第2話「私が消えた日」

「フェイトさん、今日はご機嫌ですね」

 時空管理局、本局にある部屋でフェイト・T・ハラオウンは報告書をまとめていた。
補佐のシャーリー、シャリオ・フィニーノに言われて歌を口ずさんでいたのに気づく。

「ごめん、迷惑だった?」
「いいえ、フェイトさんがご機嫌だなって。今日は何かあるんですか? もしかして、後で誰かとデートの待ち合わせをしていて夜はそのまま一緒にキャーッ!!」

 時々彼女のノリについて行けない時がある。
 そういう時は影に狸娘と噂される親友の影が見えるのだけれど…
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第1話 「彼女の瞳は虹彩異色」

「今晩、何しようかな~♪ おはようございま~す。」
「お、おはよう。」

 ある日の朝、閑静な住宅街を歩く少女の姿があった。
 誰かとすれ違う度に挨拶をして笑顔を振りまいている。笑顔で返す人、驚きつつ挨拶する人と色々いたが、少女と挨拶を交わした後皆いつもより少しだけ笑顔になっていた。
 そう、私こと高町ヴィヴィオはそれ程今夜を楽しみにしていたのだ。
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第0話「胸に秘めた心」

「ねぇ、一緒にお出かけするの久しぶりだね♪」
「うん、ママあ~ん」
 手に持ったソフトクリームを私は隣にいる彼女に近づける。ペロッと少し食べた後
「美味しいね。おかえし、ア~ン」

 彼女の持ったソフトクリームを私も食べる。その時彼女の笑顔が私の記憶にあったもう1人の彼女と重なった。デジャヴ? ううん、そうじゃない。私にとって大切な人。

(今頃…どうしてるかな? 私達みたいにお出かけしてるのかな)
 

 世界は必然が重なって出来ている。

 いくら偶然と思っていても、必ず何か意味があってそれがある。

 もしその瞬間の必然が幾つもあった時、他の必然を見られたら

 それは夢? 

 そうかも知れない

 そうじゃないかも知れない

 それが判るのはあなただけなのだから
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