第16話 「とりまく想い」

(どうして私達はここにいるのでしょう?)

 闇の書に異常があった時だけ呼び出される構造体プログラム。姿形を持たず心を殺し続けてきた筈なのに…
 ベッドで横になりながら横を見ると妨げた少女が眠っている。あどけない寝顔を見つめどこにそんな力があったのか不思議に思う。反対側を振り向くと自身の基になった少女が身を寄せている。
 忌み嫌われた存在だと思っていたのに何も言わずに迎え入れてくれたのが不思議でならない。

(この気持ちは…何なのでしょう?)
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リリカルなのはAgainSTStory通販始まりました

遅ればせではありますが、明けましておめでとうございます。
本年も鈴風堂をよろしくお願いいたします。

 コミックマーケット79に参加された皆様お疲れ様でした。
 私はあいにく参加することが出来なかったので静奈氏任せで…
本当にお疲れ様でした。
 本の方は年始に製本された物を渡されて分厚さにビックリしました。

 ということであまり告知とか広告は好きじゃないのですが
AgainSTStoryの通販が始まりました
 とらのあな様の通販ページにて委託販売が始まっています。

 昨年発売した「AgainStory」の際に委託販売をしないのですか?と聞かれていたので委託をお願いしました。
 色々事情があって最低部数しか入ってませんがイベントに来れない方はこの機会にお願いします。
 イベントに来られる方は色紙のくじ引きとかをしているのでそちらの方がお得です。(委託全否定!?)



 

第15話 「好きな物は好きな物」

「チェント、何見てるの?」

 テレビに釘付けになった星光・雷刃とチェントを何とか連れ出して服等身の回りの物を一通り買った後、色々見て回っているとチェントがふいに立ち止まる。

「チェント?」

 何かを見つけたらしい。手を繋いでいたアリシアも一緒に立ち止まった。

「アリシア、どうしたの? …あっ」
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第14話 「新しい生活」

「…ィオ」
「……」
「ヴィヴィオ?」
「………」
「ヴィヴィオってば!」
「あっ、ゴメン。考え事してた」

 なのはが星光に雑誌でこの世界の物を色々見せているのを眺めつつ考え事をしていた。

「どうしたの?」
「うん…私、闇の書の復活させない為にここに来ただけだからもう帰らなくちゃって…」
「ヴィヴィオは管理局の魔導師ではないのですか?」
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番外編 「海鳴市幽霊忌憚」

これは私、高町ヴィヴィオがアリサとすずかから聞いたお話です。

闇の欠片事件が始まる少し前の話、なのはがアリサとすずかにアリシア達を紹介しようと2人を家に招いた時の事・・・

「さっきオバケって言っちゃって思い出したんだけど、知ってる【誘う声】って?」
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第13話 「生まれる縁(えにし)」

「マテリアルからの魔力反応が消えました。海鳴市上空の結界も全て消滅。もしかして事件解決?」

 ヴィヴィオによって多重結界は破壊され、海鳴市上空で確認されていた結界消え、今はアースラが作った広域結界だけが残っている。

「そうね…まだ終わりじゃないけれど。アルカンシェル停止と本局に連絡を、使わずに済んで良かったわ…本当に。」

 なのはやフェイトの目の前で友人を撃たずに済んだのも本当に良かった。椅子に腰を下ろす。

「ヴィヴィオちゃんとはやてちゃん、移動し始めました。これは臨海公園かな?」
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第12話 「あなたに光を」

「ヴィヴィオ、ヴィヴィオ…無茶しないでって言ったのに…おねがい、返事してよ…」

 デバイスは沈黙を守ったまま。
 もう何度呼び続けたかわからない。
 項垂れるアリシア。
 涙で濡れた瞼を開いた時、部屋中に蒼い光が広がっていた。

「…蒼い…光?…」

 そしてそれはある1カ所から放たれているのに気付く。

「それ…何?」
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第11話 「舞い降りる光と闇」

「クロスファイアァアシュートッ!」

 魔法弾を撃ち出しながら、集束させたクロスファイアシュートを紛れさせてフェイトそっくりのマテリアル-雷刃の襲撃者 と距離を取りつつ、なのはそっくりのマテリアル-星光の殲滅者 と距離をつめる。

