5話 感染
- キャロSS 守りたいものはありますか? > 第01部 さよなら
- by ima
- 2007.09.03 Monday 17:41
「先日の事故が気になって解析していたのですが」
管制室に入ったはやて達を待っていたのはシャリオだった。全員が集まった所で話を切り出す。
「リイン曹長の指示でキャロが作った封印魔法は完全に動作していました。しかし、このロストロギアは封印魔法をトリガーにして一定時間で発動を促す『アンチレリーズ系』の魔法がかけられていた様です。丁度封印直後に発動した形跡が・・・私も色々調べてやっとわかった程小さなものです」
キャロがロストロギアを封印した直後に小さな魔法陣が微かに見えた。
管制室に入ったはやて達を待っていたのはシャリオだった。全員が集まった所で話を切り出す。
「リイン曹長の指示でキャロが作った封印魔法は完全に動作していました。しかし、このロストロギアは封印魔法をトリガーにして一定時間で発動を促す『アンチレリーズ系』の魔法がかけられていた様です。丁度封印直後に発動した形跡が・・・私も色々調べてやっとわかった程小さなものです」
キャロがロストロギアを封印した直後に小さな魔法陣が微かに見えた。
「そして、このロストロギアはこの六課を狙って仕掛けられた可能性があります」
「「「ええっ!」」」
驚くなのは達にはやてがシャーリーの後を継ぐ
「あくまで可能性や、しかしこれは捜査官としての勘みたいなものもあるんやけど。発見の報告が曖昧なんや・・・いつもならある程度情報源はわかるんやけど。これはレリック事件を担当する六課の妨害って線もあるから、教会と陸士部隊・本局からの調査を依頼したよ。続けてシャーリー」
「はい、それで・・・これが本題なのですが・・」
少し話づらそうにするシャーリー
「発動後、ロストロギアは紛失したを報告を受けています。それで・・・発動直後の映像を解析していたところ・・・キャロに・・」
「まさか・・・」
フェイトは前より持っていた不安から聞き返す。存在しない人格と過去の記憶。そしてリンカーコアの機能低下、これらを説明付けられる可能性のあるもの・・・
シャーリーは何も答えずに、映像の中では、発動直後の映像からキャロの部分を拡大する。その中では爆風を押さえるキャロが映っていた。
「あれ?今キャロの中に?」
「ええっ?何も見えなかったわよ、シャーリーさんもう一度お願いします。できればもう少しゆっくり」
愕然とするフェイトの前でスバルとティアナが映像を見つめる。無言で映像を戻し再び再生するシャーリー
「そんな・・・・まさか・・・・」
「キャロの中に・・・」
「・・・入っちゃった・・・」
「・・・・感染型ロストロギア・・・・」
はやてがポツリと呟く
「はやて部隊長、感染型というのは?」
ティアナが聞くとはやてはフェイトの顔をみて黙った。蒼白になるフェイト
「はやて部隊長?フェイト隊長?」
「・・・・・・・文字通りロストロギアの感染型タイプ。ロストロギアはどんな形であれ『形』として持ってるのがほとんどなんだけど、希に形状を持たずに術者に寄生するロストロギアがあるんだ・・・」
2人に代わって答えるなのは
「それじゃ、キャロは・・・」
「うん・・ロストロギアに取り込まれてると思う。でもねっ、このタイプって術者に抵抗力があれば取り込まれることもないし、取り込まれても術者の魔力が戻れば追い出される事が多いの・・・」
フェイトはスカートの裾を握りしめて
「だから、あの時爆発させることでキャロの抵抗力を弱め、更に魔力を急激に使わせることでリンカーコアの縮小を狙った・・・・」
スバルがフェイトの方へ振り向くとフェイトは怒りを抑えるように震えていた。はやてが再び継いで
「キャロが回復して魔力が戻れば元に戻るかも知れんし、どんなタイプなのかも判ってない。もちろん既に本局へ調査依頼を出してるからユーノ君あたりが探してくれてると思う。」
「それでエリオを・・・」
