第37話「入れ替わるヴィヴィオ」
- リリカルなのは AdditionalStory > 第4章 再びの地で
- by ima
- 2015.01.01 Thursday 11:58
「はい、ヴィヴィオです。」
アインハルトと別れて高町家に戻って来た後、先に戻っていたヴィヴィオと一緒にお風呂に入って3人一緒にヴィヴィオの部屋の彼女のベッドに入り…泥の様に眠った。
異世界でほぼ1日過ごしてブレイブデュエルで戦って、転移魔法を使い、更にここでほぼ1日過ごしたのだから疲れは一気に出て、ベッドの温もりに触れた途端微睡みに包まれた。
アインハルトと別れて高町家に戻って来た後、先に戻っていたヴィヴィオと一緒にお風呂に入って3人一緒にヴィヴィオの部屋の彼女のベッドに入り…泥の様に眠った。
異世界でほぼ1日過ごしてブレイブデュエルで戦って、転移魔法を使い、更にここでほぼ1日過ごしたのだから疲れは一気に出て、ベッドの温もりに触れた途端微睡みに包まれた。
「ベッドでお話したかったのに2人ともすぐ寝ちゃうんだから…」
翌朝起きると先に起きて練習に行っていたヴィヴィオから言われてヴィヴィオは平謝りした。
【PiPiPi…】
なかなか起きないアリシアも何とか起こして全員で朝食を食べようとしていた時ヴィヴィオの端末が鳴る。
「ユーノ司書長? はい、ヴィヴィオです。」
彼女が通信を開いたのを見てヴィヴィオは慌てて机の下に隠れ、隣に居たアリシアも椅子から引きずり下ろす。
「イタッ…ヴィヴィオ何するモゴッ…」
その際お尻を床にぶつけてしまったらしく、怒るアリシアの口を手で押さえる。
「シーッ、私達が見られちゃまずいって」
少し涙を滲ませて睨むが事態を理解したらしく、テーブルの下で通信を取った彼女の足を小突いた。
『おはようヴィヴィオ、朝早くごめんね。なのは、フェイトも久しぶり。今日、無限書庫に来られるかな?』
「え? 調査依頼ですか?」
『うん、急な依頼が入っちゃったのと体調崩して何人か休んで滞ってるんだ。少しでいいから手伝ってもらえないかな。』
「えっ? 今日は………」
「ユーノ君、今日じゃなくちゃいけないの?」
急な呼び出しで答えに迷うヴィヴィオ、私達の事はいいからと言いたいけれどここで出て行くと余計にややこしくなる。なのはが助け船を出そうとするが
「うん、急なお願いで…ごめん」
「ヴィヴィオ達が揃って行けば早く終わるんじゃない?」
耳元で囁くアリシアに苦笑する。
ユーノの声を聞く限り既に色々手は尽くした後なのだろう。
「わかりました。ご飯を食べたら行きます。」
『うん、無理言ってごめんね。』
ユーノは申し訳なさそうにそう言うと通信は切れた。
「…ごめんね、今日お仕事で行けなくなっちゃった。仕方ないよね私の分も遊んできて。」
机の下から私達が出てくるとヴィヴィオは残念そうに言う。流石にその顔を見ては何処に行っても楽しめない。そんな時
「あっ! 私、良いこと思いついた♪」
「「「「え?」」」」
全員の視線がアリシアに集まった。
【IDカード確認しました。続いて音声確認をお願いします。】
「高町ヴィヴィオです。無限書庫に調べ物で来ました。」
【確認しました。ようこそヴィヴィオ司書】
それから2時間ほど経った頃、ヴィヴィオとリオ、コロナは無限書庫にやって来ていた。
認証ゲートを通り過ぎてからホッと息をつく。
「無事に通れて良かったね。」
「ちょっとドキドキした。」
「うん。でも、これでこの中は大丈夫だね。」
そう、私はヴィヴィオの代わりに無限書庫のお仕事にやって来たのだ。
「私達が入れ替わる?」
急な依頼でヴィヴィオが無限書庫に行くことになった。ヴィヴィオは楽しんできてと言ったけれど彼女が居ないとみんな思いっきり楽しめない。そこでアリシアが言い出したのは私とヴィヴィオが入れ替わるという事だった。
