたリインとばったり会ってしまった。
「え? ヴィヴィオが2人と小さい…フェイト…さん?」
「リインどうしたん? あっ?」
「「「あっ!」」」
そう、私達は肝心な事を忘れていた。
私達が来ている事はヴィヴィオやアインハルト、リオ、コロナ、なのは、フェイトしか知らない。
そんな状況でこっちのヴィヴィオを知る人と会えばどうなるか…。 そう言う意味では目の前の…こっちの八神はやては会ってはいけない人だった。
「????????」
「えっと…あのですね…」
状況が把握出来ないリインは3人の顔、特に私とヴィヴィオを何度も見ている。
「どうしましょう?」
「逃げる?」
アインハルトとアリシアが囁くが逃げたところで彼女は高町家に来るからその場しのぎにもならない。
「……ヴィヴィオ、ちょっとそこでお茶でもせえへん?」
彼女は私とヴィヴィオの肩を掴む。こうなってはどうしようもなく…
「あははは…はい」
2人はため息と共に項垂れるのであった。
「フェイトちゃん部屋で見て来たら?」
ヴィヴィオ達が出かけた後、ソワソワしているフェイトを見かねてなのはは言った。
アリシアから受け取ったディスクを見たくて仕方がないのだろう。でも私が一緒にいるから躊躇っているらしい。
「私、夕食のお買い物に行ってくる。1時間くらいかかるかな」
「うん、ありがとう。手伝えなくてごめんね」
そう言うと小走りで寝室に入っていった。
プレシア・テスタロッサ、彼女が亡くなってから10年以上経つ。 フェイトには厳しい母で悲しい別れ方をしているけれどヴィヴィオや異世界からきたアリシアを見ていれば優しい人らしい。
遊びに来るのを知って彼女にディスクを渡した事からもそれはわかる。
フェイトもそれが判っているからディスクの中身が気になるのだろう。
「行ってきます。あっちのヴィヴィオとアリシア好き嫌いないかな?」
そんな事を考えながらバッグを持って出かけるのだった。
はやてに連れてこられたのは出会った所から少し歩いた場所にあるカフェだった。でもヴィヴィオ達が普段行く様なお店ではなく…ゆったりとした個室で…。
「綺麗なカップです。」
「何これ凄い!…ケーキセットだけでお小遣いなくなっちゃいそう」
店内を飾る調度品や雰囲気、ケーキやお茶1つでも桁が違う。ヴィヴィオとリオ、コロナは勿論、アインハルトも少し緊張した面持ちだったが
「好きなん頼んでいいよ」
はやてがそう言うと目をキラキラさせてメニューとにらめっこを始めた。でも、私とアリシアは緊張を解くことは出来なかった。
外界から遮断された部屋に連れてきたと言うことは、即ち
(全部話すまで帰す気はないってことだよね…)
彼女の笑顔がそれを物語っている。
「今日はオフやからリインと買い物に来てたんやけど、面白いもの見つけたわ。」
時間も十分にあるらしい…
こうなっては仕方がない。せめてもの仕返しに1番高そうなケーキセットを頼んだ。
「異世界から来たん? 時間移動と世界間移動魔法! それは凄いな。それで昔のフェイトちゃんそっくりな子はアリシアちゃんで向こうにはプレシアもいるんや…」
ヴィヴィオはどこまで話せばいいのか言葉を選びながらはやてに話した。話過ぎるとこっちの世界の影響も考えなくてはいけないし、彼女が納得して貰えなければここから出られない。でも話すぎるとこっちのヴィヴィオの記憶封鎖を解いてしまう。それにアインハルトが資質を持っていると知られるのも…。
「はい、夏休みを利用してこっちに遊びに来たんです。こっちで遊んだり魔法の練習とかしたいねって」
「へぇ、面白いな。ヴィヴィオもセイクリッドハート使ってるん?」
「私のはセイクリッドハートじゃなくてレイジングハートセカンド、いつもはRHdって呼んでますけど。」
「見せて貰って良い?」
「えっ?」
いきなり言われて躊躇う。
「取ったりせえへんよ。見るだけやから、アリシアちゃんも良かったら見せてくれる?」
アリシアと顔を見合わせ迷う。起動しなけば何かされる事もないだろう。
「はい」
怖ず怖ずと首にかけていたペンダントを、アリシアもペンダントに付けていたバルディッシュを外して渡す。
「ありがとな。レイジングハートセカンドとバルディッシュ・ガーディアンか…ぴったりの名前やし凄まじい性能やね。」
