第15話「GIFT」

 八神堂で本を読みたいと言ったヴィヴィオと別れて一足先にグランツ研究所に来た私はブレイブデュエルのプレイルームの片隅で桃子さんの作ってくれたサンドイッチを食べたながらデュエルの様子を眺めていた。
 今日はウィークリーイベントの日らしくプレイルームは多くの少年少女達が遊びに来ている。

「こんなに増えたんだ…」

 グランプリは10倍位増えたって聞いていたけれど、毎週開かれるイベントですらこれだけ沢山来ているなんて…。

「これだけ居たらフェイトと間違われちゃいそう、リボン外そうっと。」

 呟きながら両サイドでまとめていた髪を下ろして後ろでまとめた。
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第14話「4人の共同作業」

「食材は全部揃えてくれてるから人手だけで大丈夫。メニューはディアーチェから聞いてって…」
「何を作るつもりなのかな?」

 私達は八神堂を出て再びグランツ研究所へと向かっていた。

「これから大人数用となると絞られるな…。まぁこっちの私もディアーチェの料理の腕は認めてたから、とにかく急ごうか。」

 グランツ研究所の奥にあるフローリアン家の居住エリア、その中のキッチンに着いた時
 そこでは何体ものチヴィットを使いながらディアーチェが食材を切っていた。
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第13話「守る為の剣」

「士郎さん、恭也さん遅くなってすみません。」
「いいや、大切な話があるってヴィヴィオちゃんから聞いたからね。そちらは?」
「下の子に似ている…」
「紹介します。私達の世界の八神はやてさんです。下に居るはやてが…異世界で大人になった感じですね。」
「初めまして時空管理局ミッドチルダ地上本部司令 八神はやてです。高町士郎さん、恭也さんですね。今日は来ていただいてありがとうございます。」

 はやてさんは管理局ということでピッと敬礼をした後、失礼しますと士郎の対面に座った。
 私も隣の恭也さんの対面に腰を下ろす。

 
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第12話「最初の1歩」

「シグナム、ヴィータ、リイン…留守番を頼むな。シャマルとザフィーラ、アギトにも伝えといて。明日の夕方頃には戻ってくるから。」

 はやてさんは何度目かため息をつきながら庭でヴィヴィオの肩に手を添える。その手を私はつかんで反対側の手でヴィヴィオの手を握った。
          
「お気をつけて」
「行ってらっしゃい」
「アリシア、見事だった。後は任せる。」

 シグナムさんに褒められて私は強く頷く。

「はい!」
「じゃあ行くよ~っ!」

 ヴィヴィオが悠久の書を開くと虹の光球が現れ私達にぶつかり、私達は時間軸を超えた。
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第11話「作戦開始」

 今日は学院がお休みの日。
 私、アリシア・テスタロッサはいつもの朝のトレーニングを終えた後、家族と朝食を食べていた。
 待ちに待ったお休み、今日はヴィヴィオと一緒に異世界、ブレイブデュエルの世界に遊びに行く日。
 ここの所、週に1~2度しか行けなくて行っても夕食迄には帰らなくちゃいけないから思いっきり遊べていない。
 でも今日と明日はお休みで思いっきり遊べる! 
 そして今日は色々考えていることがある。
 その1つが

「ママとチェントも一緒に行かない? リニスも連れて」

 私だけじゃなくてみんなも一緒に。
 私やヴィヴィオ、フェイトとなのはさんを連れて行っただけでもブレイブデュエルは大きく変わったのだから研究者のママが一緒に行けば新しい可能性も生まれるに違いない。
 
 
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第10話「私達にできることVerV」

「…あっ、フェイトママ…アリシアだけど」

 夕食後、一緒にお皿を洗っているフェイトに私は思い出したように言った。

「姉さんがどうしたの?」
「アリシア…Stヒルデ初等科の生徒会長になっちゃうかも…」
「生徒会長? Stヒルデ学院初等科の?」
「うん…」
「アリシアが生徒会長になるの? すご~い♪」

 一足先にリビングで休んでいたなのはも聞いていたみたいで話に加わる。

 
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第09話「私達ができることVerA」

 お風呂に入って体がほかほか暖まった私達はパジャマに着替えてダイニングに戻った。

「丁度出来たところよ、一緒に食べましょう。」

 今日のご飯はクリームシチューだ。
 私の家ではミッドチルダの料理よりも管理外世界、特に日本の料理が良く出る。魔法文化ではあるけれどそれ以外の所では似ている所も多いし、食材も近い物が多い。
 聞いた話じゃフェイト達がこっちに引っ越した後も食材をわざわざ取り寄せたりしているらしい…。
 兎も角そんな訳で私達も大好きだったりする。