「うん、昨日みんなで居てはやてさんとリインさんに会って驚かれたでしょ。だからヴィヴィオ達はなるべく別々に居た方がいいかなって。」
「じゃあ私が無限書庫にいけば…」
「それだと楽しくないでしょ。ヴィヴィオ、こっちの無限書庫がどうなってるか気にならない?」
「え? 同じじゃないの?」
答えるとアリシアはムッと眉をよせてこっちを見る。何か変な事を言ったかと首を傾げる。
「ヴィヴィオの検索能力が凄いのは私も知ってるからきっと入れ替わっても気づかれないよ。でも…何かあったときわかんないから…リオとコロナって立ち入り資格とか持ってたりする?」
「うん」
「じゃあ決まり♪ 私はヴィヴィオとアインハルトさんとでこっちを回って、ヴィヴィオはリオとコロナと一緒に無限書庫のお仕事してから管理局を見て回るっていうのはどう?」
ユーノや他の先輩司書に気づかれないかは気になるけど、彼女を1人無限書庫で調べ物をさせるのは心苦しい。
でも…アリシアにしてはかなり強引な気がする。
『アリシア、何を考えてるの?』
『チャンスだよ。昨日アインハルトさんが教えてくれたエレミアの手記、読んでみたいと思わない?』
『あっ!』
彼女はウィンクして念話で答える。
こういう頭の回転は本当に凄いと感心する。
「うん、リオとコロナに付き合って貰っていいのか気になるけど、私もそれがいい。無限書庫とか管理局の中見たいよ。」
結局リオとコロナも快諾してくれて、私達3人は無限書庫に来たのだ。
「ヴィヴィオごめんね。ちょっと色々立て込んじゃってて…」
受付でユーノに来たことを伝えると彼がわざわざやって来た。
「ううん、大丈夫です。リオとコロナも手伝ってくれるそうなんですが、いいですか?」
調査内容によっては局員以外の者が知ってはいけない事、調べられない物もある。今日の調査依頼がその関係だったら2人には待っていて貰うしかない。
「ありがとう、助かるよ。これが今日の依頼なんだけど…、クリスに送ったからよろしく。」
そこまで言うとどうやら念話が入ったらしく、ユーノは手を振った後そのまま奥へと入っていった。
どうやらリオとコロナも調べていいらしい。
「クリス、調査依頼の情報見せて。」
「……(コクコクと頷いて端末を出す)」
「こんなにいっぱい!?」
リストを見て少し驚く。その中にユーノから事情が書かれていた。
どうも大きな事件があってその関連情報を調べるのに彼は自らチームを組んで調べる事になった。その分通常の依頼処理が追いつかなくなり、更にオーバーワークで何人か体調を崩してしまったらしい。
(調査範囲も絞り込めてるから…検索魔法術式だけで大丈夫かも)
いざとなればRHdを…と思っていたけれど、この程度ならデバイスを使わなくても良さそうだ。
「多いけど大丈夫?」
「うん、何とかなるよ。早く片付けてお買い物に行こう。こっちも一緒なら美味しいお菓子のお店あるんだ。」
「! よ~し、気合い入れて終わらせよう!」
「「「おーっ!」」」
ヴィヴィオ達は無限書庫の中へと入っていった。
それからヴィヴィオは調査依頼のデータを一気にかき集めた。デバイスが使えない分リオとコロナに協力してもらっていたのだけれど…
「ヴィヴィオ…凄い…」
「本当にデバイスを使ってないのよね?」
「私、間違えちゃった?」
私を見ている2人に声をかける。
「ううん、デバイスを使ってないのに凄いペースで検索してるから驚いたの。」
そんなに速かったかと思いつつ、小休止を入れるため手を止める。
「ヴィヴィオってミッドとベルカのハイブリッドだからミッド式の検索魔法が使えるんだけど、私は古代ベルカメインだからこういう魔法はデバイスにあんまり頼れないんだ。リスト照合とかはして貰ってるけどね。」
RHdを使った検索魔法術式もあってそっちの方が効率はいいけれど、無くてもある程度なら組み立てて使える様になっている。それにRHdには別の事を頼んでいる。
