「ん~っ」
ベッドで目覚めて伸びをする。
レヴィの朝は早い。
早く起きて何かするわけではないけれど寝ていては勿体ないと考えるのが彼女だったりする。
「シュテル、王様、ユーリ、朝だよー…そっか」
部屋内で眠る3人を起こそうと声をかける。しかしその声に応える者は誰も居なかった。
皆出かけてしまったからだ。
「こっちも同じです。」
看板を見ながらユーリは迷わず着いた事に喜んだ。
数日前、ディアーチェが会わなければならない人が居ると言って居候中のテスタロッサ家から離れた。翌日シュテルも何か想いがあったようで高町家に行くと離れた。
そしてユーリもこっちに来てから行きたい場所があるとプレシアに伝えた。
翌日、プレシアから移動方法とパスを貰い幾つかの交通機関と転送ゲートを使いその地へ向かった。
「全く…手間取らせおってからに…」
古ぼけた教会の前に立ったディアーチェはため息混じりにぼやいた。
ここに辿りつくまで酷い行程だった。
3日前、プレシアに頼み移動方法を教えて貰い、管理局、聖王教会のパスを受け取ってテスタとっさ家を離れた。
八神はやてに話をすれば簡単だったのだろうが、まだ彼女と顔を会わせる気になれなかった。だがそれが思わぬ影響を及ぼした。両方とも巨大な組織だからなのか経由世界まで話が通っていなかったのだ。
住宅地の郊外にある公園で、1人の少女が目を瞑って立っている。
彼女の近くには女性が2人いるだけで周りには人気がない。
公園一帯が何重もの強力な結界にも包んでいるからだ。
そして公園中央に居る少女の頭上には彼女の背丈程もある虹色の光球が浮かんでいた。
光球の周りでは何かが微かに煌めき、光球に吸い込まれていく。
その様子を女性達は静かに見守る。
やがて光球は徐々に小さくなり霧散した。
「フゥ…どうだった?」
少女は瞼を開き2人を見る。女性の1人がもう1人の方を見ると
「うん、良い感じだけど、まだ魔力を集めきれてないかな」
「う~ん…」
「でも前より凄く良いよ。少しずつ集められるようになろう♪」
「うん♪」
そう、私高町ヴィヴィオはなのはママとフェイトママに魔法の練習を見て貰っていた。
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