「…ねぇヴィヴィオ、私達あの事件に関わっちゃったんだよね…」
日が落ちた臨海公園で、該当の明かりが時折白波を照らす。
それを見ながらアリシアが聞いてきた。
「うん…時間は違うけど…そうだと思う。」
アミタ・キリエ達と遭遇して私達がここに転移した。
ヴィヴィオがアミティエと遭遇していた頃、アリシアはというと…
「……何が起きてるの? この世界は何?」
ビルの屋上から目の前の光景を眉をひそめながら状況を見つめていた。
エイミィが居たからフェイトとなのはが居るのは判っていた。でも…
なのはは地中から伸びてきたワイヤーで縛られて動きを抑えられ、フェイトは…
(キリエさんが居るって…どういう状況?)
新宿でエイミィと出会ってしまったアリシアはヴィヴィオと一緒に慌てて電車に乗って他の場所へと行った。
「アリシア…待ち合わせ場所の【ぺんぎん】ってなんのことだったの?」
「え…あっ!」
そう、彼女はこっちでは海鳴市から外に出ていない。図書館で見る機会はあっただろうけれど…流石に知らなかったらしい。
折角なので、駅で聞いて向かったのは動物園。
ペンギンを含めてここの動物を見せられたらと考えたのだ。
そしてそれは大成功だった。
ペンギンは勿論、色んな動物を見て目を輝かせるヴィヴィオ。その様子を見て
「そう言えば初めて雪を見たチェントも同じ顔してたな…」
来て良かったと思うのだった。
【ドンッ!】
何かに突き飛ばされた様に光球から弾き出された。
地面を転がってそのまま木にぶつかって止まる。
「イタタタタ…何?さっきの…アリシア大丈夫…? アリシアっ!?」
抱き寄せた筈のアリシアが見当たらない。ガバッと飛び起きて辺りを見回すが彼女の姿はない。
「アリシア~っ!!」
慌てて叫ぶと
「ここ~…下りるの手伝って~」