「ヴィヴィオもこういうの得意みたいだよ」
クリスの処理能力を見て彼女も相当なものなのは判った。目を丸くする2人に
「あともう少しだから頑張ろ♪」
そう言って再び検索を始めた。
それから1時間ほど経って
「終わった~!」
思ったより早く片付いてリオとコロナとハイタッチをする。
そんな時
「ヴィヴィオ~」
丁度ユーノがやってきた。
「調査依頼全部終わりました。データ送っておきますね。」
「凄い、もう少しかかると思ってたんだけど…」
クリスを通して調査結果を送っていると
【PiPiPi】
「はい、コロナです。」
コロナの端末の着信音が鳴って彼女は少し離れて通信に出る
「リオとコロナが手伝ってくれました。」
リオと満面の笑みで答える。ユーノも笑顔で
「ありがとう、凄く助かったよ。ヴィヴィオはここに居るんだよね。」
「? そうですけど?」
何を聞きたいのか判らないけど頷く。彼も端末を出して何処かに繋げた。
「無限書庫司書長のユーノです。高町ヴィヴィオ司書を確認しました。」
『了解しました。ありがとうございます』
画面を回しヴィヴィオの前に持ってくる。映っていた女性局員は私を見て会釈する。
『こちらでも確認しました』
そう言うと通信は切れてしまった。何だったのか判らずユーノに聞き返す。
「今の何だったんですか?」
「さっきミッドチルダ本部から、ヴィヴィオとフェイトを誘拐したって連絡が入ったんだ。」
「「えっ!?」」
「本局の執務官と司書だからこっちでも一応所在確認したみたい。」
「フェイトは席を外してて捕まらなかったらしいけどヴィヴィオがここに居るんだから質の悪い悪戯だね。今日の依頼はそれで全部だから…そうだコレ、本局のフードエリアに出来た新しいお店だって。帰りにみんなで食べてきて。」
「あ、ありがとうございます。」
美味しそうなお菓子が描かれたカードを受け取る。
「僕はまだ仕事があるから、ありがとう」
そう言うとユーノは書庫の奥へと飛んで行ってしまった。
~コメント~
あけましておめでとうございます。本年も鈴風堂をよろしくお願いいたします。
もしヴィヴィオがVividの世界に行ったら?
今話はヴィヴィオとヴィヴィオが入れ替わるお話でした。
話は少し変わりまして、コミックマーケット87に参加された皆様お疲れ様でした。新刊を購入頂いた方には今話から既知の話になると思いますがおつきあい下さると幸いです。
翌朝起きると先に起きて練習に行っていたヴィヴィオから言われてヴィヴィオは平謝りした。
【PiPiPi…】
なかなか起きないアリシアも何とか起こして全員で朝食を食べようとしていた時ヴィヴィオの端末が鳴る。
「ユーノ司書長? はい、ヴィヴィオです。」
彼女が通信を開いたのを見てヴィヴィオは慌てて机の下に隠れ、隣に居たアリシアも椅子から引きずり下ろす。
「イタッ…ヴィヴィオ何するモゴッ…」
その際お尻を床にぶつけてしまったらしく、怒るアリシアの口を手で押さえる。
「シーッ、私達が見られちゃまずいって」
少し涙を滲ませて睨むが事態を理解したらしく、テーブルの下で通信を取った彼女の足を小突いた。
『おはようヴィヴィオ、朝早くごめんね。なのは、フェイトも久しぶり。今日、無限書庫に来られるかな?』
「え? 調査依頼ですか?」
『うん、急な依頼が入っちゃったのと体調崩して何人か休んで滞ってるんだ。少しでいいから手伝ってもらえないかな。』
「えっ? 今日は………」
「ユーノ君、今日じゃなくちゃいけないの?」
急な呼び出しで答えに迷うヴィヴィオ、私達の事はいいからと言いたいけれどここで出て行くと余計にややこしくなる。なのはが助け船を出そうとするが
「うん、急なお願いで…ごめん」
「ヴィヴィオ達が揃って行けば早く終わるんじゃない?」
耳元で囁くアリシアに苦笑する。
ユーノの声を聞く限り既に色々手は尽くした後なのだろう。