ピピピと端末を出してそれぞれを見比べる。リインが横から覗いて感嘆の声をあげた。
「そんなに凄いんですか?」
ケーキとお茶に気を取られていたヴィヴィオやアインハルト、リオ、コロナも気になったらしく
会話に入ってくる。
「うん、でもみんなのデバイスも凄いよ。はいありがとな。」
はやてからRHdとバルディッシュを受け取る。
「トレーニングウェアを買いに来てるって事はどこかで魔法練習するんやろ? どこでするん?」
「えっと、いつも使ってる近くのストライクアーツの練習場でするつもりですけど?」
「ヴィヴィオとアリシアはここでデバイス使わん方がいいよ、向こうで登録しててもこっちでは未登録デバイスというか詐称デバイスになるからな。練習するなら…そうやルーテシアのとこがええね♪」
管理局ではデバイスの登録義務がある。元世界ではRHdもバルディッシュも登録してるけれどこっちではしていない…
「それに…あんなもん町中で使うのはな…」
(中に入ってるの…バレちゃってる)
ニコリと笑うはやてにヴィヴィオは引きつった笑顔を返すのが精一杯だった。
「久しぶりに買い物に出たら良い物見られたわ♪」
ヴィヴィオ達と別れた後、家路についたはやては伸びをしながら言った。
「はやてちゃん、どうして言わなかったんです? ロストロギアが入ってるって」
RHdの中を見た時、中に入っている代物を見て内心驚いた。
まさか完全体のレリックを持っていたとは…
「ヴィヴィオが一緒に居ったからな。あっちのヴィヴィオは大丈夫でもあの子にとってレリックはな…」
こちらのヴィヴィオはベルカ主体のミッドチルダ混合系、でもRHdに入っていたのは紛れもなく真正古代ベルカ式の術式構造。近代ベルカ式が出来てベルカ式の術者が増えているのは嬉しいが真正古代系となると数える位しかいない。
彼女がその1人になっているのが親近感もあって嬉しくもあった。
でも彼女がデバイスを起動すればレリックも反応する可能性が高い。そんな物をトレーニングセンター…ミッドチルダで使えばどうなるか?
未登録デバイスとロストロギア…地上の警備隊が大挙して押し寄せデバイスは没収され、彼女も元の世界に戻れなくなり大騒動になる。
折角異世界から遊びに来てくれているのだからこう言う時は荒立てずにアドバイスをしてやればいい。ルーテシアの居るカルナージは管理世界といっても無人世界だから魔力制限なんか無いも等しい。
「そうや、ミウラも誘ってくれるように頼んどこう」
なのはとフェイトに今日の話をメッセージで送る時、練習に彼女も参加させて貰える様に頼もうと考えた。
きっとどちらにとっても良い経験になるだろう。
~コメント~
ヴィヴィオがもしなのはVividの世界にやってきたら?
ASシリーズでははやての登場回数はなのはやフェイトより多かったりします。ヴィヴィオの立場上、管理局の地上関係や聖王教会、ベルカ式繋がりとヴィヴィオとの繋がりも多々あります。
そんな中でVividのはやてですが…今回初登場でした。
…色んな作品を渡り歩く話は本当にややこしいです。
「ヴィヴィオの対戦相手ってどんな人だったんですか?」
「ミウラさんインファイトが得意ですっごく強いんです。」
それはそうだろうと心の中で軽く突っ込みを入れる。
「クスッ、ミウラさんは最年少のベルカの騎士です。ミウラさんは意識されていませんが…」
「!?」
「!!」
ベルカの騎士、古代ベルカ式でも特に秀でた魔導師のみが名乗る事が許される称号。
「ベルカの騎士…」
「八神家道場の注目選手です。ザフィーラさんやヴィータさんが子供達にストライクアーツを教えています。」
「八神家道場…」
ザフィーラやヴィータという八神家の面々がストライクアーツを教える…聞いているだけでも相当強い気がする。
「…うん、ごめん…勝てる気しない」
戦技魔法ではヴィータが師匠のアリシアに至っては会う前から白旗をあげている。
そんな事を話していると家のチャイムが鳴った。
「ヴィヴィオ~♪」
「リオとコロナが来たみたい。は~い♪」
いつの間に呼んだのかと思いつつ玄関へと駆けて行ったヴィヴィオの後を追いかけるのだった。
