「ねぇヴィヴィオ、明日一緒にお買い物行かない?」
「えっ?」
アリシアと一緒に研究施設へと戻ってきた時、駆け寄ってきたなのはの言葉に思わず聞き返す。
「だから、明日一緒にお買い物に行こうよ。服とかアクセサリーとか見たり、一緒にアイス食べたり。それか一緒に遊びに行こう!! きっと楽しいよ。だからね!」
「ヴィヴィオ、どこに行っちゃったんだろう?」
なのは達に今までの経緯を話した後、彼女は忽然と姿を消してしまった。
何時に行けば良いかも判らないし、今日1日は休む様にシャマルからも言われているから他の時間に行ったとは思えないし…
「アリシアちゃん、ヴィヴィオ見なかった?」
「なのはさん? 私も探してまして」
施設の中をうろついていると、なのはから声をかけられる。
「そうなんだ、ヴィヴィオ見かけたら私が探していたって」
「わかりました」
そう言うと、なのはは休憩室の方へ歩いて行った。
「遅いぞ~ヴィヴィオ」
「待ってたッスよ♪」
ヴィヴィオがアリシアと共にロビーに顔を出した時、ロビーには椅子が円状に並べられていた。手前に空いた席が2つ、ここに座れと言うことらしい。
「ごめんなさい。プレシアさんの所に寄ってたから…」
「かまへんよ。ヴィヴィオ…教えてくれるか? ここで何が起きてるか」
はやてがそう言った時、全員の視線がヴィヴィオに集まった。
(向き合う為の最初の1歩…)
「ヴィヴィオっ!!」
「なのはママっ」
小1時間後ヴィヴィオがウェンディ達と話しているとなのはが駆け込んで来た。
肩で息をしている。余程急いできたらしい。
ヴィヴィオの声を聞いて再びこっちに走ってきたけれど、あと2、3歩のところで立ち止まってしまう。
「ヴィヴィオ…」
見せたくない格好…ヴィヴィオの姿を見てなのはも痛々しそうに顔をしかめた。
「ここは…あれっ?」
クラナガンにあるショッピングモールで高町なのはは気がついた。
「私…どうしてここにいるの」
何かを買いに来たと思うのだけれど、何を何処に買いに来たのか全然思い出せない。
ど忘れにも程がある。
「レイジングハート、私ここに何しに来たか覚えてる?」
【Sorry I don't understand it, too.There's an omission in my memory partly】
ずっと一緒のレイジングハートも判らず、記録が混乱している。
「レイジングハートも?」
2人…1人とデバイスは顔を見合わせて首を傾げていた。
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