「わかりました。ご飯を食べたら行きます。」
『うん、無理言ってごめんね。』
ユーノは申し訳なさそうにそう言うと通信は切れた。
「…ごめんね、今日お仕事で行けなくなっちゃった。仕方ないよね私の分も遊んできて。」
机の下から私達が出てくるとヴィヴィオは残念そうに言う。流石にその顔を見ては何処に行っても楽しめない。そんな時
「あっ! 私、良いこと思いついた♪」
「「「「え?」」」」
全員の視線がアリシアに集まった。
【IDカード確認しました。続いて音声確認をお願いします。】
「高町ヴィヴィオです。無限書庫に調べ物で来ました。」
【確認しました。ようこそヴィヴィオ司書】
それから2時間ほど経った頃、ヴィヴィオとリオ、コロナは無限書庫にやって来ていた。
認証ゲートを通り過ぎてからホッと息をつく。
「無事に通れて良かったね。」
「ちょっとドキドキした。」
「うん。でも、これでこの中は大丈夫だね。」
そう、私はヴィヴィオの代わりに無限書庫のお仕事にやって来たのだ。
「私達が入れ替わる?」
急な依頼でヴィヴィオが無限書庫に行くことになった。ヴィヴィオは楽しんできてと言ったけれど彼女が居ないとみんな思いっきり楽しめない。そこでアリシアが言い出したのは私とヴィヴィオが入れ替わるという事だった。
「うん、昨日みんなで居てはやてさんとリインさんに会って驚かれたでしょ。だからヴィヴィオ達はなるべく別々に居た方がいいかなって。」
「じゃあ私が無限書庫にいけば…」
「それだと楽しくないでしょ。ヴィヴィオ、こっちの無限書庫がどうなってるか気にならない?」
「え? 同じじゃないの?」
答えるとアリシアはムッと眉をよせてこっちを見る。何か変な事を言ったかと首を傾げる。
「ヴィヴィオの検索能力が凄いのは私も知ってるからきっと入れ替わっても気づかれないよ。でも…何かあったときわかんないから…リオとコロナって立ち入り資格とか持ってたりする?」
「うん」
「じゃあ決まり♪ 私はヴィヴィオとアインハルトさんとでこっちを回って、ヴィヴィオはリオとコロナと一緒に無限書庫のお仕事してから管理局を見て回るっていうのはどう?」
ユーノや他の先輩司書に気づかれないかは気になるけど、彼女を1人無限書庫で調べ物をさせるのは心苦しい。
でも…アリシアにしてはかなり強引な気がする。
『アリシア、何を考えてるの?』
『チャンスだよ。昨日アインハルトさんが教えてくれたエレミアの手記、読んでみたいと思わない?』
『あっ!』
彼女はウィンクして念話で答える。
こういう頭の回転は本当に凄いと感心する。
「うん、リオとコロナに付き合って貰っていいのか気になるけど、私もそれがいい。無限書庫とか管理局の中見たいよ。」
結局リオとコロナも快諾してくれて、私達3人は無限書庫に来たのだ。
「ヴィヴィオごめんね。ちょっと色々立て込んじゃってて…」
受付でユーノに来たことを伝えると彼がわざわざやって来た。
「ううん、大丈夫です。リオとコロナも手伝ってくれるそうなんですが、いいですか?」
調査内容によっては局員以外の者が知ってはいけない事、調べられない物もある。今日の調査依頼がその関係だったら2人には待っていて貰うしかない。
「ありがとう、助かるよ。これが今日の依頼なんだけど…、クリスに送ったからよろしく。」
そこまで言うとどうやら念話が入ったらしく、ユーノは手を振った後そのまま奥へと入っていった。
どうやらリオとコロナも調べていいらしい。
「クリス、調査依頼の情報見せて。」
「……(コクコクと頷いて端末を出す)」
「こんなにいっぱい!?」
リストを見て少し驚く。その中にユーノから事情が書かれていた。
どうも大きな事件があってその関連情報を調べるのに彼は自らチームを組んで調べる事になった。その分通常の依頼処理が追いつかなくなり、更にオーバーワークで何人か体調を崩してしまったらしい。