その後、ヴィヴィオはヴィヴィオやコロナ、リオ、アインハルトと一緒にショッピングに出かけた。フェイトがアリシアのお土産ディスクを見たそうにソワソワしていたのに2人のヴィヴィオとアリシア、アインハルトは気づいていたし、お喋りで時間を使っては勿体ない。お喋りするなら色々見るのも楽しいというリオの提案と、滞在中にヴィヴィオ達のトレーニングウェアも買おうと言う話になった。
話ながらお店を回っているとすれ違う人の視線を感じる。
『私達何か見られてない? 服とか変だったかな?』
アリシアに念話を送ると彼女は笑って
『違うよ、ヴィヴィオが2人並んでるからじゃない。そっくりだからみんな珍しくて見てるんだよ。私も子供のフェイトと並んで歩いてたら見られたもん。』
『そうなんだ』
言われてみれば私とヴィヴィオはそっくりで髪型も同じ。
「どうしたの? 疲れちゃった?」
私の視線に気づいてヴィヴィオが聞いてくる。
「ううん、大丈夫♪ 次どこへ行くの?」
折角ヴィヴィオ達が考えてくれたスケジュールなのだから気を回され過ぎるのもと考え気にしない事にした。
でも…こう言うタイミングに会う人も居る…
「ヴィヴィオ?」
「リインさん!?」
歩いていた先でお店から出てきたリインとばったり会ってしまった。
「え? ヴィヴィオが2人と小さい…フェイト…さん?」
「リインどうしたん? あっ?」
「「「あっ!」」」
そう、私達は肝心な事を忘れていた。
私達が来ている事はヴィヴィオやアインハルト、リオ、コロナ、なのは、フェイトしか知らない。
そんな状況でこっちのヴィヴィオを知る人と会えばどうなるか…。 そう言う意味では目の前の…こっちの八神はやては会ってはいけない人だった。
「????????」
「えっと…あのですね…」
状況が把握出来ないリインは3人の顔、特に私とヴィヴィオを何度も見ている。
「どうしましょう?」
「逃げる?」
アインハルトとアリシアが囁くが逃げたところで彼女は高町家に来るからその場しのぎにもならない。
「……ヴィヴィオ、ちょっとそこでお茶でもせえへん?」
彼女は私とヴィヴィオの肩を掴む。こうなってはどうしようもなく…
「あははは…はい」
2人はため息と共に項垂れるのであった。
「フェイトちゃん部屋で見て来たら?」
ヴィヴィオ達が出かけた後、ソワソワしているフェイトを見かねてなのはは言った。
アリシアから受け取ったディスクを見たくて仕方がないのだろう。でも私が一緒にいるから躊躇っているらしい。
「私、夕食のお買い物に行ってくる。1時間くらいかかるかな」
「うん、ありがとう。手伝えなくてごめんね」
そう言うと小走りで寝室に入っていった。
プレシア・テスタロッサ、彼女が亡くなってから10年以上経つ。 フェイトには厳しい母で悲しい別れ方をしているけれどヴィヴィオや異世界からきたアリシアを見ていれば優しい人らしい。
遊びに来るのを知って彼女にディスクを渡した事からもそれはわかる。
フェイトもそれが判っているからディスクの中身が気になるのだろう。
「行ってきます。あっちのヴィヴィオとアリシア好き嫌いないかな?」
そんな事を考えながらバッグを持って出かけるのだった。
はやてに連れてこられたのは出会った所から少し歩いた場所にあるカフェだった。でもヴィヴィオ達が普段行く様なお店ではなく…ゆったりとした個室で…。
「綺麗なカップです。」
「何これ凄い!…ケーキセットだけでお小遣いなくなっちゃいそう」
店内を飾る調度品や雰囲気、ケーキやお茶1つでも桁が違う。ヴィヴィオとリオ、コロナは勿論、アインハルトも少し緊張した面持ちだったが
「好きなん頼んでいいよ」
はやてがそう言うと目をキラキラさせてメニューとにらめっこを始めた。でも、私とアリシアは緊張を解くことは出来なかった。
外界から遮断された部屋に連れてきたと言うことは、即ち
(全部話すまで帰す気はないってことだよね…)
彼女の笑顔がそれを物語っている。
「今日はオフやからリインと買い物に来てたんやけど、面白いもの見つけたわ。」
時間も十分にあるらしい…
こうなっては仕方がない。せめてもの仕返しに1番高そうなケーキセットを頼んだ。
「異世界から来たん? 時間移動と世界間移動魔法! それは凄いな。それで昔のフェイトちゃんそっくりな子はアリシアちゃんで向こうにはプレシアもいるんや…」