「「いただきま~す♪」」

 そしてこの時は私達の家族の団欒の時間。


     
     
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第08話「家族の団欒VerV」

『ヴィヴィオ、アリシアとフェイトのデュエルが始まりますよ』
 
 ブレイブデュエルの中でアインスさんと一緒にスキルカードの練習をしていたら新しいウィンドウが開いてユーリが映った。

「少し休憩して続きは戻ってしようか」
「はい」

 アインスさんに頷いてゲームから出ると直ぐにアリシアとフェイトのデュエルが始まった。
 高速戦を得意とする2人だから内容もスピード勝負になるだろうと思っていたけれど…

「アリシア…研究されてるね~」
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第07話「家族の団欒verA」

「ごめ~ん、遅くなっちゃった。」

 プレイルームからプロトタイプシミュレーターがある部屋に行くとヴィヴィオがユーリとアインスさんと話していた。
 声をかけると2人は私の方を向く。

「私達もデュエルを見ていたんですよ。すっごく興奮しました~。」
「流石だね~、あんな方法は思いつかないよ。」
「エヘヘ、出来るかなって思ってやってみたら上手く出来た。これで8連勝♪」

 Vサインをして笑う。
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第06話「ブレイブデュエルの世界でVerV」

 私とアリシアが急いで教室に戻ると誰も居なかった。みんな先に行ってしまったらしい。

(急がなくちゃっ!)
 
 慌てて体操着を持って更衣室へと向かう。
 次の授業は体育、更衣室にも誰も居なくて更に慌てて中に入り急いで着替えた。
  
 私は運動があまり得意じゃない。静かな場所で沢山の本に囲まれながら毎日違う世界を思い浮かべる方が好きだったりする。だから体育の授業は少し体を動かす位で息が乱れそうになると休憩していた。
 でも2年前に時空転移に目覚めてからはそんな事は言ってられなくなってきた。
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第05話「ブレイブデュエルの世界でVerA」

 午後最初の授業は体育だ。教室に戻るとみんな先に行ってしまったらしく、慌てて服を持って更衣室へ向かった。着替えた後グラウンドに集まる。
 食べて直ぐに体を動かすのはどうなの?と不思議で仕方ないけれど、考えれば普通に授業を聞いていると夢の世界に行く生徒も多いから体を動かした方がいいのだろうと勝手に推測する。
 私は魔法を使わないで体を動かすのは結構好きだったりする。
 この前ヴィヴィオの家にお呼ばれした時にその事を話したらフェイトも運動が得意だったとなのはさんから聞いた。
 男子女子が交ざってゲームをしたりするとどうしても女子の方が苦手な子が多い。
 なのはさんやはやてさんはそっちの方に入っていて、フェイトやすずかさんはそういう時、大活躍だったそうだ。
 聖祥に居た頃を思い出す。体育という授業はみんなで一緒に何かをする感じだった。でもStヒルデでは魔法具を使わない限り思い思いのグループに分かれて何かで遊ぶ。
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第04話「私の可能性VerV」

「人気者は大変だね~♪」

 ヴィヴィオは息を整え少し乱れた髪を直しながら自分の席にバッグを置いてアリシア達の所へ行く。

「ねぇ…最近また増えてない?」

 1番多かったのは映像が公開されて1週間位経った頃。私はジュエルシード事件の映像でアリシアに集まる生徒達を見ていたけれど私が演じたはやてさんの出番は多くても魔法も戦闘シーンも少なかったし、またアリシアがもみくちゃにされるのかなと思っていた。
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第03話「私の可能性VerA」

 教室で授業の準備が出来た頃

「ごきげんよう~」
「あい変わらず早いね~」

 クラスメイトのリオとコロナが入ってきて私に声をかけた。
「ごきげんよ~、あれ? ヴィヴィオは?」

 一緒に登校してきていると思っていた彼女が見当たらない。私が聞くと彼女達は苦笑いしつつ答える。

「あ~…」
「前で捕まってる。」

 どうやら私が着いた時よりも待っている生徒が増えていて、彼女は相手をしているらしい。
  
「おはよ…やっとついた…」
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第02話「新しい朝 VerV」