納得したようにティアナが呟いた
「そうや、エリオは素直すぎるから今の話を聞くと今までのキャロと同じ様に接するんは無理やと思う。でも、誰も知らんで事態が進むのもマズイ。だからスバルとティアナはこの事を隠しつつ一緒にいたってな」
「はいっ!でも少し後ろめたいです・・・」
「後で謝れば良いわよ。それより、感染型ってことは・・」
ティアナが考えたのは次の手だった。合わした様になのはが付け加える。
「そう、六課を狙ったのであれば近いうちに相手が動くって事。そしてそれはレリックと関係している可能性も捨てきれない。フルバックの居ない今の状況であの召喚師が出てくると正直きつい。ティアナ・スバルは気を引き締めていてね」
「「はいっ」」
スバルとティアナに檄を飛ばしたなのはは、自らの予想だけは当たらないことを心の底から願っていた。
ここはミッドチルダより遠く離れた世界。
そこには青々とした草原に暖かな陽の光と心地よい風が吹き抜けていた。
「♪~~♪~~♪~」
草原から歌が聞こえる。透き通った水の様に風の音とハーモニーを奏でていた。
「♪~~~♪~~」
そして、その歌声の元は・・・草原に横になった少女の口から紬がれていた。気持ちよさそうに歌う少女に近づく影。少女の隣にいた女性が影に気づいて耳を足音の方に向ける。
「キャリア、ここにいたのかい」
「♪~っ!お父さん!びっくりさせないで」
「ゴメンゴメン、ここはどうだい?」
少女=キャリアの横に座る父
「うん、すっごく気持ちいいよ。前の海の近くも良かったけど、こっちも好き♪風が歌ってるんだもん。ね!」
「そうですね。いい風です」
キャリアは目を閉じて風が通り過ぎて行くのに身を任せていた。とても気持ちよさそうに
「風が?そうだね・・・本当に良い歌だ」
キャリアが父の瞳を見つめて
「お父さん、ありがとう。すっごくうれしい。でも、お仕事大丈夫なの?」
「ああ、お父さんの仕事はここでも出来るから。キャリアが元気だったら・・・そうだ、そろそろ薬の時間だよ」
ハッとするキャリア
「!もうそんな時間?一緒に帰ろ!」
パッっと立ち上がって父と隣の女性の手引っ張りあげ、そして
「それじゃ、家まで競争!」
とキャリアは駆けだして行った。キャリアが家の方に駆けて行くのを見ながら隣の女性が
「キャリアはここが凄くいいみたいです。以前の様に発作も起こさなくなりました。全てマスターのおかげです」
「いや、僕はキャリアが元気で笑ってくれるなら、それが一番の報酬だよ」
『・・・そう・・キャリアが元気なら・・・』
それはミッドチルダより遠く離れた世界の話
「「「ええっ!」」」
驚くなのは達にはやてがシャーリーの後を継ぐ
「あくまで可能性や、しかしこれは捜査官としての勘みたいなものもあるんやけど。発見の報告が曖昧なんや・・・いつもならある程度情報源はわかるんやけど。これはレリック事件を担当する六課の妨害って線もあるから、教会と陸士部隊・本局からの調査を依頼したよ。続けてシャーリー」
「はい、それで・・・これが本題なのですが・・」
少し話づらそうにするシャーリー
「発動後、ロストロギアは紛失したを報告を受けています。それで・・・発動直後の映像を解析していたところ・・・キャロに・・」
「まさか・・・」
フェイトは前より持っていた不安から聞き返す。存在しない人格と過去の記憶。そしてリンカーコアの機能低下、これらを説明付けられる可能性のあるもの・・・
シャーリーは何も答えずに、映像の中では、発動直後の映像からキャロの部分を拡大する。その中では爆風を押さえるキャロが映っていた。
「あれ?今キャロの中に?」
「ええっ?何も見えなかったわよ、シャーリーさんもう一度お願いします。できればもう少しゆっくり」
愕然とするフェイトの前でスバルとティアナが映像を見つめる。無言で映像を戻し再び再生するシャーリー
「そんな・・・・まさか・・・・」
「キャロの中に・・・」
「・・・入っちゃった・・・」
「・・・・感染型ロストロギア・・・・」
