「マテリアルからの魔力反応が消えました。海鳴市上空の結界も全て消滅。もしかして事件解決?」
ヴィヴィオによって多重結界は破壊され、海鳴市上空で確認されていた結界消え、今はアースラが作った広域結界だけが残っている。
「そうね…まだ終わりじゃないけれど。アルカンシェル停止と本局に連絡を、使わずに済んで良かったわ…本当に。」
なのはやフェイトの目の前で友人を撃たずに済んだのも本当に良かった。椅子に腰を下ろす。
「ヴィヴィオちゃんとはやてちゃん、移動し始めました。これは臨海公園かな?」
「ヴィヴィオ、ヴィヴィオ…無茶しないでって言ったのに…おねがい、返事してよ…」
デバイスは沈黙を守ったまま。
もう何度呼び続けたかわからない。
項垂れるアリシア。
涙で濡れた瞼を開いた時、部屋中に蒼い光が広がっていた。
「…蒼い…光?…」
そしてそれはある1カ所から放たれているのに気付く。
「それ…何?」
「クロスファイアァアシュートッ!」
魔法弾を撃ち出しながら、集束させたクロスファイアシュートを紛れさせてフェイトそっくりのマテリアル-雷刃の襲撃者 と距離を取りつつ、なのはそっくりのマテリアル-星光の殲滅者 と距離をつめる。
(思った通り、なのは達と似た魔法を使ってる。でも…)
マテリアルが作った結界は神社周辺にしか作られていない。強度もわからないから下手に砲撃魔法を撃てないしここで戦えばどこかにいるはやてを怪我させてしまう。
「頼む、行かせてくれ。」
「ダメです。行かせません。」
「ですっ!!」
ヴィヴィオが八束神社へ向かっている頃、八神家では3人が対峙していた。
ヴィヴィオに転送されてきたリインフォースが再びはやてを助けに行こうと外に出ようとしたのだが、それを見てアリシアとリインが遮ったのだ。
力押しで動かれたらアリシアとリインでは止められない。でも2人は1歩も退く気は無いし彼女を1歩も外へ出すつもりはなかった。
「チェックも終了。はやてちゃん達も夕方の練習そろそろ練習終了かな。あれ、なんだろこれ?」
いつもの様にチェックを終えそろそろはやて達の午後練習が終わる頃だと通信を待っていた時、海鳴市のチェックをしていたエイミィが最初に気づいた。
海鳴市の一角に小さな結界があったのだ。
一体誰が? 最初はクロノかフェイトだと思ってハラオウン邸をモニタで見るが2人とも家にいるしデバイスは起動すらしていない。
なのはもヴィヴィオと一緒に家にいる。八神家の面々も自宅でそれぞれの時を過ごしているらしく八神家に反応が集まっていて、はやてとリインフォースは練習をしている。
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