第33話「魔法のない異世界」

「なのは…ヴィヴィオ…」

 アリシアは上を仰ぎながら呟く。
 ヴィヴィオとなのはの戦い…魔力のない世界ただ遊ぶ為の体感ゲームだった筈なのに…

「ヴィヴィオ…」

 聖王ヴィヴィオの方を見る。彼女もこんな事を望んだ訳じゃ無いのに、私のせいで…。

「みんな…ごめん。」

 私が、止めなくちゃいけない…。
 項垂れたい気持ちを振り切りただその時を待つ。


「キャアアッ!!」
「アリシアちゃんっ!」
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第32話「もう1人の使い手」

「何にせよこのままではブレイブデュエルに影響が出る。」
「話するにしても1度落ち着かせんと…」

 ディアーチェとはやてが上空を見る。運良くかこっちに流れ弾は届いていない。

「2人ともスキルカードを使っていませんが、様子から見て結晶からの力を用いているのは変わりません。私達のスキルカードも少しは通用する筈です。ですが…」

 あの速度で戦われたら目で追えないシュテル達には打つ手がない。

 
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第31話 「アリシアの過ち」

「何が起きているのです?」

 ドームに入ったシュテルは誰ともなく聞く。
 グランツから全員ここに来るように言われ、リインとアギトと一緒にここへ来る途中でアミタ達の激戦を外からルシフェリオンブレイカーを放って頭を冷やさせて、遅れながらも辿り着いた。
 遠くで誰か2人が戦っている様だけれど、誰かはわからない。
 凝視すると西欧風の鎧姿のヴィヴィオと先のジャケット姿に似た大きくなったヴィヴィオが戦っている。何故彼女が2人居るのか?
 状況がいまいち掴めない。
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第30話「逆鱗」

「ここが…」

 グランツによって別の場所に移動したヴィヴィオの目の前に広がっていたのは大きなドーム状の部屋だった。

「ここがブレイブデュエルの中枢だ」

 辺りに魔力が満ちている。意識しなくてもリンカーコアの鼓動がわかる。
 無機質に広がる部屋、その中心に大きなカプセルがありそこから木の根の様にケーブルが伸びている。そしてそのカプセルの中には大型の赤い結晶。大きさは違うけれど見覚えのある結晶体…

「レリック…」
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第29話「家族として、家族の長として」

「ここを右、次は左斜め上っ!」

 水中、森林地帯、宇宙空間、古代遺跡の中、平原、次々と色んな世界に飛び込んではインパクトキヤノンでこじ開け突き進む。
その速度に飛行速度の遅いアリサやすずかは追いかけるのが精一杯だった。

「ちょっとは私達の事考えなさいよっ!!」
「ごめん、急がないと…アリシアが危ないの。次は左下、でそのまま急降下っ」
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第28話「アリシアが消えた日」

 その凶報が届いたのはヴィヴィオがはやてやシグナム達と八神堂を閉め家に帰ろうとしている時だった。

【PiPiPi…】

 店から出てきたヴィヴィオに続いてはやてが出てきた時、携帯が鳴る。

「もしもし~八神です。え? はい、今一緒に居ますよ。」

 彼女がヴィヴィオの方を見ている。相手はグランツかシュテル・ユーリだろうか?

「ヴィヴィオちゃん、T&Hのリンディさんから代わってって」
「私?」

 何だろう? 先に使っていたブレイブホルダーは返したし、ブレイブデュエルを手伝っていた時も何もなかった。
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第27話「フェイトの目指す先」

「これは誰にも真似出来んね」

 古書店側のカウンター横に置かれたモニタでグランツ達の様子を見ながらはやては苦笑する。
 ブレイブデュエルではヴィヴィオがテストモードで何度も魔法を使っていた。普通に使うだけであれば特に気にもならないのだけれど、その使い方が凄かった。
 シュテルから借りたスキルカードは遠近様々だった筈なのに、彼女にかかると炎が彼女と一緒にダンスを楽しんでいる様に見えてしまう。同じカードをはやてが持っていてもこんな風に使う事は出来ないだろう。ヴィヴィオから前に聞いた魔法世界から来たという言葉を思い出す。

「本当に魔法使いなんやね~」

 誰ともなく呟いた。
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第26話 「帰って来た聖王」

 ヴィヴィオがグランツに頼まれテストをしていた頃、元世界ミッドチルダのある住宅街を彷徨っている女性が居た。

「この辺りだった筈ですが…」

 シスター姿の彼女は既に2時間近く辺りを彷徨っている。彼女が私服姿であれば誰かが声をかけていたか不審者と間違われ管理局に連絡されて警ら員が来ていただろう。だがシスター姿だったが為に宗教活動の一環だと思われ誰も声をかけず、逆にかけられるのを避ける様に離れられていた。


 
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第25話 「虹の源」

「へぇ~そんな事あったんだ。偶然って凄いね。」

 その夜、ヴィヴィオははやての電話を借りてなのはの携帯に電話していた。相手は勿論アリシアだ。
 アリシアや士郎・恭也達の剣術がブレイブデュエルの中で使えたらデュエリスト同士の対戦でもモンスターハントでも通じるのは知っているけれど、スバル達の魔法やISがブレイブデュエルの中で実現したら楽しいと思う。

『小さいディエチが居るんだったら、スバルさんやティアナさんも居るんじゃない? ブレイブデュエルでマッハキャリバーセットアップしちゃってたら面白いよね。』

 それは確かに面白そうだ。でも…


 
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第24話「Prelude of the INNOCENTS」

「いらっしゃいませ~、あっ! こんにちは」

 お昼の賑わいも落ち着き、アリシアが桃子達と少し遅めのご飯を食べているとドアベルが鳴った。
 お客だと思って立ち上がる。でもそこに居たのは

「こんにちは」
「おっじゃましま~す♪」

 ペコリと会釈をしてシュテルと彼女の後にレヴィが元気良く入ってくる。

「こんにちは、まだ早かったかな?」
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第23話「再びの朝」

 グランツ研究所でデュエルをした翌日、翌々日とヴィヴィオとアリシアの姿は八神堂にあった。
 思った通りヴィヴィオとアリシアがここに居るのを知って八神堂のデュエルスペースには多くの子供達が集まってきた。
 はやては勿論、八神家とチヴィットが全員フォローに回ったがそれ位で収まる筈もなく、

「はやてちゃん、お手伝いに来たよ~♪」
「私達もお手伝いします。」
「すずか!、ユーリ!」
「ありがとな~♪」

 すずかとユーリが彼女達のチヴィットを連れて手伝いに来てくれた。2人は昨日のデュエルの後、こうなるのは予想していたらしい。
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