はやてがポツリと呟く
「はやて部隊長、感染型というのは?」
ティアナが聞くとはやてはフェイトの顔をみて黙った。蒼白になるフェイト
「はやて部隊長?フェイト隊長?」
「・・・・・・・文字通りロストロギアの感染型タイプ。ロストロギアはどんな形であれ『形』として持ってるのがほとんどなんだけど、希に形状を持たずに術者に寄生するロストロギアがあるんだ・・・」
2人に代わって答えるなのは
「それじゃ、キャロは・・・」
「うん・・ロストロギアに取り込まれてると思う。でもねっ、このタイプって術者に抵抗力があれば取り込まれることもないし、取り込まれても術者の魔力が戻れば追い出される事が多いの・・・」
フェイトはスカートの裾を握りしめて
「だから、あの時爆発させることでキャロの抵抗力を弱め、更に魔力を急激に使わせることでリンカーコアの縮小を狙った・・・・」
スバルがフェイトの方へ振り向くとフェイトは怒りを抑えるように震えていた。はやてが再び継いで
「キャロが回復して魔力が戻れば元に戻るかも知れんし、どんなタイプなのかも判ってない。もちろん既に本局へ調査依頼を出してるからユーノ君あたりが探してくれてると思う。」
「それでエリオを・・・」
納得したようにティアナが呟いた
「そうや、エリオは素直すぎるから今の話を聞くと今までのキャロと同じ様に接するんは無理やと思う。でも、誰も知らんで事態が進むのもマズイ。だからスバルとティアナはこの事を隠しつつ一緒にいたってな」
「はいっ!でも少し後ろめたいです・・・」
「後で謝れば良いわよ。それより、感染型ってことは・・」
ティアナが考えたのは次の手だった。合わした様になのはが付け加える。
「そう、六課を狙ったのであれば近いうちに相手が動くって事。そしてそれはレリックと関係している可能性も捨てきれない。フルバックの居ない今の状況であの召喚師が出てくると正直きつい。ティアナ・スバルは気を引き締めていてね」
「「はいっ」」
スバルとティアナに檄を飛ばしたなのはは、自らの予想だけは当たらないことを心の底から願っていた。
ここはミッドチルダより遠く離れた世界。
そこには青々とした草原に暖かな陽の光と心地よい風が吹き抜けていた。
「♪~~♪~~♪~」
草原から歌が聞こえる。透き通った水の様に風の音とハーモニーを奏でていた。
「♪~~~♪~~」
そして、その歌声の元は・・・草原に横になった少女の口から紬がれていた。気持ちよさそうに歌う少女に近づく影。少女の隣にいた女性が影に気づいて耳を足音の方に向ける。
「キャリア、ここにいたのかい」
「♪~っ!お父さん!びっくりさせないで」
「ゴメンゴメン、ここはどうだい?」
少女=キャリアの横に座る父
「うん、すっごく気持ちいいよ。前の海の近くも良かったけど、こっちも好き♪風が歌ってるんだもん。ね!」
「そうですね。いい風です」
キャリアは目を閉じて風が通り過ぎて行くのに身を任せていた。とても気持ちよさそうに
「風が?そうだね・・・本当に良い歌だ」
キャリアが父の瞳を見つめて
「お父さん、ありがとう。すっごくうれしい。でも、お仕事大丈夫なの?」
「ああ、お父さんの仕事はここでも出来るから。キャリアが元気だったら・・・そうだ、そろそろ薬の時間だよ」
ハッとするキャリア
「!もうそんな時間?一緒に帰ろ!」
パッっと立ち上がって父と隣の女性の手引っ張りあげ、そして
「それじゃ、家まで競争!」
とキャリアは駆けだして行った。キャリアが家の方に駆けて行くのを見ながら隣の女性が
「キャリアはここが凄くいいみたいです。以前の様に発作も起こさなくなりました。全てマスターのおかげです」
「いや、僕はキャリアが元気で笑ってくれるなら、それが一番の報酬だよ」
『・・・そう・・キャリアが元気なら・・・』
それはミッドチルダより遠く離れた世界の話
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