(思った通り、なのは達と似た魔法を使ってる。でも…)

 マテリアルが作った結界は神社周辺にしか作られていない。強度もわからないから下手に砲撃魔法を撃てないしここで戦えばどこかにいるはやてを怪我させてしまう。
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第10話 「近づく足音」

「頼む、行かせてくれ。」
「ダメです。行かせません。」
「ですっ!!」

 ヴィヴィオが八束神社へ向かっている頃、八神家では3人が対峙していた。
 ヴィヴィオに転送されてきたリインフォースが再びはやてを助けに行こうと外に出ようとしたのだが、それを見てアリシアとリインが遮ったのだ。
 力押しで動かれたらアリシアとリインでは止められない。でも2人は1歩も退く気は無いし彼女を1歩も外へ出すつもりはなかった。
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第9話 「残滓の胎動」

「チェックも終了。はやてちゃん達も夕方の練習そろそろ練習終了かな。あれ、なんだろこれ?」

 いつもの様にチェックを終えそろそろはやて達の午後練習が終わる頃だと通信を待っていた時、海鳴市のチェックをしていたエイミィが最初に気づいた。
 海鳴市の一角に小さな結界があったのだ。
 一体誰が? 最初はクロノかフェイトだと思ってハラオウン邸をモニタで見るが2人とも家にいるしデバイスは起動すらしていない。
 なのはもヴィヴィオと一緒に家にいる。八神家の面々も自宅でそれぞれの時を過ごしているらしく八神家に反応が集まっていて、はやてとリインフォースは練習をしている。
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第8話 「木霊する響き」

『明日家に遊びに来ない? 2人とも絶対ビックリするよ~♪』

「なのはからのお誘いメール。すずかどうするの?」

 なのはからメールを受け取ったアリサ・バニングスは同じメールを受けた月村すずかと電話で話していた。

『明日はお昼過ぎに練習終わるからその後行こうかなって。アリサちゃんは?』
「私? そうね~私もすずかに合わせるわ」
『私からなのはちゃんにメール送るね。なのはちゃんがビックリするような事って何かな?』
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第7話 「かなり暇なアースラ勤務日誌」

「今朝も何事もない平和な朝でした。と…」

 時空管理局執務官補佐エイミィ・リミエッタはアースラのチェックをしながら結界展開の準備をしていた。
 なのはとフェイト、はやてと守護騎士一同、1部隊の戦力リミットを軽く超える魔導師・騎士達にとってアースラのトレーニングルームは小さすぎるらしく、訓練用の結界を海鳴市上空か沿岸に張るのが日課になりつつあった。
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第6話 「金色の朝と桜色の夜」

 翌朝、陽も昇りきらぬ内に起きたヴィヴィオはなのはと一緒に登山道付近の広場に来ていた。その場所はヴィヴィオも覚えがあった。
 前にヴィヴィオが来たジュエルシード事件時に魔法の練習を一緒にしていた場所で、フェイトと戦った場所。
 なのははあの時からずっと練習を続けている。

「なのは、今はどんな練習をしてるの?」
「朝は操作系、砲撃とか模擬戦すると疲れちゃうから。ヴィヴィオに言われた事ちゃんと守ってるよ」

 ユーノが管理局に行ってからもその辺は心がけているらしい。ヴィヴィオも同じ様な練習をしていたから一緒に練習できると思い
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第5話 「過去からのメッセージ」

「なるほどな~。時間移動出来る能力か、いいな~私も欲しい」

 八神家のリビングで一息ついたヴィヴィオは隠すのを諦め、なのはやはやて達にここに来た理由を話した。
 図書館前で気を失ったのフェイトはここまでリインフォースに抱えられ、今ははやてのベッドで眠っている。

「ざふぃーらおおきい、あったかーい、ふわふわ~♪」
「主はやて…」
「ザフィーラごめんやけどその子の相手暫く頼むな」
(私もザフィーラにはよく遊んで貰ったなー)
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第4話 「旅人との再会」

