第31話「鎮魂の光」
- リリカルなのは AffectStory2 ~刻の護り人~ > 第6章 刻の護り人
- by ima
- 2019.08.17 Saturday 22:26
ストライクスターズで外装を壊した直後にシュテル、レヴィ、ディアーチェのトリプルブレイカーがユーリを直撃した。爆発の中、ユーリが落ちていくところをレヴィが追いかけて抱きとめたのを見てヴィヴィオも4人が降りていく場所へと向かう。
「ユーリっ!!」
「ユーリ!」
「無事かユーリ?」
「…レヴィ…ディアーチェ…シュテル…みんな…ありがとう、本当にっありがとうございます。」
目覚めた後泣きながら3人に抱きつくユーリを見て私はホッと息をついて笑った。
バリアジャケットに戻ってデアボリック・エミッションを解除するとアリシアから通信が入った。ウィンドウを開くと彼女が覗き込む。
「ユーリっ!!」
「ユーリ!」
「無事かユーリ?」
「…レヴィ…ディアーチェ…シュテル…みんな…ありがとう、本当にっありがとうございます。」
目覚めた後泣きながら3人に抱きつくユーリを見て私はホッと息をついて笑った。
バリアジャケットに戻ってデアボリック・エミッションを解除するとアリシアから通信が入った。ウィンドウを開くと彼女が覗き込む。
『無茶するんだからもぅ…大丈夫?』
「なんとか…他のみんなは?」
『はやてさんが大型機動外殻相手にウロボロスを準備中、フェイトとなのははフィルと戦闘中だけど…あっ!』
アリシアの声に顔を上げると遠くで桜色と金色の混ざった魔力光が見えた。
「?…あっ!」
その魔法には見覚えがあった。
彼女達の合体複合魔法。
(ブラストカラミティ…間に合った。)
あの魔法が見えたということは、フェイトがなのはの救援に間に合い、なのはも無事ということ。
闇の書事件から1年以上経っているのだから攻撃力も上がっているだろうからいくら彼でも逃れられない筈だ。
「終わった?」
『…そうみたい。』
それを聞いて地面に寝転んで
「あ~もうクタクタだよ~。つかれた~」
魔力もそうだけど疲労が凄い。
このままベッドで横になれたら直ぐに熟睡出来るくらい疲れている。
「でも…。」
泣いて喜ぶユーリと抱きつくレヴィや近くで笑顔のシュテルとディアーチェを見て
「これで良かった…んだよね。」
仰向けになって両手をグーに握って上に挙げる。
ユーリを含めてシュテル、レヴィ、ディアーチェ…誰も欠けずに助けられた。
こっちでユーリと初めて戦った時から元世界のなのは達家族や友人の助けがない状態で彼女を助けられるのか? 本当に心配だったからその喜びもひとしおだった。
暫くして救護班が来て毛布と冷たいスポーツドリンクを貰った。
ヴィヴィオは一気に飲み干してフゥっと息をつく。
そこに毛布を羽織ったシュテル達が歩み寄る。
「まさか魔法まで指定しての同時攻撃を言われるとは思いませんでした。」
「どうしてボクが使えるの知ってたの? 王さまとシュテるんをビックリさせようと秘密にしてたのに。」
「う~ん、それは…ヒミツかな♪」
顔をぐいっと寄せてジト目で迫ってくるレヴィに視線を合わせないように目をそらす。
こっちじゃアリシアしか知らないだろう。異世界の彼女達が同じ様にユーリを助ける為に使った魔法だったということは…。
「同時砲撃であのような相乗効果があるとはな…貴様のおかげだ。礼を言う。それと…船で言った言葉についても詫びよう。」
「はい、あれであなたのことがわかりました。我等やユーリ、アミタ、キリエを知っている理由も、あの場で言えなかった訳も含めて…。」
「えっ? えっ? 何の話? ヴィヴィオのこと? 王さま、シュテるん、何の話?」
レヴィは意味がわからず2人に聞いている。
「アハハハハ…うん♪ ありがとう。」
満面の笑みで頷いた。
その時、少し離れた場所で空から沢山の光が降り注ぐのが見えた。その光は再び空に還る様に何本もの光の柱を生み出した。
幻想的な光景に私は立ち上がって空を仰いだ。
「わぁ~♪」
「…はやての魔法ですね。」
「ウロボロス…だな。」
「あれが…綺麗…」
白色の光がこの地を鎮めるかの様に幻想的な光景を作り出していた。
「フィル・マクスウェル所長、あなたを逮捕します。」
フェイトはフィルに告げる。
大型起動外殻は全て破壊し、全ての生産拠点を押さえ、イリス全員を逮捕した。事件の主要容疑者である彼を逮捕すれば終わる。
既に彼はブラストカラミティの直撃をうけて四肢と下半身を失い、量産されたイリスの様に機械で作られていなければ絶命しかねない姿になっている。
「…逮捕ね…記憶を移植したと言ったろう? イリスの根幹システムも私の意思もバックアップがあるとは考えられないかな?」
(バックアップ…まさかっ!!)