(調査範囲も絞り込めてるから…検索魔法術式だけで大丈夫かも)
いざとなればRHdを…と思っていたけれど、この程度ならデバイスを使わなくても良さそうだ。
「多いけど大丈夫?」
「うん、何とかなるよ。早く片付けてお買い物に行こう。こっちも一緒なら美味しいお菓子のお店あるんだ。」
「! よ~し、気合い入れて終わらせよう!」
「「「おーっ!」」」
ヴィヴィオ達は無限書庫の中へと入っていった。
それからヴィヴィオは調査依頼のデータを一気にかき集めた。デバイスが使えない分リオとコロナに協力してもらっていたのだけれど…
「ヴィヴィオ…凄い…」
「本当にデバイスを使ってないのよね?」
「私、間違えちゃった?」
私を見ている2人に声をかける。
「ううん、デバイスを使ってないのに凄いペースで検索してるから驚いたの。」
そんなに速かったかと思いつつ、小休止を入れるため手を止める。
「ヴィヴィオってミッドとベルカのハイブリッドだからミッド式の検索魔法が使えるんだけど、私は古代ベルカメインだからこういう魔法はデバイスにあんまり頼れないんだ。リスト照合とかはして貰ってるけどね。」
RHdを使った検索魔法術式もあってそっちの方が効率はいいけれど、無くてもある程度なら組み立てて使える様になっている。それにRHdには別の事を頼んでいる。
「ヴィヴィオもこういうの得意みたいだよ」
クリスの処理能力を見て彼女も相当なものなのは判った。目を丸くする2人に
「あともう少しだから頑張ろ♪」
そう言って再び検索を始めた。
それから1時間ほど経って
「終わった~!」
思ったより早く片付いてリオとコロナとハイタッチをする。
そんな時
「ヴィヴィオ~」
丁度ユーノがやってきた。
「調査依頼全部終わりました。データ送っておきますね。」
「凄い、もう少しかかると思ってたんだけど…」
クリスを通して調査結果を送っていると
【PiPiPi】
「はい、コロナです。」
コロナの端末の着信音が鳴って彼女は少し離れて通信に出る
「リオとコロナが手伝ってくれました。」
リオと満面の笑みで答える。ユーノも笑顔で
「ありがとう、凄く助かったよ。ヴィヴィオはここに居るんだよね。」
「? そうですけど?」
何を聞きたいのか判らないけど頷く。彼も端末を出して何処かに繋げた。
「無限書庫司書長のユーノです。高町ヴィヴィオ司書を確認しました。」
『了解しました。ありがとうございます』
画面を回しヴィヴィオの前に持ってくる。映っていた女性局員は私を見て会釈する。
『こちらでも確認しました』
そう言うと通信は切れてしまった。何だったのか判らずユーノに聞き返す。
「今の何だったんですか?」
「さっきミッドチルダ本部から、ヴィヴィオとフェイトを誘拐したって連絡が入ったんだ。」
「「えっ!?」」
「本局の執務官と司書だからこっちでも一応所在確認したみたい。」
「フェイトは席を外してて捕まらなかったらしいけどヴィヴィオがここに居るんだから質の悪い悪戯だね。今日の依頼はそれで全部だから…そうだコレ、本局のフードエリアに出来た新しいお店だって。帰りにみんなで食べてきて。」
「あ、ありがとうございます。」
美味しそうなお菓子が描かれたカードを受け取る。
「僕はまだ仕事があるから、ありがとう」
そう言うとユーノは書庫の奥へと飛んで行ってしまった。
~コメント~
あけましておめでとうございます。本年も鈴風堂をよろしくお願いいたします。
もしヴィヴィオがVividの世界に行ったら?
今話はヴィヴィオとヴィヴィオが入れ替わるお話でした。
話は少し変わりまして、コミックマーケット87に参加された皆様お疲れ様でした。新刊を購入頂いた方には今話から既知の話になると思いますがおつきあい下さると幸いです。
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