第39話「ようこそ! カルナージへ」

「ここがカルナージ…」

 3日目、ヴィヴィオとアリシアはヴィヴィオ、アインハルト達と無人世界カルナージにやって来た。
 魔法を使った模擬戦や練習試合をするにもミッドチルダでは色々制約があり、特にRHdは起動させるだけで問題がある。

(仕方ないよね…)

 それなのに先日の誘拐でRHdと悠久の書を使ってしまい、心配性のフェイトが急かした事もあって予定より1日早くカルナージに来ることになってしまった。
次元航行船に乗れないからフェイトはヴィヴィオ達とアインハルト、アリシアだけを連れて先にカルナージへ転移魔法で移動し、なのはとリオ、コロナは予定通り明日来る。
 当の彼女も今日はまだ仕事があるらしく4人を置いて再び転移魔法で行ってしまった。

「フェイトも心配性だよね。確かにここなら誘拐されないけど」

 周りを見ても人の気配すらない。
 豊かな森と湖と小川が見える。

「いいんじゃない♪ ルールーの家ってどこ?」
「ここからじゃ見えにくいけどあの丘の向こう」

 指さした方を見ると確かに建物らしきものが見える。

「行こう♪」

 バリアジャケットを纏いアリシアの手を取る。

「うん♪」
「はい♪」

 ヴィヴィオとアインハルトもバリアジャケットに変わり一緒にルーテシアの家へと向かった。 



「ようこそカルナージへ♪」

 アルピーノ邸に着いた私達を出迎えたのはルーテシアだった。

「ルールー来たよ~♪」

 和気藹々とヴィヴィオ達と話すルーテシア。元世界にもルーテシアは居るけど…

「何だかすっごく性格違わない?」

 アリシアの囁きに頷く。もうちょっと物静かな印象があったんだけど…流石に本人にそれを言うわけにもいかず、ヴィヴィオ達の会話を少し聞いていたら

「あなた達がヴィヴィオとアリシアね。知ってるとは思うけどルーテシア・アルピーノです。」

 会釈してヴィヴィオとアリシアは挨拶した。



 挨拶を交わした後、早速トレーニングウェアに着替えて準備運動をする。
 前回はノーヴェやスバル、ティアナ、エリオ、キャロも一緒に練習したらしい。
 柔軟体操の後、ヴィヴィオはバリアジャケットを纏い飛行魔法を使って空へ上がりセイクリッドクラスターとインパクトキャノン、そしてクロスファイアーシュートを放つ。
 ゲームの世界に暫く居たから感覚を忘れてないか気になったけど特に影響はなかった。
RHdにも特に異常はないらしい。それよりも…

「RHd、ジャケットちょっと変わってない?」

 ここに飛んで来た時とバリアジャケットが少し変わっていた。
 手首の部分が柔らかい素材からハードシェル装甲に変わり、腰の鎧も少し小さくなって動きやすくなった気がする。
 どちらかと言えばブレイブデュエルのセイクリッドに近づいた感じ。

【I tried to improve(改良してみました)】

 RHdも向こうの世界で何か得るものがあったのだろう。

「うん、ありがとう。とっても良い感じ♪」

 そう答えて笑顔で頷き下に降りる。

「射撃魔法と砲撃魔法を組み合わせるなんて本当に器用よね~」

 ルーテシアの言葉に苦笑する。

「使える魔法のバリエーションが少ないんです。あとバインドくらいしか使えなくて…」
「その年でそれだけ使えれば十分だと思うんだけど…なのはさんやフェイトさん、はやてさんは別としてスバルなんかまだ魔法も使えなかった筈よ」
「周りの比較対象がみんな凄すぎるんですよね…」
「そうよね~」

 ルーテシアの言葉に同じく苦笑した。



「今日はどうするの? なのはさんとフェイトさんも居ないし、少しなら練習も見てあげられるけど? それとも泳いでくる?」
「泳ぐ?」

 なのは達が来る迄練習するつもりだったヴィヴィオは違う選択肢を言われ聞き返した。

「1日中練習するのも飽きちゃうでしょ。ここは温暖な世界だから河や湖で泳ぐのも楽しいわよ。泳ぐのもそれなりに運動になるしね」
「それさんせー♪」

 いつの間にかアリシアが横で手を上げていた。

「こんな良いところで泳げるなんて滅多に無いよ。」

 確かにその通りだけど…

「ヴィヴィオの水着も買ってあるから、ね♪」
「いつの間に…」
「昨日ヴィヴィオと一緒に買ってきた。ここに来るなら買わないと勿体ないって」
「背も同じだから合うと思うんだけど…」

 アリシアは勿論、ヴィヴィオも乗り気らしい。
 時間を見つけてRHdに頼んでいた物に目を通すつもりだったのだけれど

(後で読めるしいっか…)
「うん♪」

 夏休みが始まった直後にプールに行っただけだし、アリシアの言うとおりこんな場所で泳ぐなんて滅多にない。
 満面の笑みで頷いた。



 結局1日目は午前中に全員で魔法練習した後、お昼を食べてから川や湖で遊んだ。
 水は冷たくて気持ち良かったけど

「こっちのみんなって元気だね…アリシアもだけど」

 荒くなった息を整えつつ、体を冷やさない様に近くの岩の上に上がる。
 最近体を動かすようになったけど、それでもヴィヴィオ達とのスタミナの違いを見せつけられた。

「ヴィヴィオは休憩?」

 楽しそうな声をあげながら遊んでいる3人を眺めながら休憩しているとルーテシアが来た。スポーツドリンクを受け取る。

「あんまり体を動かしてなかったから…」
「ずっと泳いで走ってるのに疲れた素振りも見せないんだから凄いわよね~」
「はい。それに付いていくアリシアも…あんなにスタミナあるなんて」
「得手不得手はあるものよ、ヴィヴィオもヴィヴィオだけしかないものあるでしょ」

 彼女は私が競争意識を持っていると思ったらしい。

「そうですね。」

 ジャケットを羽織って冷えた体を温めながらヴィヴィオはルーテシアとお喋りを続けるのだった。



 そしてその日の夜、なのはとフェイト、リオ、コロナが定期航行船に乗ってやってきた。
 リオとコロナに先に来てズルイ~と責められたけれど、2人揃って町を歩けばはやてとリインに会ってしまい、別々にいたら誘拐騒ぎが起きた。
 立て続けに起こったものだからカルナージに連れて行こうと思われるのも仕方ないと言えば仕方ない。

「ようこそ、なのはさん、フェイトさん」
「無理言ってすみません」
「お世話になります。」 

 メガーヌとなのはとフェイトが話している間、ヴィヴィオ達はリオとコロナに今日の事を話すのだった。 

~コメント~
もしヴィヴィオがVividの世界に来たら?
今話より新章に突入です。
AdditionalStoryでカルナージに来るのはあらすじ段階で決めていました。
流石にアレを都市区でぶっ放すのは…ね(苦笑)

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