『テラフォーミングユニット、イリス。資源の少ないエルトリアでも作られる技術。資源が豊富なここでなら…』
フェイトの脳裏にある予想が生まれる。バックアップがあればイリスも彼も何度でも作られる。
「っ! やめてくださいっ! 今ならまだ…」
「間に合わないよ、何も…空をごらん」
振り仰ぐと一際光る星が1つ。広域結界の中からそこまで光って見える星は…ない。
「この星にも衛星技術があって良かった。イリスがここを訪れる刻に種を仕込んでおいた…」
「イリスを生み出す為の素材をね」
フィルの言葉を聞いて本部が宇宙空間に設置したセンサーを動かす。そこには他の人工衛星と全く形状の違う大きな物体があった。
「衛星砲だよ。今はここをちょうど狙える位置に来ている。小型だがこの街を吹き飛ばすくらいは容易いよ。」
「あなたはっ!」
フィルはまだ諦めていなかったのだ。
「取引といこう…」
突然空に2つの光が飛び立つ。
「何っ? 何か起きてるの?」
救護班から軽食を受け取っていたヴィヴィオは何が起きたのか直ぐには理解できなかった。
局員の1人が何かの連絡を聞いていて『衛星砲だと…』と口にしたのを聞く。
直後目の前にウィンドウが現れてアリシアが映る。
「何が起きて…」
『ヴィヴィオ、私をフェイトの所に連れてって。急いでっ!!』
「わ、わかった。」
事件はまだ終わりじゃない。
緩んでいた気持ちを再び引き締め私は親友の下へと飛ぶのだった。
~コメント~
ユーリ救出作戦が無事成功して喜ぶヴィヴィオ。もしDetnationでエグザミアが出ていたら話は変わったのかなと思います。
前話のシュテル・レヴィ・ディアーチェのトリプルブレイカーの台詞ですが、刻の移り人からではなく、GearOfDestiny(PSP版)での3人の必殺技からです。
「刻の移り人」ではユーリに肩を貫かれて気を失っており、異世界のシュテル達から魔法を含めて教わったのでしょう。
「なんとか…他のみんなは?」
『はやてさんが大型機動外殻相手にウロボロスを準備中、フェイトとなのははフィルと戦闘中だけど…あっ!』
アリシアの声に顔を上げると遠くで桜色と金色の混ざった魔力光が見えた。
「?…あっ!」
その魔法には見覚えがあった。
彼女達の合体複合魔法。
(ブラストカラミティ…間に合った。)
あの魔法が見えたということは、フェイトがなのはの救援に間に合い、なのはも無事ということ。
闇の書事件から1年以上経っているのだから攻撃力も上がっているだろうからいくら彼でも逃れられない筈だ。
「終わった?」
『…そうみたい。』
それを聞いて地面に寝転んで
「あ~もうクタクタだよ~。つかれた~」
魔力もそうだけど疲労が凄い。
このままベッドで横になれたら直ぐに熟睡出来るくらい疲れている。
「でも…。」
泣いて喜ぶユーリと抱きつくレヴィや近くで笑顔のシュテルとディアーチェを見て
「これで良かった…んだよね。」
仰向けになって両手をグーに握って上に挙げる。
ユーリを含めてシュテル、レヴィ、ディアーチェ…誰も欠けずに助けられた。
こっちでユーリと初めて戦った時から元世界のなのは達家族や友人の助けがない状態で彼女を助けられるのか? 本当に心配だったからその喜びもひとしおだった。
暫くして救護班が来て毛布と冷たいスポーツドリンクを貰った。
ヴィヴィオは一気に飲み干してフゥっと息をつく。
そこに毛布を羽織ったシュテル達が歩み寄る。
「まさか魔法まで指定しての同時攻撃を言われるとは思いませんでした。」
「どうしてボクが使えるの知ってたの? 王さまとシュテるんをビックリさせようと秘密にしてたのに。」
「う~ん、それは…ヒミツかな♪」