「っと…ここは? 寒っ!!」

 ヴィヴィオ達が着いたのは町の大通りだった。
 吹きすさぶ風がとても冷たく、側溝には雪と雪が溶けた水が凍っている。どこかで見た風景だけれど直ぐに思い出せない。

「ここ…どこだろう」
「わぁ…懐かしい。ここ海鳴だよ。駅の向こう側に翠屋があって、こっちにフェイトの居たマンションがあるの。」

 数週間過ごしただけのヴィヴィオより数年間をここで過ごしたアリシアの方が海鳴市を知っている。
 そう言われてみればすずかに案内して貰った時この道を通った気がする。だがアリシア以上に懐かしむ者がそこには居た。

「わぁ~海鳴ですか、懐かしいですね~♪」
「「!?」」
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第3話 「繰り返される時間」

 翌朝、起きたヴィヴィオは早速RHdに頼んではやてにメッセージを送った。程なくして彼女から返事が返ってくる。少し位なら時間が空けられるそうで放課後に行くと返信し登校した。
 そして放課後・・・

「失礼します。ごきげんようはやてさん」
「ごきげんよう」
「久しぶりや、ヴィヴィオ、アリシアもごきげんよう。座って座って」
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第2話 夢の中で

「アリシアここ違う、こう…でこう」
「そっか…じゃあこれは?」
「え~っと…ここはこうかな」
「…うん、解った。ありがとヴィヴィオ」
 
 ミッドチルダにも冬が訪れようとしていた頃、クラナガン郊外にある高町家ではヴィヴィオとアリシアが課題をしていた。
 読書が好きが高じて無限書庫司書になったヴィヴィオにとっては読むのが難しいとされるベルカ文字も見慣れた文字。
 でも魔法式やプログラムの方が得意なアリシアにとってはベルカ文字は模様にしか見えないらしく、彼女の最も苦手な科目だったりする。
 しかし苦手だからといっても聖王教会が運営しているStヒルデ学院ではベルカ文字は必須科目。
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第1話 ヴィヴィオを呼ぶ声

『ヴィヴィオ…』
「ん? アリシア呼んだ?」
「ううん、呼んでないよ? 寒いし早く行こう。ここで立ってたら風邪引いちゃう」
「う、うん」

 授業の間の移動時間、誰かが呼んだような、周りを見て首を傾げながらもヴィヴィオはアリシアの後を追いかけた。


 世界は必然が折り混ざって成り立っている。
 それがいくら偶然と思われようと、必ず何か理由があるからそこにある。
 でも、もしその時、その瞬間の必然が幾つもあったら?
  違う世界になる? 
   幾つもの世界が分かれる? 
 それは誰にも判らない事、判ってはいけない事。
 でももし、それに気づいてしまったら…
あなたはどうしますか?

~~コメント~~
 魔法少女リリカルなのははとらいあんぐるハート3のスピンオフ作品として生まれました。
 今話はAnotherStory~AgainSTStoryと繋がっていそうでちょっと違う世界、スピンオフを目指して書きたいと思います。
 最後までおつきあい頂けると嬉しいです。

番外編 「本当の私」

「なぁ知ってるか、何でも今になってスカリエッティ関連の施設が見つかったらしいぞ」

 ミッドチルダのとある訓練施設を壊してから数日が経った頃、ヴィヴィオは調べ物をする為に無限書庫へ向かっていた。その最中局員の話し声を耳にする。

(スカリエッティの施設?)

 聞き慣れた言葉を聞いて耳を傾ける。 
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番外編 「そして刻は」

「ねえ、本当に行くの?」
「うん。明日行こうと思ってる・・・母さん達にはもう話した。」

 学院近くのカフェテリアでStヒルデ中等部の制服を着た2人が話していた。

「ねぇ、やっぱり私も一緒に」
「ううんアリシア・・・これは私、1人で行かなきゃ。アリシアもプレシアさんも今のアリシアには会ってないでしょ。」
「うん・・・それはそうなんだけど・・・」
「待ってて、それで明後日一緒に行こう。」
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