第13話「RHdの軌跡」

「ただいま~…今日1日が凄く長かった…」

 研究所に着いてアリシアはロビーのソファーにバタッと倒れ込む。

「…ごめんなさい…」 
「ううん、頼んだの私だから。ゴメンね色々疲れたでしょ。」
「…うん、少し…」

 謝るチェントに言う。
 授業内容については特に問題も起きなかったのだけれど、ヴィヴィオとチェントの違いがはっきりわかった1日だった。
 リオとコロナに学院祭の後でちょっと事件に巻き込まれてと話してフォローをお願いした。
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第11話「ヴィヴィオなの?」

「ここが…」

 ゴクッと唾を飲み込んでその敷地に入る。入って直ぐに

「お待ちしていました。所長がお待ちです。」

 小柄な女性が玄関から現れ会釈をした。

「久しぶり、チンク。」
「マリエル技官。ご無沙汰しています。」

 そう、私マリエル・アテンザはミッドチルダにある研究施設へと来ていた。
 何故私がここに来る事になったのかというのは、半日前に遡る…。
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第08話「魔法を使わない魔導師」

 ヴィヴィオ達が海鳴市に行った日の朝

「行ってきまーす。」
「行ってらっしゃい。アリシアデバイスは持って行きなさい。」
「ちゃんと持ったから大丈夫~♪」

 アリシアは玄関を出たところで家の中に声をかけて走り出した。
 練習をするのにママと約束したのは4つ

 『危ない事には関わらない。もし巻き込まれそうになったらどんな小さな事でも相談する。』
 『体を壊すような練習はしない。』
 『デバイスとペンダントはどんな時も必ず持っていく。』
 『勉強や食事の時間はきちんと守りチェントが寂しがらせない』
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