顔をぐいっと寄せてジト目で迫ってくるレヴィに視線を合わせないように目をそらす。
こっちじゃアリシアしか知らないだろう。異世界の彼女達が同じ様にユーリを助ける為に使った魔法だったということは…。
「同時砲撃であのような相乗効果があるとはな…貴様のおかげだ。礼を言う。それと…船で言った言葉についても詫びよう。」
「はい、あれであなたのことがわかりました。我等やユーリ、アミタ、キリエを知っている理由も、あの場で言えなかった訳も含めて…。」
「えっ? えっ? 何の話? ヴィヴィオのこと? 王さま、シュテるん、何の話?」
レヴィは意味がわからず2人に聞いている。
「アハハハハ…うん♪ ありがとう。」
満面の笑みで頷いた。
その時、少し離れた場所で空から沢山の光が降り注ぐのが見えた。その光は再び空に還る様に何本もの光の柱を生み出した。
幻想的な光景に私は立ち上がって空を仰いだ。
「わぁ~♪」
「…はやての魔法ですね。」
「ウロボロス…だな。」
「あれが…綺麗…」
白色の光がこの地を鎮めるかの様に幻想的な光景を作り出していた。
「フィル・マクスウェル所長、あなたを逮捕します。」
フェイトはフィルに告げる。
大型起動外殻は全て破壊し、全ての生産拠点を押さえ、イリス全員を逮捕した。事件の主要容疑者である彼を逮捕すれば終わる。
既に彼はブラストカラミティの直撃をうけて四肢と下半身を失い、量産されたイリスの様に機械で作られていなければ絶命しかねない姿になっている。
「…逮捕ね…記憶を移植したと言ったろう? イリスの根幹システムも私の意思もバックアップがあるとは考えられないかな?」
(バックアップ…まさかっ!!)
『テラフォーミングユニット、イリス。資源の少ないエルトリアでも作られる技術。資源が豊富なここでなら…』
フェイトの脳裏にある予想が生まれる。バックアップがあればイリスも彼も何度でも作られる。
「っ! やめてくださいっ! 今ならまだ…」
「間に合わないよ、何も…空をごらん」
振り仰ぐと一際光る星が1つ。広域結界の中からそこまで光って見える星は…ない。
「この星にも衛星技術があって良かった。イリスがここを訪れる刻に種を仕込んでおいた…」
「イリスを生み出す為の素材をね」
フィルの言葉を聞いて本部が宇宙空間に設置したセンサーを動かす。そこには他の人工衛星と全く形状の違う大きな物体があった。
「衛星砲だよ。今はここをちょうど狙える位置に来ている。小型だがこの街を吹き飛ばすくらいは容易いよ。」
「あなたはっ!」
フィルはまだ諦めていなかったのだ。
「取引といこう…」
突然空に2つの光が飛び立つ。
「何っ? 何か起きてるの?」
救護班から軽食を受け取っていたヴィヴィオは何が起きたのか直ぐには理解できなかった。
局員の1人が何かの連絡を聞いていて『衛星砲だと…』と口にしたのを聞く。
直後目の前にウィンドウが現れてアリシアが映る。
「何が起きて…」
『ヴィヴィオ、私をフェイトの所に連れてって。急いでっ!!』
「わ、わかった。」
事件はまだ終わりじゃない。
緩んでいた気持ちを再び引き締め私は親友の下へと飛ぶのだった。
~コメント~
ユーリ救出作戦が無事成功して喜ぶヴィヴィオ。もしDetnationでエグザミアが出ていたら話は変わったのかなと思います。
前話のシュテル・レヴィ・ディアーチェのトリプルブレイカーの台詞ですが、刻の移り人からではなく、GearOfDestiny(PSP版)での3人の必殺技からです。
「刻の移り人」ではユーリに肩を貫かれて気を失っており、異世界のシュテル達から魔法を含めて教わったのでしょう。
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