ヴィヴィオはどこまで話せばいいのか言葉を選びながらはやてに話した。話過ぎるとこっちの世界の影響も考えなくてはいけないし、彼女が納得して貰えなければここから出られない。でも話すぎるとこっちのヴィヴィオの記憶封鎖を解いてしまう。それにアインハルトが資質を持っていると知られるのも…。
「はい、夏休みを利用してこっちに遊びに来たんです。こっちで遊んだり魔法の練習とかしたいねって」
「へぇ、面白いな。ヴィヴィオもセイクリッドハート使ってるん?」
「私のはセイクリッドハートじゃなくてレイジングハートセカンド、いつもはRHdって呼んでますけど。」
「見せて貰って良い?」
「えっ?」
いきなり言われて躊躇う。
「取ったりせえへんよ。見るだけやから、アリシアちゃんも良かったら見せてくれる?」
アリシアと顔を見合わせ迷う。起動しなけば何かされる事もないだろう。
「はい」
怖ず怖ずと首にかけていたペンダントを、アリシアもペンダントに付けていたバルディッシュを外して渡す。
「ありがとな。レイジングハートセカンドとバルディッシュ・ガーディアンか…ぴったりの名前やし凄まじい性能やね。」
ピピピと端末を出してそれぞれを見比べる。リインが横から覗いて感嘆の声をあげた。
「そんなに凄いんですか?」
ケーキとお茶に気を取られていたヴィヴィオやアインハルト、リオ、コロナも気になったらしく
会話に入ってくる。
「うん、でもみんなのデバイスも凄いよ。はいありがとな。」
はやてからRHdとバルディッシュを受け取る。
「トレーニングウェアを買いに来てるって事はどこかで魔法練習するんやろ? どこでするん?」
「えっと、いつも使ってる近くのストライクアーツの練習場でするつもりですけど?」
「ヴィヴィオとアリシアはここでデバイス使わん方がいいよ、向こうで登録しててもこっちでは未登録デバイスというか詐称デバイスになるからな。練習するなら…そうやルーテシアのとこがええね♪」
管理局ではデバイスの登録義務がある。元世界ではRHdもバルディッシュも登録してるけれどこっちではしていない…
「それに…あんなもん町中で使うのはな…」
(中に入ってるの…バレちゃってる)
ニコリと笑うはやてにヴィヴィオは引きつった笑顔を返すのが精一杯だった。
「久しぶりに買い物に出たら良い物見られたわ♪」
ヴィヴィオ達と別れた後、家路についたはやては伸びをしながら言った。
「はやてちゃん、どうして言わなかったんです? ロストロギアが入ってるって」
RHdの中を見た時、中に入っている代物を見て内心驚いた。
まさか完全体のレリックを持っていたとは…
「ヴィヴィオが一緒に居ったからな。あっちのヴィヴィオは大丈夫でもあの子にとってレリックはな…」
こちらのヴィヴィオはベルカ主体のミッドチルダ混合系、でもRHdに入っていたのは紛れもなく真正古代ベルカ式の術式構造。近代ベルカ式が出来てベルカ式の術者が増えているのは嬉しいが真正古代系となると数える位しかいない。
彼女がその1人になっているのが親近感もあって嬉しくもあった。
でも彼女がデバイスを起動すればレリックも反応する可能性が高い。そんな物をトレーニングセンター…ミッドチルダで使えばどうなるか?
未登録デバイスとロストロギア…地上の警備隊が大挙して押し寄せデバイスは没収され、彼女も元の世界に戻れなくなり大騒動になる。
折角異世界から遊びに来てくれているのだからこう言う時は荒立てずにアドバイスをしてやればいい。ルーテシアの居るカルナージは管理世界といっても無人世界だから魔力制限なんか無いも等しい。
「そうや、ミウラも誘ってくれるように頼んどこう」
なのはとフェイトに今日の話をメッセージで送る時、練習に彼女も参加させて貰える様に頼もうと考えた。
きっとどちらにとっても良い経験になるだろう。
~コメント~
ヴィヴィオがもしなのはVividの世界にやってきたら?
ASシリーズでははやての登場回数はなのはやフェイトより多かったりします。ヴィヴィオの立場上、管理局の地上関係や聖王教会、ベルカ式繋がりとヴィヴィオとの繋がりも多々あります。
そんな中でVividのはやてですが…今回初登場でした。
…色んな作品を渡り歩く話は本当にややこしいです。
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