「むにゃ…」

 ミッドチルダ首都クラナガンから少し離れた所にある住宅地、その中にある家の2階にある1室にあるベッドがもぞもぞと動いた。

【Good morning.Master】
「ふぁ~…おはよ…Rhd。ん~っ!」

 ベッドから降りて背を伸ばす。こうして私、高町ヴィヴィオは目覚めた。

 私の朝は陽が昇る少し前に始まる。
 外はまだ寒いけれどこの寒さは私の寝ぼけていた頭を覚ますのに十分だった。
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第01話「新しい朝 VerA」

 夜の暗闇がもうすぐ朝日によって消されていく時間、ミッドチルダの中央部から少し北にある閑静な住宅地、その中のある家のある部屋のベッドがもそもそと動き始めた。 
 シーツが動いて起き上がった少女はまだ眠いのかその後暫く微動だにしなかったがやがて…
  
「ふぁ~…おはよ…」

 ベッドから降りた。
 これが私、アリシア・テスタロッサの1日の始まりだ。

 起きる時間は以外と早い。夏であれば朝日が昇る頃、冬であれば昇る前に起きている。
 元々私は朝が弱くて去年の今頃はまだ温々とベッドの中で夢を見ていたに違い無いし、その後も家族が起こしてくれるまで起きなかった。


 
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第42話「希望」(最終話)

「…白衣の様にも見えますが…ここに避難して隠れて出られなくなった当時の研究スタッフでしょうか…」

 人骨を見るのに慣れているのかアミタは近づいて見る。だがヴィヴィオは本や資料でしか見たことがなく、怖くて彼女の背にすら近づけなかった。
 あえて目を逸らそうと部屋の反対側の隅にあった机を見つける。
 そこで呼ばれた意味が判った。

「これ…夜天の書のページだ…」 

 ベルカ文字で書かれた紙片、千切れた風にも見えないからまるまるの1ページらしい。微弱に放たれる魔力を感じ取った。
 何て書いてあるのか読もうと紙片を手に取ると、机の上にウィンドウが現れた。
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第41話「刻の護り人」

「ただいま~。久しぶりの我が家だね~」

 正月からの4連休を過ごしたヴィヴィオとなのは、フェイトはミッドチルダの自宅に戻ってきた。
 今頃アリシアやはやて達も同じ様に家に着いた頃だろう…。 

「なのはママ、フェイトママ…ちょっといい?」

 リビングで一息ついていた2人に話しかけた。
 
 先日行っていたエルトリアで考えていた事があった。
 戻って来てからの休日中も色々考えて色々調べていたこと。その話を聞いて


 
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第40話「長女的存在の再来」

「ただいま~」

 海鳴市の案内を終えて私達が帰るとなのはとフェイトが出迎えた。用事は思ったよりも早く終わったらしい。

「おかえりなさい、寒かったでしょう?」
「イクス様、町はいかがでした?」
「とても素敵でした。でもお休みしている所が多かったので少し残念でした。」
「駅前や神社の近所以外は今日はお休みですね。4日になれば開いていますよ。」
「では最終日の楽しみに取っておきます。」
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第39話「王の意味」

「ヴィヴィオ、アリシア、用が終わりましたらこの地を案内して下さい。」

 昼食後、食器を洗うのを手伝っていた私達にイクスが言った。       
 さっきまで彼女はチェントの話を楽しそうに聞いていて私も会話に耳を傾けていた。
 本当に楽しい学院生活を送っているらしい。でもチェントの姿が見えないので辺りをキョロキョロと探す。

「チェントはプレシアと雪遊びをするそうです。ミッドチルダでは降ってもここまで積もりませんし」

 庭には雪が残っているから色々作って遊ぶらしい。

「町の案内だよね、いいよ。でもイクス、その服じゃ…寒くない?」

 彼女の服はハイネックのフリースとフレアのロングスカート。部屋の中は暖かいけれどそのままだと流石に寒い。

「平気です。外出用の服も持って来ました。」
「まさか…シスター服じゃないよね?」
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第38話「贈り物の末路」

「………」
「………」
「また…凄いとこに行ってたんやなぁ~」
「全く…無茶をして…」

 正座をさせられた私達は異世界での事件の事を話すと4人は心配半分呆れ半分といった顔をされた。

「ねぇヴィヴィオ、アリシア、事件に巻き込まれたって気づいた時にどうして教えてくれなかったの?」
「姉さんもヴィヴィオに言えたよね? 1度帰って相談しようって」
「……ごめんなさい。」
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